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第4話

勢いがノったのでどうにか書けました。


この勢いで次も書いていければいいんですが(’’;

輝け、栄光の三つ鱗 第4話



---西暦1540年(天文9年)11月  鶴岡八幡宮 


3歳になった年の、冬の寒さも厳しくなった頃に乳母の珠さんに連れられてなんか神社に連れてこられた。


事情は不明だけど、なんか儀式?式典?があると思われ北條家の早々たる面々と兵士達がずらーっと境内から鳥居にかけて並んでるな。


いや、北條家で神社といえば鶴岡八幡宮再建か!


そういえば、里見の連中に火をかけられて北條氏綱公(今の俺にとっては爺ちゃんだけど)が再建したはずなんだよな。


実際には氏綱公の代には本宮までしか完成せず、氏康公の代で完成するはず。


でも、本宮の造営式みたいなのは当時あったはずだよな。


歴史には載らないけど、氏政(まぁ、今は自分のことだけど)も参加していたのか。


北條家のそうそうたるが一糸乱れぬ動きで鶴岡八幡宮の本宮に向かって拝礼している。


面々の内、俺が分かるのは爺ちゃんの氏綱公、父上の氏康公、兄上の西堂丸と母上くらいなんだけどね。


でも、なんか五色備えの面々は予想がつくな。


赤い甲冑着てるのが北條綱高殿、高橋家から爺ちゃんに見込まれて北條一族入りした猛将だ。


史実通りなら猛将として家中でも最も頼りになる一人のはず。


見た感じ気の良さそうなおっちゃんって感じだけど本当は歴戦の強者のはずだ。


敵だったらと思うと本当にぞっとする。


史実を知っているだけに味方なのが凄い心強いな。


青い甲冑着てるのが富永直勝殿、江戸城城代の上に伊豆と相模を含めて1383貫もの知行を与えられている大物だ。


筋骨隆々といった感じの身体つきだけど文武ともに頼りになる方のはず。


史実では太田康資の離反の責任を感じて第二次国府台合戦の際に江戸川渡川で先行して討ち死にしちゃうんだよな。


史実通りなら勿体ないから注意しておかないとな。


白い甲冑着てるのが笠原綱信殿、伊豆衆の筆頭だな。


それで同じ白い甲冑着て隣に控えているのが白備え副将の笠原信為殿、ひい爺ちゃん(伊勢早雲公)の時代から北條家に仕えてくれている重臣中の重臣だ。


和歌・漢詩に精通している教養人で今回の鶴岡八幡宮の再建の総奉行のはずなんだよな。


黒い甲冑着てるのが多目元忠殿、北條家の軍師格の一人だ。


この後起きる河越夜戦で北條家の深入りを防いだ冷静に状況を見ることのできる頼れる軍師様だな。


見た感じただのちょび髭オヤジだけどな。


最後に……、黄色い甲冑。


地黄八幡の闘将、北條綱成殿だ。


まだ26歳の若武者のはずだけど、伝わってくる覇気が違い過ぎる。


まじで目合わせられないくらいの肉食獣の目してますよ、一族じゃなかったら怖すぎてしょうがないです……。


というか、今目があった瞬間ニヤリって笑いましたよね!?


歯が見えたけど、犬歯ですよね?牙じゃないですよね!?


やべえ、家督継いだ時にあの人を使いこなせる自信がねえ……。


頼もしいとかそういう次元を越えてますよ、父上あの人本当に使いこなせるんですか!?


俺は無理そうです……。


あんな難しそうな人を使いこなしたから後世で衆道説出たんじゃないか?とか思っちゃったよ……。


西堂丸アニキ、早く死んだりせずに家督ついでくんねえかな……。


一人色々物思いにふせっていたら式典が大体終わって爺ちゃんがなんか話してる。


「里見家の信心の欠片も無い連中によって焼かれた鶴岡八幡宮の本宮も皆のおかげでこうして再建を果たすことが出来た!」


確かに、里見の連中はクレイジーすぎるよ。


あいつら自称八幡太郎義家の末裔を自称してるのに八幡太郎義家公の立てた鶴岡八幡宮を焼き払うんだからな。


爺ちゃんが怒り心頭なのも仕方ないかなとは思うね。


まぁ、爺ちゃんしつこすぎるけど。


「特に、笠原越前守!(信為殿のこと)造営総奉行としてのこたびの対応見事!よくぞ、ここまでの復旧を成し遂げた!」


「ははっ、恐れ入ります。しかしながら、大道寺殿・間宮殿・蒔田殿のご協力あってのこと!また、まだ修復完成に至ったわけではござりませぬ!


 まだまだお褒めに預かれる立場ではございませぬ。


 お言葉はありがたい限りではございますが完成に至った折にお三方と共に労いの言葉を頂ければ拙者これ以上の喜びは御座いませぬ!」


「しかし、私も良い年になってきたからそれまでに健勝におれるかというとなあ……」


「いえ、健勝でいてくだされ!」


「いや、しかし……」


「お館様、拙者は信じております!」


「む、分かった。そなたらへの報奨は完全に鶴岡八幡宮の復旧作業が完成した折に良く検分した上で仕わすこととする!良いな?」


「ははーーーっ」


爺ちゃんが慕われてる実態を見て胸が熱くなるね……。


その後、つつがなく式典は進み厳かながらも盛大に鶴岡八幡宮の再建のお祝いは夜通し開催された。


3歳児の俺は式典終わり次第に小田原に連れて帰られたけど、酔っ払い集団でへべれけだらけの地獄絵図だったらしい。


相変わらず爺ちゃんは里見に対する怒りを炸裂させていたらしく、


重臣の皆さんが順番に鶴岡八幡宮焼失から里見義堯の恩知らずとの流れを酔っぱらった爺ちゃんに順番に長々と聞かされていたそうだ。


五色の皆さんは3周くらい同じ話を聞かされていたとかで……。


お気の毒に……。


その時程、まだ3歳で本当に良かったと思った日は無かったね。



戦国の時代は1~3月が春、4~6月が夏、7~9月が秋、10月~12月が冬というイメージです。


また、旧暦と現在のグレゴリオ暦では約1か月~2か月の差があります。

この内容は固定ではなくその年の月ごとにかわってしまいます。


なので、作中での1~3月は現在で言うところの2月~4月相当といったところですね。


また、氏政くんの誕生日は勝手に1538年の7月15日として設定して考えています。


特にその後活きてくる設定では無いですが現代風実年齢の参考にはなるかな?くらいですかね(笑)


北條五色備え・白は諸説ありますが後の時代に笠原康勝が受け継いでること考えると父親の信為だなと判断していました……が、鶴岡八幡宮再建の時の総奉行である笠原信為は白備え副将というのがどこぞにあったので綱信を白備え大将として信為は副将として設定しました。


このタイミングですでに五色備えがあったかは判断悩むところですがあったことにします!(笑)


ところで、何気なく小説情報確認したら、

いつの間にかブックマーク件数が495件に!?(2016年8月30日時点)


皆さま、本当ありがとうございます m(_ _)m


※:小宮山友晴様のご指摘により旧暦とグレゴリオ暦に関する考えの内容修正致しました。

半端な記憶で書いてしまっており失礼致しました。

ご指摘頂いた小宮山様誠にありがとう御座います。


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