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第23話 戦争と葛藤

3人に起こされた後。

良かったぁー。インベントリに服入れといて。


「あれ?ヒロトくん。どうしたんですか?」


「ん?ああ、今から剣の練習するんだよ」


「毎朝ですか?」


「もちろん、毎日やんないと意味がないと父上が言っていたからね」


習慣づけて体を整えるとも言っていたな。


「凄いですね…」


「そうかな?小さい頃からやっていたから習慣になったよ」


「…ちなみに何歳からですか?」


いつから…3歳だったか。めっちゃ剣が重かった記憶がある。


「3歳だよ」


「…基本は5歳から剣の練習をするものなんですけどね」


…初耳なんだが。えっ、俺だけなの…世間知らずなのは父のせいじゃない?


「じゃあ頑張ってね。ヒロトくん」


「うん。行ってきます」


と行って部屋から出ていく。

…それにしても3人のパジャマ。可愛かったなー


「おっと、今日は月夜以外の剣で練習すると決めてたんだった」


月夜が手元から離れた時に使えるのは魔剣じゃなく普通の剣だからね。

明日は…短剣の練習をしておこう。投げにも近距離にも使えるから、もし超級レベルの敵が出てきた時も、目を潰したり毒を塗ったり氷剣にして投げたり、あれ?めっちゃ強くね?…新たな主力級の武器としてたくさん買っておこう。使い捨てもできるように。

ウンディーネがちょっと引いている。

…悪い顔していたかもしれない。

さっさと切り替えて剣を振ろうとすると、


「ヒロト様。門のところに誰か来ていますよ?」


ウンディーネが教えてくれた。


「ありがとうウンディーネ。行ってくるよ」


俺がてくてく歩いていくと、メイドの服装をした女の子(10代に見える)が、俺を見るなりひれ伏した…


「主様。私達はメイドでございます。これから何卒よろしくお願いいたします」


メイド長っぽい雰囲気の人が挨拶をしている。


「皆さん顔を上げてください。こちらこそこれからよろしくお願いしますね」


「「「「「はい!」」」」」


人数は…12345以上はいっぱいだから。人数はいっぱいだ。


「主様。メイドの総数は25名です」


「あっ…はい」


いっぱいじゃなかった…

とんでもない恥を晒したところでメイドに部屋を案内して後はメイド長に任して屋敷を出た。


「さて、と今日は船の強化をする予定だから、軍の基地に行くか」



歩いていると、軍の人がいた。


「そこの軍の人。どうしたの?」


「あっ領主様!」


道のど真ん中で何言ってくれとんのじゃ!

視線が俺一点に集中しちゃったじゃん。

ここここうなったら。


「皆さん初めまして。この街の領主、ヒロト・クラッシェルです。子供ですがこれから頑張って行くのでよろしくお願いします」


「こんなガキが?フッふざけてるのかよ」


「そうだそうだ!証拠見せやがれ」


HAHAHAと笑ってくる。

ブチッ(怒)

俺の堪忍袋の緒が切れたぞ。


「証拠?なら見せてあげます」


そういってインベントリから短剣を取り出す。


「何だこの短剣。ガキンチョにしてはいい武器持ってんじゃん」


…コレ見てわかんない方がガキンチョ何だが…


「すみません。短剣にあるこの紋章も分からないんですか?」


住民が短剣を覗く。すると、


「ひっ!す、すみませんでした!」


急に謝られた。なるほど、伯爵の紋章くらいは分かるんだね。

はっ!めっちゃいい事思いついた!まず政策として楽市楽座をし、そこから10%を税として抜き、それを学校の運営費、建設費とすればいい。それと学校は6学年制にして、平民を中心に、先生は…元貴族や知識を持っている人に先生をやってもらえばいいか。

そんな事を考えていると、ヒカリとユーリとクリスがやって来た。


「何か揉め事かな?」


「だったら止めようよ!」


「けど危ないんじゃない?」


「危なくなったらヒロトくんと精霊さんが助けてくれるよ」


「それもそうだねってヒロトくん!どうしたの?」


「いやいやそれはこっちのセリフ何だけど」


本当にこっちのセリフだ。

何かユーリ達が来てから平民の人達がコソコソ話し合ってる。


「なあなあ嬢ちゃん達。今このガキンチョがクラッシェルの領主だとか言っているから軍の人達呼んでくれるか?」


…あーあ、終わったな。


「え?何を言っているんですか?ヒロトくんはこの街の正式な領主ですよ?」


とヒカリが言う。


「ダメだよヒカリちゃん!王女何だから気をつけて」


と平民に近づきすぎたヒカリにユーリが注意する。


「大丈夫ですよ!だって婚約者のヒロトくんが居ますし、ウンディーネさーん」


「はい!何ですか?女子会ですか?」


…女の子同士でそんなに仲良くなっていたのか…


「ほらね!ウンディーネさんもいるし大丈夫だよ!ね、クリスちゃん!」


またヒソヒソが始まった。きっとヒカリが王女だったのと精霊が出たことに驚いたんだろう。


「どうしましたか!?」


おっ陸軍の隊長さんだ!


「ってヒロト様じゃないですか?どうしたんですかこんな所で?」


「いやー、トラブルに巻き込まれてね」


「はーそうでしたか。まぁ確かに興味本位でヒロト様に戦いを挑んだらボロ負けしますもんね。…軍のように…」


「…そんな事より僕、早く海軍のところに行きたいんだ。連れてって貰える」


「はい!お任せ下さい!」


と言って隊長は俺をお姫様抱っこした。


「待って待って!そういうことじゃない!」


「え?持ち方ですか?いやいや、子供を救助する時にはこうやって持つので訓練をしているんですよ!」


「あっ…ふーん」


もう、何でもいいや。

そうだ。クリス達は…仲良く手を繋いでお散歩ですか…ふーん(悲しみ)


悲しんでいるといつの間にか軍基地に着いていた。

隊長がゆっくり俺を降ろす。


「では!気をつけてくださいね!」


「うん…ありがとね」


色々と失った気がするが、海軍の船を強化しに行かねばならない。

海軍の基地はどこだろう?と捜そうとしたら、ナチスがいた。


「おーい!ナチスー!」


「あっ!ヒロト様。どうしたんですか?」


「フフフ…実はね」


これから何をするか言って、許可を求めた。


「おおー!船に強化魔法ですか!しかも永続的に続くなら是非!是非お願いします!」


「うん!任してよ!」


右手を船に、左手を魔石に集中させて、魔法を放つ。


「…ヒロト様。変わって無いように見えますが?」


「そりゃそうだよ。だって魔力の防壁だもん。…ちゃんと機能してるか確かめてみるね」


どの魔法を使おうかな?うーん…そうだ!この間イフリートにこっそり教えて貰った魔法を使おう!


「バースト!」


ウンディーネから爆発する魔法はほぼ教えてもらえなかったから、とても新鮮な気持ち。


「あの魔法を…耐えた…耐えたぞぉ!」


あの魔法っても爆発するだけだけどね。

ナチスも喜んでるし、周りの兵達も喜んでいるから良かった良かった。

一通り船に強化魔法をかけて行った。

兵が焦りながら走ってきている。


「隊長!クラッシェル領付近の海岸で海賊が襲撃してきました!」


ほわっ!やばいじゃん。


「なんだって!数は?」


「…船が12隻。もう海岸に到着し、もう既に陸に降りたものは25人いました」


「よし!分かった。教えてくれてありがとう!君はそのまま陸軍へ。海と陸からの挟み撃ち作戦で行くと伝えてくれ」


「はっ!」


「という訳なので、ヒロト様。どうかお力をお貸しください」


俺の領地を荒らしている奴は許さないかんな!


「もちろんです!むしろ自分の領を荒らしている奴がいるのに行かない領主はどこにいますか!」


「そう言って貰えると心強いですな」


「それで海と陸、どちらに付きますか?」


「今回は海で行く。多分時間が経っているからもしかしたら人が攫われているかもしれない。連れていく先は船だ。だから船から船に飛び移る。そこからは戦況に任せる」


「そうですか…でも危険ですぞ?」


「愚問だね。僕は超級と戦っているんだ。アイツと比べればこんなの御茶の子さいさいだよ」


「それもそうですな」


とナチスはがーはっは!と笑う。


「隊長!船の準備が整いました!」


「よし!では行くぞ!」


船に乗るとすぐさま出発した。俺が強化した船は全部で6隻。軍の船は総数20。今回同行する船は俺が強化した船のみ。今度一斉に強化する予定だから多分全部強化してある船になるはずだ。


「ヒロト様。見えてきましたな」


おー砂浜で陸軍が戦っているよ。ドラマみたいだけどこれは現実、1度死んだら終わりだ。気を引き締める。

船と船の距離、およそ50m。大分近づいてくれたお陰で届きそうだ。…まあ弓で撃たれてるけどね


「では行ってきます」


自分の周りに風魔法で強い突風を吹かせ、強化魔法を自分にかけて、助走をつけて跳ぶ!


「痛った!」


左腕に矢が刺さった。

なんて命中力だ…跳んでいた俺に当てるとは。

ドスッと重い音を鳴らして船に降り立つ。

確か矢とかはさしておいたままの方がいいって聞いた。矢を抜くと血がたくさん出るから失血死するって聞いた。しかーし!戦闘の邪魔になるから最初に抜いておく!


「海賊の皆さん!こんにちは!皆さんが襲っている街の領主。ヒロト・クラッシェルです!なぜ襲っているかは分かりませんが誰か教えてくれないでしょうか?」


敵さんが引いている。…流石に狂戦士みたいだったか。よく考えれば敵さんの陣地で勝手に名前を言うとか頭おかしい奴だなと思われるじゃん!

…というかよく見ると騎士の馬ないバージョンみたいな格好をしてる。兵士に見さして物資を徴収でもすんのかな?


「僕達はキサンナ王国の兵士だ…この国は野蛮だね。こんな子供まで戦争に参加されるなんて」


「戦争…なぜ戦争をするんですか?」


理由を聞かねば分からない事の方が多い。あとこんなとは何だ!こんなとは!さっき領主だって言ったじゃん!


「なぜ?それは君たちの土地が欲しいからさ。うちの国は君たちのような四季がなく、夏と冬しかない。これだと食料難になる。そして現在食料難に陥ったから戦争を仕掛けたのさ」


…酷いな。その気候に強い品種を作ったり、貿易したり色々手はあるはずなのに…戦争という1点だけ…やっていても諦めているか、努力する気力がないのか…


「そうなんですね…だからと言って戦争はしてはいけませんよね?」


「ん?何を言っているんだ?弱肉強食。君たちは弱いから襲われるのさ」


…そうか…日本という平和な国の記憶があるから俺は平和ボケしていたのかもしれない。この世界は弱肉強食。食料がないなら奪えばいい。まだ法律がないから仕方ないかもしれない。けれど戦争をすれば大切な人を失い悲しみを背負う。

だが!どうやって戦争を止めるんだ…。始まってしまったものは簡単には止められない。

だからと言って降伏すれば何をされるか分からない。国は植民地にされたりするかもしれない。

…いや、原因を知っているなら後は簡単なはずだ。…これが成功すれば後は国王次第だな。


「では取引ではダメなんですか?」


「取引?何をどうするんだ?」


「まず、こちらは食料を出します、キサンナ王国では何が特産物は何ですか?」


どうだ!?


「錦織だな」


「錦織ですか!」


おお!前世から1度は見たいと思っていた錦織


「今ありますか?」


「ああ、あるぞ!おい、錦織もってこい」


どうやらさっきから話している人は船長っぽいな。だって命令してるし船長じゃなくても位は高いと思う。


「どうだ!これだ!」


「うわー!綺麗!」


金色の糸や銀色の糸、様々な糸を使ってつくられている錦織物はまさに宝石のように見える。


「…これから行けるかも知れません」


「ん?」


「…無理を承知でお願いします。これを王様に献上してみませんか?」


これに成功したら相手の国は、うちの食料に依存して、スパニッシュ王国の完全なる味方にする事ができるかもしれない。反乱してきたら食料を止めれば相手は困る。こんなに上手くは行かないと思うけど。


「…それで戦争を止める事が出来ればいらない血を流す事は無くなる。こちらからもよろしく頼む」


「はい!」


貰った錦織物をインベントリに入れる。


「お前ら!軍を引き上げろ!」


「「「「はっ!」」」」


大丈夫そうだな。


「ところでヒロト。王様に献上なんて本当にできるのか?たかが領主だろう?」


「その事に関しては問題ないです。僕は伯爵ですし、それに3人いる婚約者の1人に王女がいるので大丈夫ですよ」


しれっと婚約者自慢も出来たし満足満足。


「そうかい、ちなみに僕はマイス・キサンナ。これでも一応キサンナ王国の第2王子だよ。ちなみに歳は20歳だ」


えー…王子を戦場に出すんか…指揮を上げるためかもしれないけど、リスクが大きすぎる。かなり危険な賭けだな。


「へーマイスくんは王子なんだ」


「そうだよ」


「なら戦争も止められたんじゃない?」


「…無理だよ。僕はただの王子、名前だけさ。だから権力がない、それにこないだ聞いたんだ…僕を国外に追放するって」


「な、何で…」


「無能だからだよ。どっかの国に婿として行っても恥を晒すだけだから平民として国外に追放されるんだ」


…いい事思いついた!


「ねえマイスくん。僕の領に来ない?」


「?どういう事だ?」


「大使としてではなく、俺を支えて欲しいんだ」


「…俺は無能だぞ?」


「どこが無能なの?」


「せ、戦闘面だ。お前は情があり過ぎると言われた…」


「それだよ!」


「どれだよ!」


「情があり過ぎるという部分だよ!情があるってことはそれだけ人の事を考えれるんだ!人の事を考えれるという事は領のみんなを大切に思える。だから僕が考えた政策を、他の人が見たらどう思うか、そういうところで活躍して欲しいんだ!もちろん書類仕事もね!」


どうだ?


「そうか…そういう考え方もできるのか……よし!父上に頼んでみる!きっと許してくれるはずだ!これから頼むな、ヒロト様!」


「…ヒロトくんでいいよ」


…マイスに様は似合わない…イケメンだし。


「ヒロト様ー!」


船の上からマチスが呼んでいる。


「じゃ。呼ばれているから行ってくるよ。後は任しておいて!」


「おう!船の上でも5日までなら持つ、それ以上は無理だからな!」


「はーい!」


そんなに時間はかからないと思うけど、物資を送ったりしておこうかな?

さっき船に乗ったように風魔法で突風を吹かせて、助走をつけて思いっきり跳ぶ!

ドスン。とめっちゃ重い音がなったけど、そこは強化魔法で力も強くなっているから仕方ない。


「ヒロト様!大丈夫ですか!?」


めっちゃ心配してくれてる。


「ああ、左手に矢を受けたくらいだよ。あと、戦っていた相手はキサンナ王国の兵士達だ」


「そ、それは大変です!」


「いや、相手とは今休戦している。献上が上手く行けば戦争は無くなるはずだよ」


「そ、そうなんですか。それで献上品は?」


「これだよ。錦織物と言って綺麗でしょ?」


と言ってインベントリからだす。


「…これなら献上は上手く行きそうですが、どうして献上するんですか?」


あっそういえば献上する理由を言うの忘れてた。


「相手の国と取引するためだよ」


「取引とは?」


「キサンナ王国は現在食料難でね、こちらは食料をだし、相手は錦織物と他の何かを取引するんだ」


「なるほど…それをさっきやっていたんですね…流石です…」


「それで早く王様に献上して戦争を取りやめたいんだ」


「そうなんですか。では早馬を貸し出ししますので早く行ってやってください」


…ナチスも敬語は違和感があるけど…今はそれよりも戦争を止めねばならない。

ナチスが命令をだし、軍基地まで戻ってくれた。


「では行ってきてください!」


「うん!任せて!陸軍の隊長にも伝えておいてくれ!」


「お任せ下さい!では、気をつけて!」


ナチスに手を振って早馬で道を走る。ユーリ達にはウンディーネが着いているから大丈夫なはず。今何をしているのか気になるけど、とにかく王城に向けて走る。

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