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プロローグ

「おとうさま、おかあさま」


私が小さい頃、両親は時に厳しく時には優しくしてくれてとても愛されていた。


「おにいさま、おねえさま」


賢い兄と強気で優しい姉は私が呼ぶと笑顔で手を差し伸べてくれた。


「ドラン」


そして私の初恋であり婚約者であるドラグニール


「愛してる」「愛してるわ」


どうして


「僕も大好きだよ」「あったり前でしょ!大好きな妹なんだから!!」


どうしてなの


「其方を心から愛してる」


あんなに愛してるって言ってくれたのに


「離れの部屋に行きなさい」


お父様(どうして突き放すの)


「奥様は会いたくないそうです」「お嬢様お引取りを」


お母様(どうして会わせてくれないの)


「お前に構ってる暇は無い」


お兄様(どうして目を合わせてくれないの)


「は?あんたなんて好きでも無いわよ邪魔しないで」


お姉様(どうして避けるの)


「すまないが、今後はこちらに来ないでくれ」


ドラン(どうして遠ざけるの)


どうして…


「知ってる?あの公爵家の旦那様ったら養子を引き取ったらしいよ」「何でも王家の血筋だとか」「あぁそれであそこの末娘離れに」


知らない


「それで奥様は?」「ずっと部屋に篭もりきりですものね」「末娘以外の方にはお会いになるのに」


知らない!


「そういえばエミール様も最近書庫に篭ってますね」「嗚呼、何でもあの養子の子と一緒に勉強してるらしい」「まぁ末娘の子より賢くていい子ですからね」


知らない!!


「それならアンナ様は?あんなに末娘の子を可愛がられていたでしょ?」「そういえばここ最近あの養子と仲睦まじい姿を見ますね」


知らない!!!!


「そうそう!あたし見ちゃった!ドラグニール王子殿下がほかの女の子と出掛けてるの!」「うっそ!!浮気!」「あの女の子確か日の丸国のお姫様だよ!!」「でも婚約破棄居るじゃん」「まぁあの娘より日の丸国のお姫様の方が綺麗で可愛いもんねぇ〜」


知らない!!!!!!全部知らなかった!!お父様もお母様もお兄様やお姉様…ドランだって…私に何も言ってくれなかった…嫌いならそうと言ってくれれば…


「お嬢様は皆に嫌わて当然ですよ」「そうそう旦那様や奥様だって…」


どうして嫌われたのかな


「グズで愚かな能無しのお嬢様」


お父様よりカリスマがないから?


「お荷物なんじゃない?」


お母様より美しくないから?


「どうしてお嬢様はこんなことも出来ないのかしら」


お兄様より賢くないから?


「優柔不断だからじゃないですか?」


お姉様みたいに意見をはっきり言わないから?


「お嬢様と違ってあちらの方なら殿下の好みですしね」


ドランの好きなタイプじゃないから?


「もう居場所がないならどこかへゆけばいいんじゃないですか?」


そうか…私の居場所なんて…それならお屋敷を出ようそして婚約破棄すれば皆自由に慣れる…


皆、私なんか嫌いなんだよね…それならば家出するそれから婚約破棄して私は1人になる!!清々するでしょ?私だって…皆なんか大っ嫌い!!







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