憤怒との出会い
お待たせしました
「誰だ!!」
辺りを見回したが、誰もいない
【そこじゃねぇよ。お前が手に持ってるだろ】
「手に持ってるって言われても・・・」
手に持ってるのは、【夜桜】だけなんだけど・・・
「まさか」
俺は手に持ってる【夜桜】に向かって話しかけた。
「お前・・・なのか?」
【そうだよ、初めましてになるな】
「何で、刀が喋ってるんだ?」
【刀?なんだそりゃ、どっちにしろ喋りづらいから出ていいか?】
出る?と聞く前に刀の刃の部分から黒い炎が出てきた。
炎は1つに固まると徐々に人の形へと変わっていった。
【ん~、やっと出られた】
「おまえは?」
【んぁ?ああ、改めて初めましてになるな。七つの大罪が一人憤怒の罪、サタンだ】
サタンと名乗る男は、頭に悪魔のような角を生やした姿をしていて背丈はだいたい、170cm程に見える。
【なんだ?人のことジロジロ見て、何か気になることでもあるのか?】
「当たり前だろ、自分の武器から人が出てきたら気になるだろ」
【それもそうか、そうだな。俺について、説明した方がいいか?】
「してくれるなら、してくれ」
【なら、説明するけど座っていいか?】
「ああ」
【んじゃ、失礼して】
そう言うとサタンは、近くの椅子に座った。
【まず、七つの大罪は知ってるか?】
「まぁ、詳しくは知らないがな。確か、【暴食】【色欲】【強欲】【憤怒】【怠惰】【傲慢】【嫉妬】だっけか」
【そうだな、その一つ一つに一体ずつ悪魔がいるんだよ】
「んで、何だって俺の武器に【憤怒】であるお前がいるんだよ」
【それは、簡単なことだ。俺たち七つの大罪は同時期に一人しかいることができないんだよ。んで、俺達は核を持たないから何か物に宿るしかないんだよ】
「お前の場合は、俺の武器か」
【そうだな、まぁよろしく】
そう言うと、サタンは火になって集まっていった。
「ああ、これからよろしくな」
そう言って俺は刀を鞘へと納めた。