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アーマード勇者育成記 最強強化外骨格チートで異世界蹂躙! 男の娘勇者を育てて神をぶっ殺す件  作者: からくり8


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第137話 俺&ビーディvs顔のない天使

 雪振る白銀の世界に上顎部分がない天使を模した巨大ロボットが降臨する。暗雲で黒に染まっていた空はまるで顕現したのを天が祝福するかの如く、天使型ロボットの頭上にのみ日輪の光が降り注いでいる。

 まるでラグナロクに遣わされた天使の如き神々しさを放ちながらも、得体のしれない奇妙さを俺は肌で感じとった。


『へぇー綺麗だね』

「また天使か……」

「ヘヘヘへ! お前達はもうおしまいだ! あれはオルタナ様の兵器だ! 皆死んでしまえー! ハーハハハ!」


 おっさんが笑い出した。

 そうか、あのアイテムはこいつを呼び出す為の物か。


 俺はおっさんを引きずり、外に放置してあった入口部分が壊れ大きく隙間が開いた檻の中に放り込むと、手を翳し無詠唱でひじゃけた檻を新品同様に戻した。


「そこでしばらく黙って見てろ」


『オルタナってどっかで聞いたような……思い出した! あの鳥野郎だ!』


 俺は超ロングバレルのアンチマテリアルレーザーライフルをインベントリから取り出し構え、天使に向かって数発発射するも着弾を確認する事はできなかった。


『けんちゃん銃撃つの下手っぴだもんなー』

「るせぇッ! あんなデカ物外す訳ねぇだろ!」

『ああいうのにはやっぱミサイルだよ!』


 そういうと彼の両肩に6門のミサイルランチャーが装備され、計12発のミサイルが天使に向かっていき爆発。小さな黒煙を巻き上げるも一瞬でかき消され、天使は無傷のまま滞空し続けている。


『俺のミサイルが効かない!? えーなんで?』


 何かある。俺たちの攻撃が届かない何かが。とりあえず今は――。


「作戦Dでいくぞ。俺がポイントマンをやる」

了解(ガッチャ)! 牽制ならお任せ!』

「全機、アンノウン機(ヘッドレス)に攻撃開始」


 天使にパワードギア達の攻撃が着弾するも傷一つ付いていないどころか仰け反る素振りすら見られない。


 俺はケースを腿からケースを取り出し、残っているギアを地上へ放る。


 ゲキリンオーの完成を見届け、跳躍し内部へフェードインする。


「バトルコマンダー、状況を知らせ」

「サーイエッサー! どうやらこちらの攻撃を着弾する寸前に無力化しているものと思われます!」


 攻撃の無力化……特殊なバリアーを使っているのか。


「何か異常を発見次第報告しろ。俺は今から白兵戦を仕掛ける」

「サーイエッサー! ご武運を!」


 ブーストを最大出力で展開させ一気にヘッドレスへ接近。


「ギガンティックドリルスマッシャー!!」


 生物的な見た目の赤いドリルが敵機の土手っ腹をぶち抜くかと思いきや俺の攻撃は外れた。……いや外れたというよりも当たってすらいない。当たる寸前で手が止まったからだ。


「なんだ!? これは!?」


 振りかぶった右手がぴくりとも動かない。


 呆気に取られていると、けたたましく鳴り響く警告音で我に帰る。


 敵機の両肩辺りから水色の魔法陣が現れ、針の形をした光弾が至近距離で機体に降り注ぐ。


 ガードしようと手を動かそうにもやはり右手は握りこぶしを作ったまま動かすことができない。


 いっぱい貰っちまう!

 そう思った瞬間、ヘッドレスの後方から爆発が起こった。


『大丈夫? けんちゃん』

「サンキュー」


 敵機が気を取られている間にジャンプし後方へ下がる。


 距離を取ると右手のドリルが回転を始めたのを確認。


 やはりだめか。

 バリアーによるガードではない。近づくと行動不能になるが距離を取るとことで束縛状態から解除。そしてやっこさんの攻撃は恐らく遠距離主体である事。


 この大陸に来てこういった事例があまりにも多い。まるで風土病にかかったかの様な感覚に陥る。できた事ができなくなる。


 待て風土病だと……俺は陽炎の腕にあるカプセルを見つめる。


 まさか……そうなのか? この土地(・・)に来てからではなくこの土地特有のウイルスの様なものであったら……。


「アマテラス! フィールド上に降っている雪の成分を今すぐに調べろ」

「今すぐにどすか!?」

「そうだ! 今やれ」

「!? これは雪やおまへん! 微生物どす!」


 俺の考えは確信へと変わった。


 俺は徐に右手を正面に(かざ)し、詠唱を開始する。


「流れる水のせせらぎの祖よ!我が前に姿を表わせ! ウンディーネ!」


 俺の目の前に水色の透き通る躰を持ち、長髪の見目麗しい人魚が現れた。

 ウンディーネは俺の周りを旋回し、一周すると肩に両手を回し微笑んでいる。


「ウンディーネ、ブリザードアブソリュートゼロ」


 ウンディーネが歌を歌うと画面上の雪が一気に勢いを増しあっという間に白一色となった。


 超感覚を起動させ、常人の数百倍に研ぎ澄まされた感覚により、フェイスレスの動きが慌ただしくなっているのがわかる。


『ちょっと! いきなり何やってんの!? めっちゃビビったんだけど!?』

「わりぃわりぃ。伝えるの忘れてた。ありったけ攻撃していいぞ。もうあの変な無力化は対策した」

『マ?』

「マ」

『よーし、フラストレーション溜まった分存分に撃っちゃうもんね〜』

「全パワードギア再度攻撃開始。全弾お見舞いして差し上げろ」


 爆撃や銃撃の波状攻撃を受け、フェイスレスは地に伏す。


 俺は敵機に一気に近づき左手で首根っこを押さえ、右手を振り上げる。


「ギガンティック・ドリル・スマッシャアアアアアア!!!」

「こ……このゴミがあああ!! 僕を見下ろすなああああああ!! せっかく作ったおもちゃ達を壊しやがったなあああああ!!」


 ノイズ混じりの子供の声が聞こえ、俺は咄嗟に攻撃を中断する。


「なんだ今の声は!?」

『けんちゃんそいつだ!その声の主がオルタナってやつだよ!』


 フェイスレスの口が開き中から現れた者。それは鳥の羽根を持ち、片方の躰が中途半端に機械化された謎のユニークモンスターの姿だった。

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