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呪いの贈り物

今回は、怪しげな贈り物の話です。

お披露目の夜会から2ヵ月たった。王城では、忙しい日々が続いていた。1ヵ月後には、グレースの18歳の誕生日。お祝いの夜会を開くことになった。夜会の段取りや招待客への招待状の準備で大忙し。それからいろんなところからお祝いのプレゼントが届く。ある時シャルロット公爵達から手紙が贈られて来た。内容では、元気で暮らしていることや姉ティリーも楽しく過ごしている。今は、デリマール王国へ戻っている。それと国王陛下も旅行から帰ってきている。ベルモンド殿下は、こっぴどく叱られ少しは、落ち着いているらしい。ダリア嬢も同じだ。それらの処分は、国が落ち着いてからするらしい。グレースは、思った真の聖女である自分がいないからデリマールは、大丈夫なのかと。


そしてある時恐ろしいことが起こった。


グレースが自室でのんびりしていた。


「グレース様。ここ数日で贈り物がたくさん届きましたよ。」


アンリがうきうきで話す。


「嬉しいわ。いろんな人に感謝しなくてわね。」


「そうですね。他のメイド達がプレゼントの確認作業しています。終わったら我々も確認してここに運びますね。」


楽しくおしゃべりをしていたその時当然グレースがソファーから立ち上がり辺りを見渡す。その行動に驚いてアンリとオリビアが


「グレース様。どうかされたのですか?。」


グレースは、辺りを見渡しながら


「今一瞬いやな感じがしたの。」


オリビアは、首をかしげながら


「いやな感じですか?。」


すると何を悟ったのか慌てて部屋を出ていく。


「グレース様お待ちください。」


2人は、慌ててグレースの後を追う。



とある部屋ではメイド達が


「大丈夫。」


「痛い。手が痛い。やけどみたいに。」


何かしら苦しんでいると扉が勢いよく開く。扉の方を見ると

グレースがやって来た。


「グレース様。どうかされたのですか?。」


状況を理解したのか慌てて駆け寄り


「大丈夫ですか?。手を見せて。」


メイドの手を見ると赤くなっていた。


「確認作業をしていたらあるプレゼントの中を見て触ったら突然苦しみだしたのです。」


グレースは、メイドの手を取ると目を閉じ祈りを捧げる。すると赤くなっていた手が治っていった。


「痛くない。グレース様ありがとうございます。」


「大したことなくて良かったわ。」


優しく微笑む。するとアンリとオリビアとジークがやって来た。アンリとオリビアは、追いかける途中ジークと出会い説明をしてやって来たのだ。メイドが触ったのは差出人の名がない物。確認するとドレスと靴と髪飾りが入っていた。触った瞬間苦しみだしたのだ


「しかしプレゼントを触ったら怪我をするなんてどうなっているのだ。」


ジークが触ろうとした時、


「ジーク様触っては、いけません。」


グレースが突然阻止してきた。慌ててグレースを見る


「どうしてだい。」


「これは、ただのドレスでは、ありません。このドレスからいやな感じがします。」


全員首をかしげているとまた扉が勢いよく開く。振り返るとレパードとレイナがやって来た。2人は、贈り物を見て


「やはり異変の原因は、これか。」


2人は、グレース同様何かしらの異変を感じて慌ててやって来たのだ。


「グレース様もお気づきのようですね。これは、少し厄介ですな。」


「そうですわね。しかしこれでは、相手も危険ですわ。」


「すみません。何の話をしているのだ。」


全員の疑問は、同じだった。さっきからちんぷんかんぷんだった。


「このドレスには呪いがかかっている。」


「呪い?。」


「おそらく誰かがグレース様を不幸にしようとしたと見える。」


その言葉にグレースとレイナ以下は、震える。


「恐ろしい。」


「これからこの呪いを返します。」


「そんなことが出きるのか?。」


「はい。でも呪い返しは、少し厄介ですけど。」


ジークは、首をかしげて


「厄介とは何故だ?。」


レパードが手を上げて


「私から説明します。呪いとは自分の嫌いな人を不幸にする術。呪いのやり方は、様々ある。しかし呪いをかけるなら自分の命をかけなければならない。」


「それは、どうしてですか?。」


「人を呪わば穴2つという言葉があります。簡単に説明すると例えば私がグレース様を呪うとする。普通なら呪いは、成功する。しかしグレース様のような聖女だったり私やレイナのような魔術師は、すぐに呪いと気づく。」


「だからグレース様やレパード様レイナ様は、異変に気がついたのですね。」


「そうだ。しかし魔力の強い者は、呪いは、効かない。しかし周りの者に不幸が訪れてしまう。ここからが厄介なことだ。呪い返しをすると呪いをかけた者に返る。」


ジークが首をかしげて


「呪いを返すとどうなるのですか?。」


「呪いをかけた本人に返る。しかも自分のかけた呪いの倍になって返ってくる。病気になるか事故に遭うか命が尽きるかでしょうね因果応報もしくは、自業自得と言ったところでしょう。」


「しかしこのままでは、皆が不幸になってしまいます。だから呪いを返します。」


そう言うとグレースは、目を閉じ祈りを捧げる。ペンダントが光る。するとドレスから黒もやのようなものが出てきた。その光景に皆は、怯える。段々もやが消えていった。


「どうやら呪い返しは、成功のようですわねお祖父様。」


「これで安心だ。」


グレースは、ドレスを手に取る。ジークやアンリやオリビアそして他のメイド達が心配する。


「触っても大丈夫なのか?。」


グレースは、笑顔で答える。


「はい。呪いを返したので普通のドレスになりました。せっかくなので今度の夜会は、このドレスにしますわ。」



とある場所では、1人の魔術師が倒れてしまった。呪い返しにあってしまったのだ。



それから1ヵ月後。グレースの誕生日のお祝いの夜会。


「グレース様のドレス素敵ですわ。」


「あんなドレス見たことがないわ。」


招待された貴族達は、誰もあれが呪いだとは、思わないだろう。


「グレース。本当に素敵なドレスだね。」


「ありがとうございますジーク様。相手も返されるとは思わなかったようですわね。しかも高級なドレスなら分からないと思ったのでしょう。」



こちらは、精霊の谷。アリーシャ達が話していた。


『呪いに気がつくとは、さすがグレースだね。』


『呪いのオーラがこちらまで伝わってきたからね。』


『レパード達も呪い返しくらい出きるからね。』


『しかし呪いを使ってくるなんて少し厄介になってきましたわねアリーシャ様。』


『近いうちに厄介なことになるわ。』


1ヵ月前の呪いの騒動の時精霊達も気づいていた。これから厄介なことになると予想している。


これから予測不可能な波乱の展開が待ち受けていた


次回呪いの贈り物の差し出人が明らかに。波乱の展開が幕をあける

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