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元聖女と元勇者  作者: 月夜の黒ねこ
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第一話


・・・レン…レン‼目をあけてよ!

・・・ん……アカリ、また会おうな…

・・・レン‼死んじゃやだよ!

・・・じゃ………あな…

・・・レン……………ウッ!生き残りか。バイバイレン…


16歳の2人の魂は交差しながら天に昇っていった。


死んだはずの私は日本という国の一家庭の娘として生まれ変わった。

この国は、前世で、異世界に召喚される前にいた国だ。まぁ、このことを思い出したのは、5歳の誕生日の時だけどね。

私は、思い出した時から、レンを探している。死んだ後に神様に会った。神様は、18歳までにレンと会わせてくれる約束をしてくれた。だけど、16歳になった今でも会えてない…神様はいつ私をレンと会わせてくれるんだろう。


「アリシア~!学校に行く時間だよ~!」

「はーい‼」

今の私は、草原アリシア。イギリス人と日本人のハーフなんだ。お母さんは日本人で、よく語尾を伸ばして話す。お父さんは、イギリス人で金髪で碧眼で、家族には甘いけど、他の人には厳しい。

私の髪は母親譲りの真っ黒くて艶のあるきれいなストレートの髪で、目は左目が碧眼で右目が黒のオッドアイだ。まぁ、左目は、カラーコンタクトで黒にしているけど…

おっと、そろそろ行かないとヤバい‼


「お母さん、お父さん、いってきま~す!」

「おう!頑張れよ!」

「いってらっしゃい」




学校に着いた。

「アリー、おはよー!」

「おはよー!花」

アリーは私のあだ名。花は私の親友で石川花っていうんだ。

「ねぁねぇ、今日調理実習でしょ!ちゃんと材料持ってきた?」

「うん。持ってきたよ~。花は何作るの?」

「ん~とね、ココアカップケーキ‼」

「へぇ!美味しそうだね!できたら食べさせて‼」

「いいよ‼アリーのもちょうだいね!」

「わかった~」


こうして話している内に教室に着いた。

「おっはよ~‼」「おはよー!」「おはー」

教室に入るといつもの感じだけど、何か違和感を感じる。

なんだろう?

「アリー?どうしたの?」

「…ん!いや、何でもない。」

とりあえず、気にしないようにする事にした。


帰りのホームルーム前

「やっと、授業終わった~!」

あっ、ちゃんと花のココアカップケーキは食べたよ‼おいしかった!


「ホームルーム始まるぞ~。」

先生がそう言って入ってきた。しかし、

「……あっすまん。呼ばれたから少し待っていてくれ。」

すぐに出て行ってしまった。


その時、教室の床が光始めた。

「何これ!……アリー‼顔色悪いけど大丈夫?」

「なんで、なんでよ!?」

なんで、勇者召喚の魔方陣が出てくるの!?

「アリー、アリー‼」

私は意識を失った。




「ん…ここどこ?」

「やぁ、久しぶり。」

目を開けると、私を転生させてくれた神様がいた。

名前は、私とレンがつけたカイだ。

「なんでカイがいるの?」

「ここは神界だよ。勇者召喚されたのは、覚えてるでしょ?あっちの世界に行く前に魂だけを引き寄せたんだ。

…………これから召喚される世界は前世に召喚されたところと同じところなんだ。

召喚される国は、ルカート王国だ。一番関わりがなかった国だね。

力は全部返すよ。だけど、最初は封印をする。レンと会えたら解放されるよ。」

「‼レン!レンと会えるの!?どこに行ったら会える?」

「君たちが命を落としたところ、今の時代だと、約束の地って呼ばれてる。

そろそろ時間だ。

…あれから、あの世界は、300年経ってる。魔力で寿命の長さが決まる世界だから、仲間だった人たちに会えるかもしれないね。

……………………神様でもできることは少ないんだ。ごめんね。

今度こそ、2人で幸せになってね。」

そう言うと、カイは私に手を伸ばした。

そして、私の体が光に包まれてまた意識を失った。

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