5 展示会デート中編
「そうだ! グッズ買いに行かない?」
山本さんが、パッと顔を輝かせてそう言ってくれた。そうか、スーさん展にはグッズコーナーもあるんだった!
ハンバーガーを食べながらすっかり忘れてたけど、それは行かないと!
「おっそれはいいな! 行こう行こう! 俺もなんか記念に買いたいし!」
俺もテンションが上がって、すぐに賛成した。二人でスーさんのグッズを見ながら、また盛り上がれるなんて最高だ。
ハンバーガーショップを出て、俺たちは再びスヌーピー展の会場へと戻ってきた。今度は、たくさんのスーさんグッズが並ぶ、お楽しみのグッズコーナーだ。
「うーんどれも可愛すぎる。何にする?」
山本さんが目をキラキラさせながら、棚に並んだスーさんのぬいぐるみを眺めてそう言った。
確かに、Tシャツ、マグカップ、文房具、キーホルダーとありとあらゆるスーさんグッズが並べられていて、どれもこれも可愛くて目移りする。
「わかる。全部欲しくなるな。やっぱり、ここに来た記念になるものがいいよな。」
俺も同じ気持ちで、悩んでしまう。俺たちの筆箱に付いてるのと同じスーさんのキーホルダーもあるけど、せっかくだから違うものがいいな。
「そうだね。何か、いつも使えるものがいいなー。佐藤くんは何か決めた?」
山本さんが俺の方を見て尋ねてきた。俺はまだ決めかねていたけど、ここで一緒に悩むのも楽しい時間だ。
「キーホルダーか文房具かうーん、悩むな」
俺は山本さんの言葉に頷いた。確かに、その二つは普段使いできるし、記念にもなる。
「キーホルダーもいいけど、もうお揃いの持ってるしな。文房具もいいな、毎日使えるし。」
俺はペンやノートが並んだ棚に目を向けた。どれも可愛いスーさんのイラストが描かれている。
「そうだね。じゃあ、何かお揃いの文房具にする? それとも、それぞれ好きなものにする?」
山本さんが、俺の顔を覗き込むように聞いてきた。お揃いか、それは嬉しいな。
「お揃いいいな。じゃあ、お揃いのボールペンとかどう? 毎日使うし、良いかなって」
俺は少し照れながら提案した。山本さんが「あっそれいいね!」って、パッと笑顔になった。
「じゃあ、このボールペンにする?」
山本さんが、スーさんと鳥のムクさんが仲良く並んでいるイラストのボールペンを手に取った。シンプルなデザインだけど、すごく可愛い。
「うん。それ、可愛いな。じゃあ、これにしよう!」
俺も同じボールペンを手に取った。二人でレジに向かいながら、なんだかすごく幸せな気持ちになった。