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東狂  作者: 火村虎太郎
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4・落ちこぼれ

入口でギンオウ会の人間に送り出される虎重が・・


「一応、私も組織の人間としての使いで来てますの本人にも確認させて頂きます・・」


そう言ってギンオウ会の事務所を後にする虎重。


虎重「久しぶりだな・・」


ラナの店に来るのは。

新宿のヤクザは先申告が無ければ六本木で遊べないからな・・


今、六本木と新宿の互いのヤクザはトラブル防止の為、申告が必要だ。

本日六本木で誰々が何名でどこそこで遊ばさせていただきますなどと。


黒服「・・・あのぅ・・」

虎重「ああ・・申告してる。ラナ付けて。大丈夫話聞くだけだ。」


ラナの味方の黒服達も少し不安げだ。

すぐに新宿のヤクザが来た・・何か罰等が新宿側から出されるのか?・・

この虎重の動向は気になる・・

当然新宿のヤクザは新宿の『最高傑作』や不良びいきなのだから。


成瀬「ラナです。お久しぶりです虎重さん」


こいつは本当に変わってるな・・これが六本木かの女なのかな・・


成瀬「いえっ、私そういうつもりでは・・」


ねぇなんなのこれ?普通さぁ・・不良が何か疑われたらたらさぁ・・

知らねぇよ!クソ野郎が!・・とか、

そんなもん関係ねぇよ!・・とかじゃね?

品があるのよ・・どことなく。新宿とは違う何か・・


てかONとOFFがすげぇんだよ・・

俺が今日新宿で見た金属バットフルスイングしてたラナは別人かぁ?・・


虎重「ふむ・・まぁ若者同士の事って事だし・・じゃあそろそろ・・」

成瀬「もうお帰りですか?せっかく久しぶりの六本木なのに」


まぁ人気のラナを尋問と言う理由で独り占めにするわけにもいかんし・・


虎重「たまたま今夜これから報告会なのよ・・」


毎月行われる新宿の月例報告会会。ここには新宿のガキ共も上納金納めにやってくる。

まぁこの報告会にはラナの新宿特攻はただの若者同士の喧嘩だと報告しておく。


黒服「ありがとうございました。よろしくお伝えください・・」


新宿の皇帝にも・・・


成瀬「・・・っ・・」

虎重「ふっ・・ああ・・」


ふっ・・ラナがピクついてたぞ。

ラナの店を背を向け歩き出すと・・


成瀬「・・・すよ!」

黒服「すいませんっ!」


ふっ・・ちょっと聞こえたぞ。ころすよ!・・だったかな?

まぁ、俺も奴はすげえと思うぞ。結果もそうだが何より気配が違う。

ありゃカリスマだ。何か持って生まれたオーラが違う。


だがやはりこれだ。

ラナや六本木のガキ共がイキりたってるのは・・

東京史上最高傑作の新宿の皇帝・・


「ウォン・・」「ウォン・・」


虎重「へー・・」


何かやはり新宿とは不良の質が違うというか・・

単車で集まる不良も何か気品があるというか・・


虎重「セリーヌ・・ディオール・・・・あれはエルメスか・・・」


着ている服もオシャレで高級品だ。

新宿は未だに金持ってるガキも大人もバカみたいにビトンにグッチにバレンシアガ・・


まぁそれでも新宿に分があるんじゃないかなと思ってる。

もしガキ共の喧嘩が大きくこじれて全面戦争になっても。

新宿は層が厚いというか・・泥臭いというか・・

いわゆる不良でも落ちこぼれの集まりだ。悪い言い方すれば・・


虎重「六本木になれなかった奴等な・・」


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