13・パパ活
さてラナのお守りも終わったし俺は遊びに出るかな・・
奥田はなかなか覗けてなかったスマホをいじりながら・・
奥田「う~ん・・」
港区女子やチームのメンバーからも色々誘い来てんな・・
どうすっかなぁ・・
他にもパパ活サイトのメッセージも溜まってるな・・
色々返信して・・
「♪ブブッ・・」 スマホの通知が来て
奥田「ふむ・・こっち方面来れるならいいよ・・」
一番返信の早い女を選ぶ。やっぱタイムイズマネーだろ。
リリ「麻布十番なら乗り換えなしで来れたので良かったです」
奥田「よしリリちゃん何食べよう?」
パパ活で出会ったリリという女と麻布十番でパパ活だ。
リリ「えっと・・」
嘘でしょ・・何なのこの麻布十番って街。吉野家とかスシローないんだけど・・
家系は!家系ラーメンなら!
奥田「イタリアン食べれる?」
リリ「はい♪」
わーい♪ピザぁ?パスタぁ♪サイゼぇ?
リリ「あ・・あわ・・・」
奥田「あはは。いいよ適当でこうやってさ」
連れてこられたのはイタリアンでも高級店。
えっと・・こうやってって不慣れにフォークとナイフ使ってたら・・
奥田「利き手でフォーク持ってワッサーと口に!」
いいのよこれで。ほら店員さんも笑顔でしょ。最後に・・
リリ「美味しかったかです。ご馳走様でした」
店員「ありがとうございました。またのお越しを楽しみにしてます」
ごちそうさまって言えばいいだけよ。マナーはそれだけ。
奥田「まだ時間ある?飲む?追加でまた一万払うから」
リリ「はい♪」
楽しい。今度はオシャレなバーでお酒とデザート。
奥田「普段よく飲むの?」
リリ「あ~・・でも毎日飲むかも」
あはは。でも飲むって言ってもトー横の路上に座ってストゼロだけど。
この奥田さんって本当良い人だなぁ・・お金も前払いでくれたし。
後で払うって言って払わないパパとかマジで居るし。
それにこの人なら清潔だし・・・
リリ「・・・・・・」
奥田「・・・・ああ・・えっと・・食事だけだった・・よね?」
やっぱり遊び慣れてるというか女の表情汲み取るのがうまいよね港区男子って。
その先もありなんだよね?の聞き方も
そうなの・・一応食事だけ・・って条件で来たんだよね。
リリ「・・・大人も行けます」
もし・・よければ・・あった初日からでも・・
だって私、普段・・
奥田「ん?何?」
リリ「あっ!いやいやっ!あははは・・」
大人も行けますの後の言葉も少し小声で出てた・・
奥田「うん。行こう」
リリ「はい」
ワンチャンこの時間ならホテル行ったら宿泊料金オンリーだから、
そのまま自分だけでも泊まれるかも・・
いつも安いレンタルルームかネカフェだと疲れるんだよね・・
最近は公園に立ちだしたからまだ生活はマシになったけど。
港区女子「あれっ?奥田君久しぶり♪今日はアザジュー居たんだ?」
奥田「おうっ」
この奥田さんは何か有名人だ。
オシャレで高そうな服着てる綺麗な女性が居たら必ず声掛けられてる。
リリ(ディオールだ・・・)
私でも分かる高っかーって感じの服着てる綺麗なお姉さん。
港区女子「今日は『かわいい子』連れてるんだね」
奥田「まぁまぁ・・」
リリ「・・・・・・」
きっとすごい嫌味だった・・港区女子の。
そりゃ私もパパ活だから一軍の服着てきたけど・・
まったく比べ物にならない田舎者感・・
リリ「・・・ごめんなさい」
奥田「謝らなくていい・・」
ごめん・・なさい・・
だって本当に・・
奥田「・・今日はもういいわ。」
リリ「えっ・・あ・・・はい・・・」
気分悪くさせちゃった・・ごめんなさい・・・
ねぇどうしたらいい?言わない方がいい?
どうせ私レベルなんてワンチャンだよね・・
だから・・
また会えますか?なんて・・
奥田「じゃぁ・・」
先に次の約束したい・・社交辞令でもいいから・・
でないとこれっきりになりそう・・
だからお願い・・言わないで・・
奥田「またね」
またねって・・・だけの言葉を・・