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アーマード勇者育成記 最強強化外骨格チートで異世界蹂躙! 男の娘勇者を育てて神をぶっ殺す件  作者: からくり8


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第35話 予選終了

 しばらく紫炎龍と共に突っ立って待っていると、土煙を立てながら蒼穹がこちらへ近づいてくるのが見えた。どうやらエルの回収に成功したようだ。シートベルトでガッチリと席に固定されたエルが見える。


「お疲れエル、無事でなによりだ。蒼穹もご苦労さん」

「……」


 蒼穹がシートベルトを緩める。エルが席から飛び降りヘルメットを脱ぎ捨たかと思うと、おもいっきりリバースした。


「うえぇぇぇぇぇぇぇぇ」

「乗り物苦手なタイプだったか」

「恐らく蒼穹のスピードに、エルメンテ様の三半規管が耐えられなかったものと推測します」

「申シ訳ゴザイマセン」

「ま、まぁ仕方ないな。2機共ご苦労だった戻っていいぞ」


 俺がそう言うと2機は小さな歯車に戻り、俺は歯車をホルダーへと戻す。ちなみに歯車に戻った時点で、エルのヘルメットとライダースーツは消滅している。


 俺はクリーンを起動させエルの口元とローブ、それにぶちまけた吐瀉物を綺麗にする。


「いやぁ、災難だったな。蒼穹に悪気はないんだ許してやってくれ」


 エルは俺を睨むとズンズンと近づき、俺の両腕をガッ!と掴んできた。

 

「悪かった! ゆっくりでいいとか焦らなくていい節を伝えるの忘れてたんだ! お姉さん許して!」

「さっき……のすごく楽しか……ったからもう一回乗らして!」

「えぇ……」


 どうやら蒼穹はエルの新しい扉を開いてしまったようだった。


「いや流石に、それはちょっと」

「残念」

「また乗らせてやるからそうしょげるな」

「約束……してね」

「おう、いいぞ」

「や――」

「あら? やっぱりその下品な髪の色、エルじゃない」


 不意に声をかけられ、俺は声のした方へ向く。すると、エルよりもだいぶ背が高く、金色に輝く髪にロングのストレートがよく似合う胸の大きな女性が立っていた。


 俺はこの人が最初誰だかわからなかった。しかしエルの目を見開いた顔を見て思い出した、俺がサイコメトリーで見た女の子、その片割れであると。


 エルと比較しても全然似てないな。あぁ、母親が違うんだったか。スタイルも全く違う。別にどうと言う事ではないが、エルの低身長っぷりからどうしても比較してしまうな。


「アイーナお姉様……」

「貴女がこの街に戻っていたなんて知らなかったわ。こんな所で何をやっているの? まさか魔術大会に参加しているの? 優勝出来ると――いえ、私達に勝てるとでも? やめときなさい、貴女じゃ無理よ」

「……」


 まずい。今のエルは完全にアイーナに呑まれてしまっている。


「やりもせず何故そんな事がわかるんだ? それに今お前は一人だぞ? ここでお前を倒すことだって出来る」

「貴方は?」

「俺はエルの仲間兼師匠だ」


 アイーナは俺をジロジロと見始めた


「センスのかけらもない姿ね。貴方騎士なの? 魔術師なの? こんな変なのに師事してる時点でエル、貴女の底が見えるわね」

「黙って聞いてりゃ好き放題言いやがってこの雌が! いいかよく聞け? ゲイン様とエルちゃんがいればお前なんぞ一瞬であの世行きだぞ」

「なんて下品な。それに残念だけどここで私を攻撃したって無駄よ? ワッペンの効果で私は一般人と同じ扱いになってるの。私を倒したければ決勝まで来ることね。大会二連覇中の私達姉妹の恐ろしさ思い知らせてあげるわ。そろそろお昼だから予選終わるわね、精々頑張りなさい」


 そう言ってアイーナは去っていった。


「ふ~ん、エルの姉たちが前回の優勝者なんだな――って、アルテミス急に喋るなよビビったぞ」

「だってぇん! あの雌なんかうざいんだも~ん! それにあたしの事センスないって言ったのよ? このハイパー・ウルトラ・デラックス・ギャラクティカ・アルティメット・プリティ&ダイナミックな外格をよ!?」

「そ、そうだね。エル大丈夫か?」

「うん。少し……びっくりしただけ」


 エルの心配をした次の瞬間、頭のなかに声が響いた。


《ターイムアーップ!! 12時丁度現時刻をもって、予選を終了とさせていただきまーす!! なお、集計は冒険者ギルドにて行われまーす! 出来るだけお早めにお越しくださーい!》


「だってよ。アーサー探してリーメルの喫茶店で昼飯食いにいこう」

「うん」


 こうして俺達の予選は終わりを告げたのだった。

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