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東狂  作者: 火村虎太郎
21/23

21・最終決戦3・最後の特攻


村雨「そんなの意味ねぇ!!!」


そんなのただの自殺だ!もう勝負は着いた!


メンツ・・メンツなのか?最初に自分が二回引くって言った言葉の。

だがもういい!!もし最初の番が八木原だったらそりゃ2回引けばいい。

だがもう状況が違う!もし順番が違って、

一番がラナで次の八木原もクリアしたら新宿の負けで、もうこっちも引いてなかった。


一回引いた事でもう八木原のメンツもしっかり保ててる!

というより一番ヤバイ2分の1で引いた八木原が一番すげえぇんだよ!


八木原「・・・違う・・」


元が・・・


これは俺かダリアが死ねば決着する戦いだったのだ・・

東京の同じ時代に史上最高傑作は二人も要らないからだ・・


この時代に始まった抗争、訳をよく思い出してみろ・・・

王は二人も要らない・・・


「ガッ!!」


ラナ「離さない!!!!!」



ずっとこめかみに銃口突き付ける八木原の腕を握るラナ。

そして八木原が持つ拳銃にもゆっくりと手を伸ばす・・


死ぬ・・・これで・・・撃てば・・・・確実に・・・



ダリア「ラナっ!」

ラナ「ぃっ!!」


違う・・そうじゃない・・


腕を抑えるんじゃないの・・抑えても発射はできる・・・


ダリア「・・こう・・」


「フワッ・・」

 

色気ある香りと共にダリアが八木原の顔に抱きつきその顔に埋もれる。


そう・・・これなら・・


東郷「撃てば突き抜けてダリアにも当たる・・・」


ダリア「・・・お願い・・」


あのダリアが・・・

きっと八木原も気づいたはずだ・・・自分の顔に流れ落ちる冷たい雫・・

ダリアの涙を・・


ねぇ・・これがラストシーンでいい・・・八木原・・・


八木原「ふっ・・・」


「スッ・・」


ゆっくり下りて行く八木原の拳銃を持った手・・


ラナ「八木原ぁ・・・」


くっ!

く・・悔しいけどさすがダリア・・・


「スッ・・ススッ・・」

「ドン!!!!!!!」


えっ!?


何!?


何かスローモーションで見える・・・

あれ?何かみんな叫んでるような・・・


村雨「胸打ち抜きやがった!!救急車ぁ!」

東郷「押さえろ!止血だ!!ヤバイぞ!心臓の辺だ!」

ダリア「八木原ぁ!!!!」


えっ!?


ちょっ・・


ラナ「八木原ぁ!!!!!」


ふっ・・


これでいいか?二回引いたぞ。

まぁ中途半端だがこれで勘弁してくれや・・・

ラナぁ・・成長したな・・・よく引いた。

あれが引けてなかったらお前はずっと後悔してただろう・・・


俺もだ・・・

生き残っても意味ねぇんだよ・・・

しょうがねぇよ・・・六本木で生きて行くって決めたんだからよ。



奥田「俺の車乗せろぉ!救急車よりこっちのが早えぇ!!」

遠藤「エースオブドラゴンっ!全員単車で奥田の誘導と車止めしろ!」


すべての力を使え!これが六本木最後の特攻だ!


遠藤「病院まで突っ込め!もう電話してる!」

奥田「任せろ!」


絶対殺すな!助かる!絶対に!


ラナ「やぎは・・・らぁ・・」


もうさっきの記憶がほとんどない・・

一種のショック状態だったのだろう。

私は気を失ったのか仲間に抱えられてロアを出た・・


気が付けば八木原の血で血まみれのダリアが立って居た・・


ラナ「綺麗・・・・」


六本木にダリアが居るのも不思議な光景だ・・

それがさらに血まみれで・・でもとても綺麗で・・

本当にすごく似合ってる・・・六本木が・・・

なんで新宿選んだんだろ・・・

あ・・・先に八木原が六本木を選んだからか・・


かっこいいなぁ・・敵わない・・・


ラナ「うわぁあああん」


私は人目も憚らず号泣するだけ・・


「うるさいっちぎれる・・」


帰るわよ・・


嘘でしょ?

何でそんなに・・・絶対誰よりも八木原の事愛してるよね?


こんなのもう絶対に・・・敵わない・・・


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