ゲルトゴルとの戦い
「なんで、盗賊が王都の中にいるんだ?」
「地下に気配を感じたので、地下に通路があるんじゃないですか?それも、何十人も通れる通路」
「たしか、地下水路があったはずです」
「なら、そこを通ったんですね」
自分達が、そんな話をしている合間も盗賊達は地下水路から出てくる
そこで、氷魔が魔法を放つ
「アイスショット」
氷の塊が、盗賊達に向かって飛んで行く
牽制を込めた魔法は、威力は無いが数が多い
そして、リイドも魔法を使う
「敵が多いときは、連携をとりづらくするんだろ!」
リイドは、魔法スモークを放つ
あたり一帯が煙に覆われる
「目眩しか!」
そして、煙の中リイドは走る
敵の親玉であるゲルトゴルを倒そうとしているのだ
杖には、音魔法を纏わせる
リイドは、強い魔法を多く覚えているが、それは範囲が広い魔法が多い
そのため、街中では使えない物が多く、ゲルトゴルを倒す魔法として音魔法を選んだ
ゲルトゴルに一気に近づき、飛びかかる
「あめぇな、オレでも、ある程度近くだったら魔力を感じる事が出来るんだよ」
そういい、ゲルトゴルはリイドの杖を躱し、カウンターを放つ
リイドは、咄嗟に杖でガードをするも、浮いている体は踏ん張りが効かない。リイドは、吹き飛ばされる
そして、今度はゲルトゴルが走る
そこは、煙が視界を無くす前にお嬢様がいた場所だ
しかし、氷魔がそうはさせないと、魔法を放つ
「そんな、魔法意味ねーよ!」
ゲルトゴルは、容易く躱し。氷魔との間が一気に縮まる
氷魔は、距離を保とうとするが相手の方が早い
「これでも喰らえ!」
氷魔を切ろうと、魔剣を突き出す
するとそこに、ライトニングが飛んでくる
ライトニングは、魔剣を避雷針とし、ゲルトゴルに命中する
しかし、ゲルトゴルは魔剣を放つ
氷魔は、ライトニングでゲルトゴルが少し硬直した瞬間に、少し離れていたが、それでも、魔剣に当たってしまう
致命傷には及ばないが、足を切られ機動力を失った
そして、ゲルトゴルが二撃めを放とうとするが、自分がゲルトゴルを横から殴り吹き飛ばす
ゲルトゴルは、もろに受けるも、服の下に何やら硬いものを仕込んでいたのか、威力が少し落ちる
「痛ぇな。仕込んでいた、鉄板ごと骨砕くとか、どんな馬鹿力してんだよ」
しかし、ゲルトゴルは余裕そうな顔で立ち上がる
「おい、大丈夫か!」
リイドが、こちらに来て言う
「リイド、早く治癒魔法を」
「あぁ、わかった」
リイドは、氷魔の足に治癒魔法を使うが、傷が塞がらない
「傷が、塞がらねぇ!」
そんなリイドに、ゲルトゴルは笑いながら言い放つ
「それはな、オレの魔剣の力だ。この魔剣に切られたら、治癒出来ねぇんだよ」
そういう、ゲルトゴルの魔剣を見て、お嬢様が言う
「あれは、わたしがお父様に頼まれて取りに行った魔剣です!」
あの、魔剣に切られると治癒ができない。氷魔は、足を切られ動けない。そして、お嬢様を護りながら戦うには、相手が強い。なら、お嬢様を逃すしか無い
「リイド。自分が、ゲルトゴルと戦って時間を稼ぎます。その間に、2人を連れて逃げてください」
「なにいってんだよ、シン!」
「今は、リイドにしか頼めないんです。お願いします」
リイドは、少し考えて言う
「死ぬなよ」
「わかってます」
リイドは、氷魔を背負い。お嬢様の手を掴んで走り出す
「野郎ども!あいつらを追え!このガキは、オレが殺す」




