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18 お母様に会いに行く!

 なかなか会えない母に会えると聞き、パァ〜〜!と、わかりやすく輝くレーリスの顔。育ての母は私なのでは?と思わないことはないけれど、アーリエアンナも母に会えるのは嬉しいので、一緒に微笑んでおく。


「王都街屋敷なんて、僕は何年振りでしょうか!?あ!僕、お土産を用意してません!」


 王都街屋敷に向かうと、今知った貴方が、用意してたら驚きますけどね。

 そんな気遣いのできる男に育ち、お姉様は嬉しいです。


 この国では、男が女の根城である、王都街屋敷に行く機会はあまりないが、子供時代に、見せても問題ない場所や、把握しておいて欲しいところだけは、見学させてもらえるので、生まれてから数える程だが、レーリスも王都街屋敷を訪問した経験がある。


「お土産として、ボルドドボルドの近くにできたばかりのアタラッシというお店で焼き菓子を買っていきましょう」

「姉様がよく仰ってる “リサーチ” ですね!」

「そうよ〜。ライバルになるかもしれないお店のことはちゃんと知っておかないとダメですからね。宿を立つ時間にはまだお店が開いていないので、服を見た後に、アタラッシに買い物に行きますよ」

「はい!姉様!」


 良い子な返事に頭を撫でておく。うん、可愛い。


「ふふ。母様に会えるのですね!あ、最近食べていないので、ボルドドボルドにも寄りたいです!勿論、お土産にならないことはわかっていますけど、自分で買ってみたいというか」


 姉から頭を撫でられ、久しぶりに母に会えると聞き、嬉しげに首をすくめる弟。

 うん、可愛い、可愛い。


「そうね、お母様もレーリスに会えて喜ぶと思うわ。レーリスがボルドドボルドを好んでくれることも嬉しいと思うけど、でも購入は、本邸に戻る時でも良いかしら?王都街屋敷でお母様と一緒にお茶するなら、マリアンナの新作を出してくださるかもしれないから」


「そうですね!お母様のところにボルドドボルドの菓子持参で行ったら、折角店舗まで運んだのに!と怒られてしまうかもしれませんし。マリアンナの新作……沢山食べたいです。僕、明日のお昼は少し少なめにします!!」


 そう。少なめ?に食べるのね。

 少なめって、大盛り定食1名分?2名?それとも3名?

 マリアンナの新作……沢山って、どれぐらい?

 まあ、王都街屋敷に行けば、食べるものは幾らでもあるでしょうけど。


 いやまさか、在庫を食べ尽くすなんてことは……

 あっ!!!

 今、思い出したわ!大喰らいの子供達をもつ家族の外食テクニックを!

 ウッカリ、「今日はあんまりお腹空いていない」なんてセリフを信じてしまい、無対策で行っちゃった際には、レジで顔面蒼白になってしまうのよ!恐ろしいのよ!


 あの対策を今こそはよ!

 回転寿司に行く前に、インスタントラーメンを食べさせるとか、丼ご飯食べさせるとか!

 あれがレーリスに必要よ!


 よし、お姉様が、串肉を何本か買ってあげよう。

 それでも、沢山食べそうだけど。


 っていうか、レジはわかるけれど、回転寿司、インスタントラーメン、って何かしら?

 丼ご飯はわかる!でも、あとは謎!もっと色々詳細に思い出せれば、商売に役立つのに〜!

 神様、降りてキタ〜〜っと閃かせるなら、もうちょい情報細かめにお願いします!


 それはともかく。どうか、レーリスのブラックホールっぷりにお母様がびっくりしませんように!って、兄様2人の後だから、もう慣れてるかもしれないわね。食べないより、沢山食べた方が、お母様も安心されるでしょうし。

 うん、問題なし!


「そうね、お母様も、マリアンナも、レーリスが沢山(それなりに)食べてくれたら、喜ばれると思うわ」


 脳内会議を終えたあと、ブラックホールの持ち主レーリスの顔を見てみれば、嬉しそうに頬を染めていた。


 思わず、返事をしながら、ニコニコ笑ってしまう姉である。ついでに弟の頭をまた撫で撫でしておく。

 ツルンツルンの髪も、色付く頬も、かわゆし!

ボルドドボルドの説明は続きで出てきます。

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