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東方幻想夏記  作者: やまとく改二
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第三話〜戦闘の術を求めて〜


カズマが博麗神社に初めて来てから約2週間。今日も何かが起きると言うわけでもなく、ただ境内の掃除をするだけなのだから退屈である。

正直、異変解決やら何やらで大忙しと言っていた霊夢のあの言葉に「本当かよ。」と突っ込みを入れたくなるくらいだ。

「お、今日もしっかりやれてるじゃない!助かるわ〜。」背後からカズマに声を掛けた少女は機嫌の良い霊夢だった。「あ、霊夢さん。おはようございます。」カズマは霊夢に軽く挨拶を済ませると、また境内の掃除に取り掛かった。そんなカズマに霊夢は「貴方結構やるじゃない。最初は正直心配だったけど、思っていたより仕事ができて助かるわ。ここでの生活には慣れたかしら?」と笑顔で言った。

「はい、お陰様ですっかり慣れました。ありがとうございます。」カズマはそれにすぐに返事をした。霊夢は機嫌が悪いと物凄く怖いが、機嫌が良いときはとても可愛い。「あの、霊夢さん。霊夢さんって今好きな人とかはいるんですか?」カズマは口に出した後に何でこんな事聞いてるんだ俺。という後悔の念で一杯になった。

しかし、霊夢は怒るどころか、頬を少し赤らめてとても照れくさそうに言った。「は、はあ?いるわけないでしょ!?何、貴方の事が好きだとか言ってもらいたいわけ!?」めちゃくちゃ照れている霊夢が可愛くて、駄目だと思ってもニヤけてしまう。すると、霊夢は無理矢理話題を変えるかのようにカズマに言った。「そういえば貴方、戦う時には何を使うの?異変が起きた時には貴方にも戦ってもらうから、その術は身につけておいた方がいいわね。例えば魔理沙は魔法、冥界の半人半霊は刀で戦うわ。」

「冥界の半人半霊?ああ、この前買い物に行った時に先客でいた妖夢って子か。」カズマは一瞬思い出せなかったが、半人半霊、刀というキーワードですぐに思い出した。五日程前に買い物に行った時に先客として居たのだが、店の店主が名前を言っていたくらいで、実際には喋ったりはしてない。

「あの子は刀を背負ってたけど、そんなに強いんですか?」カズマの問いかけに霊夢は答えた。

「ええ、あの子も半人前だけど、剣の腕は確かよ。」

カズマは驚いた。身長はおそらく157センチくらいだった筈だ。そんな少女があの長い刀を振り回せるというのだから誰だって知らない人は驚くだろう。

それはそうと、戦う術....。確かに異変解決を手伝うのならそれは必要だ。しかし、二週間ここで過ごした限りではまだ技術が外の世界ほど発展していない。かと言っていきなり魔法やビームを出せと言われたら確実に無理だ。

「一体どうしたら....。」思い悩むカズマに、霊夢が問いかけた。「貴方、得意な事とかは無いの?」その問いに、カズマはすぐには返事する事が出来なかった。しかし、「そうですね、射撃とかですかね。」カズマがそう答えると、霊夢は何やらきょとんとした顔をして言った。

「えっと、射撃って何?」

「あっ、もしかして幻想郷には銃が無い感じか。」

霊夢の反応から、幻想郷に銃が存在しない事を察したカズマは、霊夢に銃について説明した。中々理解してもらえず、紙に図を書きながら説明していくと、ようやく理解した様な反応を見せてくれた。説明が下手すぎて後半はただの商品紹介の様になっていた事については触れないでおきたいものだ。

「つまり、この銃と言う道具を使えば遠くから攻撃ができて、なおかつ殺傷能力もあるという事で合ってるかしら?」下手な説明でもとりあえず理解できた様でカズマは安心した。

「でも、こんなのどこで手に入れたら良いのでしょうか?幻想郷に銃が無いんじゃ手に入れようが....。」

「一つだけあるわよ。」手に入れようが無いと言いかけたところで、霊夢は提案した。

「行きましょう、河童の所へ。」

「河童!?」

カズマは驚きながらも、霊夢に抱えられて、銃が手に入るかも知れないと言う河童の元へ向かうのであった。



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