第26話 王様から
「んー」
手を組んで上に伸ばす。
外では住民がお店の準備をしている。
…俺の横には3人が寝ている。
どうして男の隣で寝れるのかな?と思ったけど、よくよく考えれば俺らまだ6歳だった。
今日は…剣の練習はいいかな。
そういえばそろそろ俺の誕生日か…
じゃあ来年したいことを書いておこう。
まず、領主館に行って、俺が仮想空間に行く前に専属された副領主さんに挨拶をしよう。けどこれは…クラッシェル領に帰ったらやろう。
他は…あっそうだ!俺の屋敷に露天風呂を作ろう!温泉を本当に出せるとは思わないから、入浴剤で代用しよう。入浴剤の作り方は、前世でこっそり理科の先生に教えて貰ってたし、それを強化魔法でお湯のでる部分につけよう。そしたらできるはず。お湯は…ウンディーネに聞いてみよう。
後は、政策で楽市楽座をやる事と、学園に行く準備だな。(学校じゃなく、学園と呼ぶのをメイド長に教えてもらった)
学園は寮制だから荷物を…インベントリあるからインベントリに放り込んでおけばいいや。
それにしてもインベントリは便利すぎる。どんなものでも入るし、中に入れておけば腐る事もない。死んでも中身を取る事ができないってウンディーネは言っていたから、覚えておいて困ることはない。
いやー覚えておいて良かった良かった。
もう1回寝ようとすると視線を感じた。視線を感じた扉の方を見ると
「す、すみません!盗み見するつもりはなかったんです!」
…誰?変態さん?
それぐらいしか頭に入って来なかった。
「えーと、誰ですか?」
「はっはひっ!ぼ、僕はリット・クナイチェル!文官の子供で、王様から起きたら来るように言われました!」
…見た目10歳だけどな。あっ10歳は子供だった。
「分かりました。今行きますと伝えてください」
「りょ、了解しました!」
「…覗きはしないでくださいね」
「はい…気をつけます…」
うんうん。王城だから美人は多いし覗きなんてしたら親にまで責任がいく。ここで止めないとたくさんの人が困ったり嫌な思いをしちゃうかもしれないからね。
「さてと、」
王様に会いに行くんだから正服を着ないと。
インベントリからだす。メイド長のダックさんがいつの間にか用意してくれていたものだ。ダックさんが、「ヒロト様は爵位が高い人なので、いつ王様にお呼ばれされるか分かりません。なのでヒロト様の魔法、インベントリに入れといてください」と言われて入れておいたものだ。
着替え終わったのはいいけどどこに王様が居るか分からない。こういう時に役に立つのがサーチだ、と思ったけど王城には人が沢山いるからどこにいるのか分からない。
「とりあえず歩いてみるか」
と言うと、さっきのリットくんが飛び出してきた。俺は魔力察知という基本技能を覚えていたから避けられた。毎度毎度ウンディーネには感謝しかない。リットくんはと言うと…
「ヒロト様!王様の場所まで案内致します!」
血が出ている…
「ヒロトくん…おはようございます…」
クリスが起きてきた。 眠そうだ。
「おはようクリス」
「はい…あれ?この子が怪我しているじゃないですか」
「うん…さっき飛び出した時にね」
「ついに私の活躍の時ですね!ヒール!」
光魔法の分類の回復魔法か。俺も覚えているけどあんなに凄いのじゃないんだけど…
「傷がない…!ありがとうございます!」
「いえいえ!ヒロトくんに私ができるところを見せただけです!」
傷口そのまま治していいのかな?消毒とかは?などと考えたけどそもそも消毒する方法が無かったことを思い出す。それにしても凄いな聖女って。ん?聖女?もしかして、と思って聞いてみる。
「凄い…今のって聖女の力?」
「そうです!さすがヒロトくんです!聖女の力で実質中級魔法ぐらいの回復効果があります!」
じゃあポーションで例えると、初級ポーションが中級ポーションに変わるって事かな?
「なるほど…クリスは凄いね」
「ふふふ。じゃあご褒美くれますか?」
今日のクリスはテンションが高い。なんでか分からないけど可愛いからいいや。
「仕方ないなぁー。いいよ」
「本当ですか!じゃあ明日1日付き合ってください!」
「そんなことでいいの?」
正直俺にとってもありがたい。急に何かするよりクリスと遊んでいた方がいいからね。
「そんな事じゃないよぉ!」
…それもそうだった。俺ってどこか行くたびに巻き込まれてたからね。
「それもそうだね」
「ヒロトは王様に呼ばれてるんでしょ。行ってらっしゃい!」
「行ってきます」
先に歩いてゆくリットくんについて行く。
「いいなぁーヒロト様は、可愛い婚約者が3人も!いて」
「ははは。それもそうだね」
「全く!それに伯爵だなんて絶対にモテるじゃん!」
「そう?」
「そうだよ!あっ!すみません!伯爵様にタメ口だなんて」
そんな事気にしているんだ…俺もタメ口になってたから気をつけて行かないと、俺も結構爵位高いんだから。
「いいよいいよ。僕もタメ口だったし、それに僕達もう友達でしょ?」
「そう…だね!これからもよろしく!」
「うん!よろしくね」
とりあえず握手。これは貴族の基本、だと思う。
「ここですよ。ヒロトくん」
「ここなんだね。ありがとうリットくん」
「いいよ、その代わりまたお話しようね」
「もちろん!」
リットくんに手をふって別れる。
部屋の扉を開ける。
「失礼します。遅れてすみ」
「いや、謝罪はいい。ヒロトのお義父さんになるんだしな」
「そう…ですね…」
「しばらくしたらその感覚にも慣れてくる。それで、要件何だが、ヒロトも気になっていると思う戦争についてだ」
「そ、それでどうなったんですか!」
「結果は…戦争は無くなり、取引も安定した。そして第2王子だが…ヒロトの補佐役として就くことになった」
「ほ、本当ですか!?」
「ああ、本当じゃ」
てことは、楽市楽座計画!の第1歩!って事にしておこう。
「ありがとうございます!」
「あっそうじゃった。あとヒロトは今日…まあ後でか、ヒロトを侯爵にすることになった」
?
「王様、失礼ですが、1つ爵位が繰り上がると、辺境伯になるはずじゃ?」
「ん?侯爵と辺境伯は1つの爵位と仕事が違うが、権力的にはほとんど同じ、つまり場所によって違うという事じゃ」
じゃあ尚更辺境伯なんじゃ…
「まあそういうことでな」
これでお話しは終わりかな?
「あっそうじゃったそうじゃった。早くクリス達と既成事実を作っておいた方が…あっそうじゃった!ヒロトはまだ6歳じゃったな、すまんすまん。話し方とかが大人びていたから忘れておったわい」
…ボケできてるのかな?
「まあそういうことでな!」
王様は宰相と一緒に手をふりながら部屋を出ていった。
「もう少し寝るかな」
さっき居た部屋に戻ると…まだ3人は寝ていた。クリスは1回起きてるのに…
まあそれに便乗して寝たんだけどね。
寝た時の感想:子供のほっぺはぷにぷにで可愛い
です。
ギリギリセーフ!⊂( ^ω^)⊃セフセフ




