第939話 邂逅-その弐-
~フレン熱帯雨林~
アーク達はフレンサバンナを越えフレン熱帯雨林に来ていた…
アーク「ここが…フレン熱帯雨林か…サバンナを越えたら熱帯雨林ってどうなってんだ…?」
オーレリア「あまり考えない方がええで…?科学で説明がつかんからなぁ…」
雷狼太「それでいいのか…ってエリカどうした?」
エリカ「いやちょっとね…見覚えのある物体が…」
アーク「ああ…あるな…」
それは女怪盗ニルヴァの秘密基地ピンクゴールド貝であった…」
エリカ「樹人の都市ルバイドまで急ぐって言っていたわね…」
アーク「ああ言っていたな……」
エリカ「ねぇニルヴァの秘密基地に入ってみる私とアークの二人で…」
アーク「そうだな……」
するとアークとエリカはピンクゴールド貝に近づく…
雷狼太「何をするつもりだ…?」
タヌ助「さあな…?けどアークとエリカの事だろ…?」
オーレリア「不思議なものやねぇ…」
海原萠浮乃「ナニコレ…」
柴狼葉沽「女怪盗…?セクシー路線なのか…?」
すると…ヒュウウウウッン!!!
空気がピンクゴールド貝の穴から吸い込まれていく…
エリカ「来たわね…!!」
アーク「ああ!!」
雷狼太「何考えてんだ……?」
スポォン!!!
エリカとアークはピンクゴールド貝の中に吸い込まれた!!
雷狼太「んなッ?!あいつら…何考えてんだ…?」
タヌ助「もうオイラ意味わかんねぇよ…オーレリア…」
オーレリア「ウチもこればかりしはな…わからんで…」
柴狼葉沽「アークさん!?」
海原萠浮乃「なんでそうなるの?!」
~ピンクゴールド貝の中~
ニルヴァ「何かが入ってきましたの……?」
アーク「よっと…ニルヴァ失礼するぜ」
エリカ「よいしょっと…ってニルヴァ!?なんで…泣いてるの!!」
ニルヴァ「え…?ワタクシ泣いてました…?」
アーク「ああ確かに泣いていたな…(俺とエリカを見て泣いたのか…?でも以前あった時は泣いてはなかった…わからないな…)」
エリカ「もしかして…ニルヴァって…訳アリなの…?」
ニルヴァ「訳アリ…とえってしまえば…そうですわね…」
エリカ「そうなの…?(そう言えば…この人…写真とかが入ってそうなネックレスを付けているわね……)」
ニルヴァ「まあ立ち話もなんですし…外にでましょうね」
すぽぽぽ~ん!!
~フレン熱帯雨林~
アークとエリカとニルヴァはピンクゴールド貝の中から出てきた…
雷狼太「…驚いたな…お前ら二人があの怪盗冒険者ニルヴァと一緒だとは…」
エリカ「怪盗冒険者?へぇ…」
ニルヴァ「ニルヴァですわ♡お見知りおきを!!」
タヌ助「よろしくな!!」
柴狼葉沽「うわぁ…」
海原萠浮乃「ねぇ葉沽……あの女性の人に見とれているんじゃないんでしょうね…?」
柴狼葉沽「まさか…」
アーク「そう言えば…ニルヴァさんそのネックレスの中身って何なんだ?」
ニルヴァ「…これはね…弟と妹の写真よ…」
エリカ「へぇ…兄弟思いなんですね…」
ニルヴァ「けど最後にあったのも…16年前…今どこで何をしているか…分からないわ……」
雷狼太「そうなのか…なんか聞いてすまんかったな…」
アーク「そう言えば…ニルヴァさんの出身ってどこの異世界なんだ…?」
ニルヴァ「残念だけど…それに答える事はできないわ…それ自体がトップシークレットですもの…時間がもったいないので…樹人の都市ルバイドまで向かいますわ!!何かこのニルヴァにあれば…樹人の都市ルバイドまで来て下さるように!!」
ニルヴァはそう言うと樹人の都市ルバイドの方まで進んでいった…
エリカ「いっちゃったわね…」
アーク「ああそうだな…ってタヌ助どうした…?」
タヌ助は悩んでいた…
タヌ助「あのねぇちゃん…なんだかお前に似ていねぇか……?」
アーク「は…?どういうこった…?」
タヌ助「なんかさ…良く言えないけどよ…自由翻弄なところがアークとソックリなんだよなぁ…」
アーク「おいおい…ソックリって…」
タヌ助「ソックリどころかよく似すぎているんだろうな…まるで…血のつながった…」
アーク「おいおいタヌ助俺に血のつながった兄弟がいるわけないだろ……俺一人っ子だぞ?」
タヌ助「けどよ…お前…前にトロピクルアイランドの熱帯雨林で言っていただろ…?自分は5才までの記憶が無いって…」
アーク「ああ…」
雷狼太「タヌ助続けてくれ」
タヌ助「ああ…仮にアークに兄弟や姉妹がいても…忘れて一人兄弟だと思っている可能性があるんじゃねぇのか…?」
アーク「そ…それは…」
タヌ助「それにニルヴァって人16年前って言っていただろ…?お前の年齢から16引いたら…5才だぜ…?」
アーク「おいまさか…」
タヌ助「確信が持てないから…わかんねぇや…樹人の都市でニルヴァに直接聞きだす!!それしかねぇだろうな…(そして…出身世界をあんなに隠したがるのも…それが理由なんじゃねぇのか…?)」
雷狼太「それがいい…不安要素は潰しておいた方が無難だ…ゆくぞ…」
アーク「ああそうしよう…」
アーク達はフレン熱帯雨林を後にする…




