グレースの祈りの力
エレバス王国で起きている問題を解決します。
エレバス王国の国境を超えて4日がたった。田舎間を通過した時疑問を抱いていた。いろんなところで大地が荒れていた。ジークから聞いていたがここまで深刻とは思っていなかった。今は、流行り病におかされている。
そして無事に王城へにたどり着いた。グレースは、ジークのエスコートで馬車を降りる。すると誰かが駆け寄る。
「ジーク殿下。お帰りなさいませ。」
「ただいま。今帰ったよ。」
その人は深々と挨拶を交わしていた。
「そちらの方がグレース嬢ですね。」
「そうだよ。紹介するよ。この国の大臣だ。」
大臣は、深々と礼をして
「初めまして。この国の大臣のディラン・ラーガスです。」
グレースも慌てて挨拶をする。
「初めまして。グレース・シャルロットです。よろしくお願いいたします。」
挨拶が終わると急いで国王のところへ移動する。国王がいる寝室へとやって来た。ノックをし入ると王妃が出てきた。
「ジーク。帰ってきたのね。」
「母上。ただいま帰りました。」
王妃は、グレースに気がつき
「あらあなたがグレース嬢ね。初めましてメイザル・フィル・エレバスです。」
「初めまして。グレース・シャルロットです。」
部屋に入り国王に会う。
「ジーク久しぶりだな。」
「父上。大丈夫ですか?。」
ベッドには咳を出しながら休んでいる国王だった。目が会ったので軽く会釈をする。
「そなたがグレース嬢ですね。私は、ウィルソン・フィル・エレバスです。」
「はい。初めまして国王陛下。グレース・シャルロットです。」
グレースは、アリーシャの涙のペンダントを付けウィルソンの近くへ行き
「さっそく国王陛下のために祈りを捧げます。」
目を閉じ祈りを捧げる。するとペンダントが光りグレースの体が輝く。その光景に周りにいる者全てが驚く。そして光が収まった。変化があったのか首をかしげる。するとウィルソンが
「あれ。咳が止まった。体が楽になってきた。」
その発言に驚く。医者がすぐに診察をする。なんと流行り病が治っていたのだ。
「グレース嬢ありがとう。あなたは、命の恩人だ。」
「いえいえ。お役に立ててよかったです。」
国王と王妃が何度もお礼をした。するとグレースがこんなことを聞いていた。
「この近くに教会は、ありますか?。」
全員首をかしげる。不思議がりながら大臣が答える。
「王城の近くにありますよ。私の双子の弟が大神官をしているエレバス大聖堂が。」
「お願いします。わたくしをそこに連れていってください。」
全員困惑するがグレースの必死の訴えで大聖堂へ案内するとこになった。ディランとジークとグレースは、大聖堂へと急ぐ。着くと大臣の弟であるディオン・ラーガスがやって来た。
「兄上様。どうしたのですか?。ジーク殿下お久しぶりです。そちらの方は、どなたですか?。」
ディオンや弟子達が驚いているが
「ディオン話は、後でする。」
ディランは、グレースを大聖堂の中へと案内。グレースは、驚いていた。デリマール王国の小さい教会だったがエレバス大聖堂は、それ以上に大きかった。祭壇の前へ向かう。軽く深呼吸をする。今度はエレバス王国の皆のために祈りを捧げる。ペンダントが又輝く。しかし今度はさっきと比べて凄まじい輝きだった。しばらくして輝きが収まる。
「すごく輝きだ。ところでどなたですか?。」
ディオンは、首をかしげる。ディランが紹介する。
「隣国のデリマール王国のシャルロット公爵家令嬢。グレース・シャルロット嬢です。」
その名を聞いてディオンや弟子達がざわつく。
「グレース嬢だって。」
「まさか伝説のグレース様。」
するとジークがグレースに声をかける
「グレース嬢。何故ここで祈りを捧げるのだ。」
「それは教会で祈りを捧げたほうが聖女の力を高めるのです。」
ディオンが語り始めた。
「教会などは聖なる場所。だから聖女は、教会で祈りを捧げるのです。」
それからグレース様は、王城へ戻る。グレースは、与えてもらった自室で休む。
「この部屋広いわね。」
辺りを眺めている
「確かに屋敷より広いですからね。」
『私は、どこでもいい。』
するとノックが聞こえる。入室を許可するとメイドと騎手がやって来た。
「初めましてグレース様。わたくしは、オリビア・アレバスです。今日から侍女としてお仕えさせていただきます。」
「初めまして。僕は、オリバー・アレバスです。グレース様の護衛騎士としてお仕えします。」
2人は、軽く挨拶をする。
「よろしくお願いします。ところであなた達は、双子なの。」
「はい。わたくしが姉でオリバーが弟です。」
笑顔で答える。
「アンリです。ずっとグレース様にお仕えしていた。オリビアさんよろしくお願いいたします。」
「オリビアでいいですよ。いろんなことを教えていきますね。」
一方こちらは、デリマール王国。
「ベルモンド殿下大変です。」
ベルモンドの執務室。大臣が慌ててやって来た。
「なんだ。どうしたのだ。」
「デリマール王国の北部の辺りの大地が枯れ始めているとの報告があります。」
「大地が枯れているだと。そんな馬鹿なことがあるか。」
ベルモンドは、報告にたいし激怒する。
「本当なのです。いろんな地方の穀物にも影響が出始めているとの報告も。」
報告にたいし頭を悩ませるのだった。
デリマール王国は、崩壊し始めようとしていたのだった。
次回エレバス王国の歴史について明らかに