まじ、うぜぇ
手術が終わった。
麻酔から目覚めて再び眠った。
酸素マスクが外され、前回よりは痛みは酷くなく。
夜八時、なんとかベッドから下りた。
点滴カラカラを連れ、自販機の前でメールを送る。
しばらくネットを見ていたら、看護師さんに注意された。
病院のベッドは腰が痛くなる。
朝、体温の計測など相部屋が賑やかになる。
缶詰をひっくり返したような冷たい朝飯を食べた。
僕は一泊二日で退院だ。
カーテン越し、ジジイが看護師さんに頼んでいる。
何度も、しつこく。
手術から二週間、点滴の針の刺しなおしがつらい。
退院したら鰻重を食べるんだ。
看護師さんは話を聞いている。
食べ物を口にしたい。
先生に頼んで欲しい。
看護師さんは、やんわりと諭す。
「まじ、うぜぇ」
隣のカーテンから声が聞こえた。
相部屋の方は長く入院しているらしい。
自宅なら耳にすることはない、ジジイのかまって攻撃。
入院患者が同室の患者を殺した事件があった。
気持ちはわかる。
僕は退院した。