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第4話 俺、驚愕の事実を知る

「騎士様! 村と娘を救っていただき、本当にありがとうございます!」


 世紀末盗賊団を打倒した俺は縛られていた村民達を開放し、傷を癒やすと村長が急に地べたに頭を擦りつけた為、目を白黒させた。


「いや、偶然通りかかっただけですから頭をあげて」

「是非、我が家へ! お約束通りお礼なら何でも致します!」

「ん? 今なんでもするって――」

「ゲイン様、ふざけている場合ではございません」


 冗談の効かない超高性能AIネメシスちゃんがジト目になっておられる


「ゲフンゲフン、情報を頂ければそれで結構ですよ」



◆◆◆



――村長の部屋にて。


「騎士様、情報と言われましても近くの街へ行く道筋位しか」

「大いに結構です。あとこの金貨なんですが使えますか?」

「これは……少々お待ち下さい」


 そう言うと村長は奥の本棚へと消えていった。


「ネメシスさっきの反応をどう思う?」

「何やら見覚えがある様に見受けられます」

「……ここはハガセンの世界ではないはずだ。そもそも、ハガセンにこんな村――というかイベントはなかったはず」


 そう言うとほぼ同時に村長が1冊の本を持って戻ってきた。


「待たせてしまって申し訳ございません、なかなか本が見つかりませんでしたので。騎士様がお持ちになっていた金貨ですが、3000年程前まで流通していたメイタリオ金貨ですな。現在はほとんど使われておりません」


 衝撃の一言が村長が発せられた。


 メイタリオとはハガセンの世界の呼称である。という事は、この世界はそっくりどころか、ハガセンの未来なのだろうか?


「な……なんだって?」

「……」


 ネメシスはただ目を伏せ、何かを考えてるようだった。


「メイタリオは3000年程前、繁栄を極めていたが、突如として崩壊したと言われております」

「これマジ? 驚天動地(きょうてんどうち)過ぎるだろ。一体……どういう事なんだ? 1919810時間位経ってるじゃんか」


 ずっと黙っていたネメシスが口を開く。


「ゲイン様、それですと220年程しか経過していません。推察致しますに、この世界はハガセンの世界であって、ハガセンの世界ではないという事では?」


 ネメシスが哲学的な事を言っているが、俺はショックで理解するのを拒否した。


「あの、俺のジョブは騎士じゃなくてフルメタラーって言うんだけど、勿論知ってるよね?」

「申し訳ございません。私は冒険者ではございませんので、その辺の知識には疎くて」

「そ……そう」

「ここでこうしていても、らちが明きません。最寄りの街までの地図を見せてもらい、街へ行く事を推薦します」


 ネメシスの提案に俺は我に返る。


「そうだな! そうしよう」


 地図を見せて貰らい、ネメシスが最短距離ルートを割り出す。


「とりあえずお世話になりました」

「何をおっしゃいます!? 命の恩人に対して大したお礼も出来ず申し訳ありません!」

「いやいや、良いですからホントに。ではさようなら!」


俺は画面上のミニマップを頼りに村を後にした。

感想待ってます。

誤字脱字の指摘も勿論歓迎

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