「ドンナとキモ」
ドンナとキモは
どんなときも
一緒にくっついて離れることはない
イカナルとキモは
いかなるときも
寄り添い合って温もりを確かめている
ドンナとイカナルは
大切なキモを奪われたくないと
血眼になって争っている
しかしドンナとキデモが
どんなときでも
互いを支え合う関係にあると聞いた
ドンナにはキデモがいるのだから
イカナルにキモのことを任せて
ドンナはキデモといるべきだ
僕はドンナに言い聞かせた
しかしドンナはキモもキデモも
どんなときも、どんなときでも
共に過ごしてきた大切なひとだから
簡単に済む話ではないのである
ちなみにイツもイツデも
いつも、いつでも
喧嘩してばかりだし小競り合いも絶えないので
二人には落ち着くように言い聞かせている
しかしイツもイツデも
いつも、いつでも
いがみ合ってこそ成り立つ共存関係のようなもので
簡単に済む話ではないのである
みんなの関係は
絡まりすぎた紐のように
解こうとして間違った紐を引いてしまうと
より間違った形に固まって、解くのがより難しくなってしまう
ドンナもイカナルも、イツもイツデも
みんなもっと仲良くしてほしい
僕はいつも皆に言い聞かせているけれど
簡単に済む話ではないのである