異世界での訓練
とりあえず、ケビンの実力牙わかったら負けよう。
「始めようぜ」
「ほう、なかなか強気だな」
「まあ、最初のやつと同じ感じで戦うけどな」
「あの戦いかたでか?あまり、おすすめはしないが」
「まあ、俺たちの世界では戦闘訓練なんて一部のやつしかやらないからな」
そう言って、木刀を軽く振った。
「その武器は?あそこに置いていなかったはずだ」
「友人が偶然持っていててな。俺のだったから貰ったんだ」
「つまり、それを使うと?」
「細工の心配か?それはないから安心しろよ」
「ふっ、細工程度で勝てるわけはないからな」
「じゃあ始めようぜ、長くなるとめんどくさいし」
俺は木刀を正眼に構えた。
「ほう、他とは違うということか」
「あいつらから毛がはえた程度だけどな」
ケビンも同じように剣を構えた。
戦場を知っているだけあってか気迫が凄いな。
「では、来い!」
俺はその声を合図にケビンへと突っ込んだ。
そして、剣道の面の形で打ち込んだ。
しかし、ケビンは半身で回避しそのまま剣を横に振った。
「ぐはっ」
俺はそのまま当たり、吹き飛んだ。
「多少は、よかったが他とほとんど変わらないな」
ケビンは俺に向かってそういった。
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そのあと、かろうじて動くことのできるやつを集めてケビンが話を始めた。
「とりあえず、お前たちの実力はわかった。はっきり言って新兵よりも弱いよって明後日から訓練を始める」
「なんで明日からじゃないんだ」
加藤がケビンにそう言った。
「明日からじゃ、今倒れている連中が万全の状態じゃないからだ。それに明日はお前たちにとって重要な儀式があるんだ」
「儀式?」
「ああ、勇者達はその勇者だけが使える専用武器の召喚をするらしいんだ。その儀式が明日あるんだ」
おおーと小さく歓声があがった。
「作らなくても良さそうだな」
桜井がそう言ってきた。
「刀を、か?」
「そうだよ、専用武器があるなら作らなくても大丈夫だよな」
「いや、作るよ」
「なんで」
「勇者専用の武器もそこら辺で使っていられるか」
「それもそうだな」
ケビンはそのあと、少し話をして解散となった。
「このあと、どうする?」
「とりあえず、二人と合流しよう」
「そうだな、それにこのあと飯だしな!」
「んじゃ、いきますか」
俺たちは、城に戻った。