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アーマード勇者育成記 最強強化外骨格チートで異世界蹂躙! 男の娘勇者を育てて神をぶっ殺す件  作者: からくり8


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第107話 アルジャが覗きエスカが怒り俺が叫ぶ

 僕の名はアルジャ・岩本。色んな因果関係の繋がりで今はゲイン君のお世話になっている。

 風呂に入れというのでお言葉に甘えさせてもらうと温泉にやってきたのだ。

 眼前の温泉には有に30人は入れるのではないだろうか?


「おわ〜すっごいおっきい……」


 そばに置かれた黄色い桶を手にし、湯で下半身を軽く洗ってから湯船へと浸かる。


「あぁ〜たまらない。やはり疲れた身体に……温泉を……最高だね」


 僕が温泉の快感へ浸っているとドアが開きもう1人の客人が入ってきた。

 色白な肌に金の髪を揺らしタオルで下半身を隠しながら桶を手に取り、僕と同じプロセスを得て湯船に入ってきた男の子アーサー君だ。

 アーサー君は僕と目が合うとにっこり微笑みながら近づいてきた。


「えっと、ちゃんとお話するのは初めてですね。僕アーサー・クレイドルと言います! 勇者やってます」

「あ、これはご丁寧に。アルジャ・岩本です。職業は主に兵器開発。副業でプログラマーやってました。今はな~んにもやってないただのニートです」


 僕がそう言い終わるとアーサー君は手を差し伸べてきたので握手を交わす。


 客観的に考えるととても奇妙な場面だ。僕は今はハガセンの勇者アーサーと裸の付き合いをしている。


「実に面白い」

「?」

「いや、何でもないよ。こっちの話さ。時に君はゲイン君の事をどう思っているのかな?」

「お師匠様の事ですか。とっても尊敬しています!」


 彼は無邪気な笑顔を見せる。


 ここで1つ疑問に思った。彼にはファミリーネームがあるのだ。ハガセンの勇者アーサーにはそんなものはない。今僕と喋っている彼は顔付き、声、背格好、髪の色や髪型など完全に僕が記憶しているアーサーと同じである。1つだけ違うのは目の色だ。

 彼の目は血の様に赤い瞳孔をしているのだ。ハガセンの勇者アーサーは青色だったのを記憶している。

 このアーサーを名乗る少年は一体何者なのか。実に面白い。


「あの……」

「うん? 何かな?」

「ぷろぐらまーってなんですか?」

「あぁ……ウ~ン困ったな」


 僕の稚拙極まりない語彙力で彼にプログラマーとは何ぞや? を教えられるだろうか?


 困っていると後ろから声が漏れ聞こえてきた。

 後ろは竹の壁で隔たれている。向こうは言わずもがな女風呂である。


「あ!」


 僕は名案を思いついた。これならなんとなくだがプログラマーを理解して貰えるだろう。

 僕は右手の人差し指と親指をくっつけ、勢いよく話すと半透明の緑色キーボードと画面が現れたのを確認する。


「よしよしちゃんと機能してるな。よーく見とくんだよ」

「ハイ!」


 僕は後ろに向きを変え、竹の一部分とその隣の竹を指で触る。


「えー、オブジェクトの変更と……テクスチャの張替え……バッグドア生成。アドオンを起動っと」


 しばらくキーボードを叩き、準備は完了した。


「今からちょっとしたマジックを見せるからね」

「マジック? 魔法の1種ですか?」

「ハハッ君面白い事言うねぇ。まぁ僕の故郷に伝わる文化の1つ? まぁあんまりやっちゃいけないんだけどね。アドオン実行!」


 僕がエンターキーを押すと隔てていた竹が消失した。女風呂の様子が丸見えである。


「え! あ……あのこれは……」

「良いじゃん減るもんじゃなし。1回だけ!1回だけだから」



 ★★★★★★★★



「アツゥイ! ちょっと待て! こんな熱いの入れない。水入れていいか?」

「えー良い湯加減ッスよ?」

「私はお前達とは違って湯に慣れるのに時間がかかるんだ! 深呼吸……深呼吸して……少しづつ入れば」


 実に豊満なバストを揺らしながらすらりと伸びた褐色の右足を徐々に湯船へと沈ませる。


「ア……ア……アツ……アツゥイ。よ、よし両足入ったぞ。あとは腰を落とせば……」

「風呂入るだけでそこまで覚悟決めた顔しなきゃいけねぇのか……」


 白髪メッシュという世にも奇妙なセンスをしたセリーニアが怪訝そうな表情のままエスカを見ている。


「うーむ、しかし改めて見るとほんとデカイ……。っていうか何で褐色肌なのに乳首ピンクなんスカ。有り得ないッス」

「私の胸などどうでもいいだろう! これは生まれつきだ! 悪いか!」

「ぶっちゃけスリーサイズ幾つなんすか?」


 女性陣の目線がエスカへ注がれる。


「スリーサイズ? そんなもの聞いてどうするんだ。120、57、90だが」

「120だぁ? マジかよ」

「う……ーん。で……かい」

「背丈は?」

「背丈? 176センチだが? それがなんだ?」

「えっと……少なくともIカップ……以上あるって事ッスか」

「それは大きいのか?」

「下手したらKカップ行ってるかもッス。超爆乳ッス。おおよそ聞いたことないサイズッスね。それでほぼ垂れてないってどんだけ強靭なクーパー靭帯持ってるんッスか。分けてもらいたい位ッス。つーか、下の毛も銀色なんすね」

「地毛なんだから当たり前だろう。はぁ、渡せるものならとっくに渡してる。良いか? お前ら達は私の苦悩を知らないからデカイだの何だのと言ってられるのだ」


 エスカが立ち上がり、自分の胸を手で持ち上げる様にして支える。


「まず片方だけで3キロ近くあるんだぞ。つまり6キロの永遠に取れない重りがついてるようなものだ。おまけにうつ伏せで眠り辛いわ、今でこそお兄様の恩赦でやらなくて良くなったが前までサラシを巻いていたんだぞ。胸がでか過ぎるせいで、重心がズレにズレるんだ。私の武器はガリアンソードだ。正確な位置へ刃を放たないとスキを誘発させる。その為に血の滲むような体幹訓練をしたのだぞ! これでも羨ましいか!」

「すげー早口で喋ってんな……。私に比べたらおっぱいが超でかい。武器が振りづらいってだけじゃねーか。私なんて人間オークの肉便器やってたんだぞ! 舐めんじゃねーよ牛乳(ウシチチ)クソエルフが!」

「誰が牛だ! 私はダークエルフだ! 断じて牛などでもクソエルフでもない!」

「おー……激しい……」


 ★★★★★★


「う……ぐ……いてて」

「フフフ……目を覚ましたか。喜べ人間。我が自ら何やら動き続けていた物体を止めてやったぞ」

「あ……? ああああああああ!! お前勝手に止めやがったなぁ! クッソよりによってこれかよ! キャンセル……あー! そうだキャンセルするには石消費するかリアルマネー消費させるかの2択だったー!!」

「礼なら良いぞ。フフフ……」


 このクサレま○げ魔王が。


「もういい! 風呂に入る」

「おい待て。気分はどうだ?」

「気分? すこぶる順調スッキリ爽快だけど?」

「そうか……。重畳で何よりだ。フフフ……」

「もういいか? 風呂入ってくっから」


 俺は魔王を無視し、部屋を出ると風呂場へと向かった。

 青の暖簾(のれん)を潜り適当に空いてる脱衣所に脱いだ服を放り込み、タオルを腰に巻く。

 そうして引き戸をくぐると――まず目に付いたのは竹の壁が一部消え去り、壁に向かって張り付くようにして堂々と覗きを行っているアルジャ・岩本。消失した壁の先では、全裸で口論しているエスカとセリーニア。エルは双方の間に入り顔まで使った状態で息を吹きぶくぶく泡立てるという謎行動をしている。

 アーサーは俺に気づいて手を左右に降っていたが、俺が近づくと手が止まり鳩が豆鉄砲食らった様な表情のままフリーズしている。


 俺は覗き魔の隣にかけ湯をするのも放棄し陣取った。

 俺はアルジャ・岩本の肩に手をかける。


「アルジャ・岩本くん。君は何をやっているのかな?」

「こここれはそのアーサー君に僕のプログラマーとしての働きを見てもらうかと――」

「温泉の壁を取っ払うのが君のお仕事なのかな? ん?」

「そ、それは――どうしたんだい!? 君!? その右目は!?」

「誤魔化そうたってそうは――」


 水面に写った自分の右目が鈍く黄色に輝く眼になっているのに今しがた気がついた。


「な、なんじゃあああああこりゃああああああ!!」


 俺の魂の叫びが銭湯中に響き渡った。

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