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番外編 アンリの旅行

今回は、前回の対決の続きそして決着。

ジャックは、開き直ったのかアンリの腕を掴み引き寄せる。


「絶対に諦めない。君は、俺と一緒に帰るのだ。」


「嫌。痛い。」


アンリは必死に抵抗する。皆突然のことに動けなかった。するとジャックの手首を掴む者がいた。オリバーが真っ先に動いたのだ。ジャックは、驚いてアンリの腕を離した。アンリは、ジャックとの距離を取る。


「誰だお前。」


ジャックは、オリバーを睨み付ける。一方でモリーナは、オリバーに興味津々に


「カッコいい。あなたは、誰。」


「僕は、オリバー・アレバス。アレバス侯爵家の次男。そしてアンリの婚約者だ。」


その言葉を聞いて戸惑いだした。アンリが言っていた侯爵家の婚約者。まさかすぐに近くにいるとは思わなかった。ジャックがすぐに


「すぐに婚約破談をしろ。」


「あなたにそんな権利ないでしょ。」


「アンリは、俺の婚約者だ。」


思いっきりわめくジャック。オリバーは、冷静に


「婚約者と言っても男爵家としてだろ。アンリは、すでに男爵家の人間ではない。今平民扱いとなっている。」


何も言えなかった。まさにその通りだった。さらに


「君は、僕に命令した。伯爵家の人間が侯爵家の人間に本来は、命令は、しないと思うけど。」


その言葉に黙り込む。ジャックの家は没落寸前になっているのだ。アンリを探すために資金を使い込んだのだ。ルイーサやモリーナの男爵家も没落寸前だった。今までジャック達の支援があったからなんとか生活していた。ドレスやアクセサリーなどを爆買いしたため苦しい生活が続いていた。伯爵家も経済危機になったらどちらも潰れてしまうのだ。


「君達は、グレース様の実家にも行ったそうで。」


全員少し怯え始めた。


「公爵家の人に命令したと聞きましたがあなた達は、立場を理解しているのですか?。」


全員言葉を失う。デリマールの公爵家に乗り込み命令した。かなりマズイ状況だ。さらにシャルロット公爵家の長女がルイバート王国のディオーネ公爵家に嫁いだため言い返せない状況なのだ。するとグレースが


「この事はお父様やお姉様を通じてルイバート王国の国王陛下に全てを話します。」


ジャックは、慌てて止める。


「お願いですそれだけは勘弁してください。」


「あなた達は、反省していませんわ。」


ルイーサやモリーナも反論して


「そんなことをしたら男爵家は、」


「おそらく伯爵家も男爵家も剥奪は、免れませんわ。」


ジークの合図で待機していた騎士がジャック達を拘束して連れていった。アンリは、安心したのか床に座り込んでしまった。


「アンリ大丈夫。」


皆が心配して駆け寄る。アンリをソファーに座らせる。


「すいません。安心したのか力が抜けてしまって。」


オリバーが手を握り


「もう大丈夫。これで過去との対決は、終わった。」


アンリは、涙が溢れてきて泣いた。


ジャック達は、護送用の馬車でルイバート王国へ連れていかれた。グレースは、ポールに今回のことを手紙で伝えた。さらにティリーから国王陛下に伝える。ゲルラード伯爵家とビーテバス男爵家は、国王陛下からの呼び出しを受けた。そして身分を剥奪された。ジャックは、父親と大喧嘩になった。目的を果たせなかったことそして平民になってしまったこと。モリーナとルイーサは、また平民になってしまった。


その事件から1ヵ月後。またアンリが悩みを抱えていた。


「アンリ大丈夫。何か悩み事。」


「グレース様。実は悩みがあって。」


「話して何か力になれるかもしれないから。」


「はい。実はルイバート王国へ行きたいのです。」


話を聞くと両親の墓参りに行きたいらいし。全然帰っていないから1度は行きたいと。結婚の報告をしたいため。グレースは、ジークに相談する。そしてアンリとオリバーに3週間の休みをプレゼントした。グレースは、ポールを通じてティリーに連絡。ルイバート王国にいる時ティリーのところに滞在させてほいしことをお願い。ティリーは、大歓迎で承諾した。準備を進めて行った。


それから2週間後。アンリとオリバーは、ルイバート王国へと出掛けていった。のんびり馬車に揺られて5日後にはルイバート王国へと入った。まずティリー達の屋敷へと向かう。ティリーとモーリスが出迎える。今子育ての真っ最中なのだ。それから4日してから墓参りへと向かう。ビーテバス男爵家の屋敷の近くに墓地があるのだ。


「ここがアンリの両親のお墓ですか。」


「はい。やっと帰れて良かったです。」


2人で冥福を祈る。辺りを散歩しているとある屋敷があわただしく人の出入りがあった。 


「あれは、わたくしが過ごしていた屋敷です。」


「あれがビーテバス男爵家の屋敷。」


アンリの過ごした屋敷は、ルイーサ達が平民になったので管理する人がいなくなったので国王が引き受ける。なので取り壊しが決まったのだ。オリバーは、行かなくていいのか聞いた。でもアンリは、墓参りだけで満足と言いそこを後にした。それからしばらくは、ティリーのところに滞在して今度は、シャルロット公爵家を訪れた。アンリは、ポール達と久しぶりの会話を楽しんでいた。そしてエレバスへと帰ってきたのだ。


アンリは、オリバーと一緒に新たなる生活を歩むのだった。

次回は、ジュリアの成長や恋物語。

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