はじめに
「5章人生[1]人間の存在目的」で、人間という生命体の存在目的すなわち「人生の目的」を考える際に、「何のために存在するか」という意味合いでは、存在をあらしめた創造主のみしかその存在目的は分からない、すなわち「神学的にしか解答はない」ということを書きました。
そこで、生物学的、社会学的な考察を維持するために、5章では、「何のために生きるのか」ではなく、「どのように生きるべきか」という観点から、人生のあり方を考察してみたのです。
本章では、神学的な観点から、「人生の意味論」を書いてみたいと思います。
筆者・いのうげんてん が、人生60年間に学んできた宗教的知識を、浅学ではありますが、これから書いてみようと思います。
本章の記述の基となるのは、『聖書』はもとより、種々の宗教書にありますが、とりわけ、アメリカ人ニール・ドナルド・ウォルシュ氏の著作『神との対話』によるところが大であります。
その著作には、神学的な観点から「人生の意味」が総括的かつ明瞭に述べられており、筆者は深く感銘を覚えたのです。
本章では、まずキリスト教教義から見た人生論を述べ、続いて、キリスト教教義と『神との対話』の内容を比較して、人生の意味を考えてみたいと思います。