夜の散歩
完全に日がくれた深夜、俺は部屋で軽く準備体操をしていた。
「隠密行動は、久しぶりだな」
基本的に「夜桜無双流」は戦場でより多く人を殺すためだけに編み出されたものだから、隠密術は少ない。オヤジも隠密術はできるが得意ではないため、爺さんに教えてもらっていた。
「よし、行くか」
俺はドアをゆっくりと開けた。
この世界は、基本的な明かりは蝋燭なので地球に比べ暗い。
なので、俺は柱をつたい天井の方へと進んだ。
え?どうやって天井に行ったって?
簡単に説明すると小さな出っ張りや、へこみに捕まって登りました。
例えるとアサシ〇〇リードです。
さて、そんなわけで天井付近をひっそりと移動していき、時々メイドが下を通ったりしてやっとのことで着いたのは書庫。
「以外と長かったな」
ドアをゆっくりと開けて中へと入った。
中は、図書館のようになっていた。
「さてと、この辺の本でも適当に開くか」
この世界に来てから文字を見かけなかったから少し不安だな。
適当に選んだ本は、普通に読むことができた。どうやら文字は読むことができるみたいだな。ちなみに選んだ本は子供向けの本だった。
「読むことができるだから少し探すか」
◆◇◇◆◇◇◆
調べた結果、この世界は大きな大陸が4つあり所々に小さな島があるという形をしていた。
大国や小国があり、大国の多くにはダンジョンがありダンジョンにいる魔物の毛や骨などを資源としている。
お金の単位はなく、金貨や銀貨、銅貨を枚数で計算していた。
魔王についての資料はなく、魔王城の場所は分からなかった。
「魔王は極力関わりたくないからいいか」
本を戻し部屋を出たら遠くに光が見えた。
「だから、昨日言っただろ。飲みすぎるなって」
「わかった、わかった。あ~頭いたい」
「仕事があるのに飲みまくったお前が悪い」
兵士でも二日酔いになるまで飲むやついるんだな。
俺はそんなにどうでもいいことを思いながら部屋へと戻りベットに入った。