ゲルトゴルとの戦い3
「クソが!あいつ異様に気配を感じねぇ」
人間は、死闘をするときどんな達人であろうと、ほんの少しの殺気が漏れる
だが、あいつからほ何も漏れてねぇ。つまり、あいつはオレを殺す気はねぇって事だ
つまり、これはただの時間稼ぎ。あいつには、別の狙いがある
「このままじゃ、拉致があかねぇな」
オレは、煙からの脱出を試みるが、あいつはそうはさせてくれない
煙に塗れて、オレを攻撃する。しかも、いろんな場所から来やがるから、方向感覚もずれそうだ。このままだと一生煙から出られねぇぞ
「しかも、この煙。あいつがオレを攻撃する時の爆破で出やがるから、攻撃され続ける限り、煙が消える事もねぇな」
これは、本当にまずいぞ。あいつの魔力切れを狙うにも、時間がかかり過ぎる。その前に、あいつの狙いが、来る可能性が高い
やっぱり、煙から出るしかねぇ。どこかにねぇか、あいつの攻撃が来ない脱出経路
「...そうか。あるじゃねぇか!脱出経路!」
オレは、魔剣に精一杯の力を込めて振り壊す
そう、地面を切った
地面は崩れオレは落ちる。たどり着いたのは、オレが、王都に侵入する時に使った地下水路だった
「ここには、煙がねぇから隠れらんねーぞ」
あいつも、地下水路に降りてくる。今は、はっきり姿が見えるぜ
「さぁ、第3ラウンドといこうじゃねぇか」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
まずいな。ゲルトゴルに、煙から脱出されて、着いたのは地下水路。ここは、狭くて魔剣を躱すのは難しい。今度は、相手の有利なフィールドに誘い込まれた
だけど、騎士達が来るまで、そう時間はかからないはずだ。せめて、あと5分。時間が稼げれば
「どうした?そっが来ないなら、こっちから行くぞ!」
ゲルトゴルは、声高らかに叫び。距離を詰める。地下水路の広さ的に、横に避けたらすぐに捕まる。なら、バックステップで避けるしかない
自分は、バックステップで魔剣を躱すも、ゲルトゴルは直ぐに仕掛けてくる
ゲルトゴルは、完全に短期決戦に持ち込もうとしてる。自分は、ギリギリ躱し続けるも、1分も持たない。直ぐに追い詰められる
「これで終わりだ!」
ゲルトゴルは、魔剣を振り上げ、力強く振り下ろす。ここで自分は、切り札を使う
ゲルトゴルの魔剣は、シールドによって受け止められる
リイドにシールドを提案したのは自分だ。なら、自分が使えてもおかしくないだろう
本当なら、もう少し取っておきたかったけど、仕方ないだろう
「なんだよ!これは!」
「切り札ですよ。これで、まだ戦えます」
ここからは、ひたすらの防戦だ。ゲルトゴルの魔剣を躱し、ときにシールドで防ぐ
だが、ゲルトゴルもシールドに慣れてきた。フェイントなどを入れて攻撃する事で、シールドを展開する場所をズラされたりする
だけど、ゲルトゴルは間に合わなかった。
「ゲルトゴル!通報を受けて来たぞ!」
声高らかに1人の騎士が叫ぶ
「また、懐かしい顔が出て来たな。久しぶりだな、ベーツ!いや、今は騎士団長と呼んだ方がいいか?」
ゲルトゴルは、騎士に向かって言った




