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アーマード勇者育成記 最強強化外骨格チートで異世界蹂躙! 男の娘勇者を育てて神をぶっ殺す件  作者: からくり8


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第60話 続 俺、大衆酒場へ行く

 俺は鉄板とジョッキを持って2階へと上がり1番奥のテーブルを覗くと、緑の髪、右の頬に黒い炎のタトゥーをした少年が小さな一角を生やした青いリスを撫でながら、お茶を飲んでいるのが見えた。

 俺は歩きながら近づいていき、隣の席へと座る。


「あ、あの~出来れば別の席へ移って貰えると――」

「よ! 久方ぶり! 俺を覚えてるか?」


 少年はドギマギしながら俺の方を見ている。


「だ、誰かと間違えていませんか? 僕はここでは新参者なんで……」

「なんだ。あんな強烈な出会い方したのにもう忘れたのか?」

「恐れながらゲイン様、今はグリーブとサバトンのみ着装した状態ですのでわからないかと」


 俺はネメシスの進言を聞き、俺は後頭部を軽く掻く。


「あ! そうか! うっかりしてた! ほら、お前の足を撃ち抜いたのは俺だよ! お前王都に入れたんだな! 良かった良かった」

「――ひぃ! 殺さないで! お願いします! 何でもしますから!」


 猛獣使いの少年は俺とわかった瞬間ガタガタ震えながら土下座しだした。


「ん? 今何でも――って違う! 馬鹿馬鹿! 人聞きの悪い事言いながら何やってんだ! 立て! いや、座れ! 何もしねぇから!」


 俺はビクついている少年を何とかなだめる事に成功し、話を進める事が可能になった。


「で? 少年、君はどうやってローゼスに来たの?」

「僕、昔から虐められてたんです。それである日、いつもの様に呼ばれたら大切にしてた野良猫を目の前で殺されたんです。

 カッとなってもみ合いになったんですけど、ふっ飛ばされて勢いで後頭部に石ぶつけちゃってそのまま。僕生き物が大好きで、特にリスが好きなんです。ハガセンの召喚獣は可愛いのから格好いいのまでいっぱい居て、楽しいから」


 少年が一角リスの面倒を見ているのを観察しながら、俺はビールと肉を喰いつつ話に耳を傾ける。


「へぇ、そんな事がねぇ。少年名前は?」

「すいません。僕リズロって言います」

「俺、ゲインよろしく。ジョブは言わんでもわかるわな。リズロ君はなんで王都に入りたかったんだ?」

「は、はい、実は……この酒場で働いている人に……ひ、ひとめぼれしまして」


 まさかの理由に俺は固まる。


「マジでか。そういう理由だったんか」

「は、はい」

「んじゃあ、もし俺が君を止めてなかったらヤバげな事になってたんじゃねーの?」

「その通りです。あの時の僕はおかしくなってたんだと思います。あの時は本当にごめんなさい」


 リズロ君は俺に対し深々と頭を下げる。


「俺に謝ったって意味ないっしょ」

「そ、そうですよね。すいません」

「まぁ、別に何ともなかったし良いんでねーの? 終わり良ければ全て良しってやつよ。話は変わるけど、リズロ君がひとめぼれしたって店員さんはどんな人なの?」


 リズロ君は下を向いて喋り出した。


「え、えっとミンクって名前の店員さんなんです。タレ目でその……」

「タレ目? あー! あの胸元フルオープンの店員さんミンクって名前だったんだ。ちょっとあれな喋り方する人でしょ? ん? 待てよ? ここって娼館も兼ねてるらしいぞ? お願いすりゃ良いじゃんか」


 俺がそう切り出すと、リズロ君の顔はみるみる赤くなっていく。


「そんな恥ずかし過ぎて無理です!」

「良いじゃんか。頼んじゃえよ。まぁ、ファイト! 応援しているぞ」


 その後、俺達は互いのアドレスを交換しお開きとなった。


 俺は一足早くミンクさんの元へと急ぐ。


「店員さん、ごちそうさん! ステーキとビール美味かったよ」

「あら~、それは良かったです~。また来て下さいね~?」

「お会計はミンクさん相手でも良いの?」


 ミンクさんはニッコリ微笑むとお盆を前に付き出す。


「はい~。大丈夫ですよ〜?」

「実はさっき緑の髪の少年リズロ君っていうんだけど、彼と賭けをして負けちゃってさー。

 俺持ちになちゃったんだよね。彼、ミンクさんのお世話・・になりたいんだって。幾らになるかな?」

「あら~、光栄なの~。そうですねぇ~、ファイアーベアーのステーキとビールそれにお茶と私込みで15000ローゼスになります〜」


 俺はインベントリから金貨を鷲掴みにしお盆に載せる。

 ミンクさんが、凄い勢いで指を動かしあっと言う間にお盆の金貨が仕分けされていく。


「けけ、計算早いッスね……」

「私~、計算だけは得意なんです〜。何故か皆凄いびっくりされるんですよ~? 何故なんでしょ~?」

「さ、さぁ? さっぱりだね……。じゃ、ありがとう。また来るよ」

「またのご来店をお待ちしています〜」


 俺は、おっとりしたミンクさんの声を後ろで聞きながら大衆酒場を出た。


「リズロ君、ファイト! 一発!」


 その日、一人の少年が大人の階段をフルスロットルで駆け上がったのは言うまでもない。

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