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アーマード勇者育成記 最強強化外骨格チートで異世界蹂躙! 男の娘勇者を育てて神をぶっ殺す件  作者: からくり8


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第21話 俺、エルメンテのお願いを聞く

 洞窟内に足音の様な反響音が聞こえてくる。音のする方を見ると、ローブを着た翠色の髪をした女の子が小走りで近づいてきた。


「よぉ、1人で来たのか? 早かったな。名前はエルメンテだったか?」


 俺は、肩で息しているエルメンテに労いの言葉をかける。


「うん……。ちょっと聞きたい事が……あったの」


 さっき大声で叫んでいたとは思えないほど小声で喋っている、恐らくこちらが素なのだろう。それとも警戒されてんのかな?


「聞きたい事って?」

「私は相手を見る事で、ステータスを知ったり、その人の職業を色で判断できるの……。あなたのステータスは何一つ……わからなかったけど、色だけはわかったの。虹色に輝いてた。あんなキレイな色初めて……見たの。貴方は何者……なの? 神様?」


 素っ頓狂な事を言われ、俺は吹き出しそうになった。実に、御免被りたい気持ちになった。何で俺が神様なのかと。しかし、気になる事を言っていた。彼女の言う、色で職業を判断できるスキルなどハガセンにはなかった。俺のジョブはフルメタラーだ。確かになるのは面倒くさい特殊ジョブで、見方によってはレアとか言っても良いかもしれない。

 だが、神様なんてものでは決してない。現に俺以外にもイシスさんが特殊ジョブのサモナーである。恐らくこの娘が言っている色とは、職業ではなくスキルの事だろうと俺は思った。俺は、ハガセンで習得したスキルは多岐に渡る為、それが色でわかる彼女には、虹色にみえたのだろう。


「いやいや、俺は神様なんかじゃないよ。ただのスキル習得ばっかやってた田舎者さ。俺、君みたいな魔術師じゃないけど魔法使えるよ」

「どんな魔法でも?」


 彼女は俺の目を真っ直ぐ見て聞いてきた。


「え? お、おう……一応そのつもりだけど?」

「お願い……がある。私に伝説の魔法を……遥か昔、魔法大国ルギームに保管されいたとされるグリモア……という聖典に記されていたと言われる、究極魔法AEWを教えて欲しい」

「ヘッへ」


 俺は遂に吹き出してしまった。彼女のいうオール・エレメント・ウエポンという魔法スキルは、魔術師レベル100程度で覚えられる、火水風土雷闇光の全7つの属性を持つ各々の武器を召喚し、投擲またはそのまま武器として使用できるというちょっと変わった攻撃スキルで、見た目が大変派手で無駄に格好いい為、初心者はこぞって習得を目指す。

 だが、この魔法で召喚した武器は剣や槍などの前衛職の武器である。オール・エレメント・ウエポンの最大の欠点は、召喚された武器を魔術師が使用・投擲するという事そのものなのだ。魔術師は当然魔法による遠距離攻撃に特化させた後衛ジョブであり、STRの値は全ジョブの中で最も低い。その為いざ使ってみれば役に立つのは、精々雑魚敵を近距離で倒したい時位の死にスキルであった。

 余りのクソさにブチ切れた魔術師達が抗議専用の超巨大ギルドを結成。一斉蜂起し、運営へSTR依存ではなくINTにしろと突撃したのだ。事態を重く見た運営は代表者を選出し話し合いの場を急遽設ける事となり、オール・エレメント・ウエポンで召喚された武器達はSTRではなくINT依存へ修正され、晴れて魔術師達に対近距離最強の攻撃スキルとなって向かい入れられたのだった。


「きゅ、究極魔法ねぇ……。まぁ、ある意味ではそうだったな」


 俺は一応覚えたが、当時既に廃人真っ只中だった為優秀な武器を幾つも所持しており、俺にとっては修正さようがされまいが死にスキルだった思い出しかなかった。


「やっぱり、駄目……?」


 実に懐かしいスキルの名前が出てきたので、遂遠い目をしてしまい駄目だと思われたようだ。


「いや、全然。むしろ魔術師なら覚えておいて損はない。今すぐ伝授しよう」


 俺はエルメンテの額に手を置き、AEWをエルメンテへ伝授する。


「ありがとう……この恩は一生忘れない……」

「おう! 気にすんな!」


 俺がそう言うとエルメンテは笑顔になり、俺にハグしてきた。


 おわー見た目に反して積極的な子だなぁ。警戒はされてないっぽくてよかった。


 そんなこんなで、3人で待つ事5分後。

 永劫の探求者の面々が揃った為、俺達はダンジョン攻略へと繰り出すのだった。

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