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ボイスパイ  作者: 星崎椎茸
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声で人を操り、人を欺く……

 

 この奇妙な話は少し、湿った風が吹く6月も末のある日の午後に始まった。

 道路を行き交う自動車が途切れると、どこからか、気の早いセミの鳴く声が聴こえる。

 そんなある日だった。

 夢野カヨはある事件を任され、秘密裏に噂されている『ボイスパイ』とコンタクトを図っていたが意外にも簡単に電話番号と合言葉を手に入れることができたので、早速、電話をかけることにした。

 コールが三回鳴ったところで繋がった。

『はい、こちらドキドキピザです!』

 若い青年の明るい声が聴こえてきた。

 明らかな嘘で騙そうとしている情報はすでに掴んでいる。

 カヨは合言葉を言った。というより歌った。

『静かな湖畔の森の影からもう起きちゃいかがとカッコウが鳴く』

 電話の向こうでにやりと青年が笑ったような気がした。

 青年は続けて。

『カッコウ カッコウ』

 と歌った。

『地図は明日の朝には届きます。では、また後ほど』


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