第十話 8年後の伊集院家3兄妹
これから第二部開始です。
とりあえず登場人物として伊集院家の面々を書いておきます。
伊集院聖慈…この話の主人公
伊集院優慈…聖慈の弟
伊集院雫 …聖慈の妹
伊集院章吾…聖慈達の父親
伊集院真美…聖慈達の母親
設定として聖慈と優慈・雫は血のつながりは無いが優慈・雫は実の兄妹
8年後の春・・・
聖慈は26才になっていた。
聖慈は芸能界を辞めた後大学に進学し、ある企業に就職していた。
営業として仕事を3年間勤めお得意様も何件か獲得し、営業の中でもトップに近い成績を残している。聖慈自身は自覚はないが芸能界にいたこともあり、なおかつ言動・行動が紳士的ということで女社員にも人気がある。
優慈は23才になりますます演技に磨きがかかりハリウッドにも進出した。
雫は18才になり高校へも仕事の合間に通っている。曲も出し今一番人気のある女優になっていた。
聖慈は今日はお得意様に出向いた後は直帰になっていた。
今日は両親に大事な用があるとかで実家に呼ばれた。ちなみに優慈と雫はあれから話し合ったようで二人そろって買い物も行ったりと仲がいい兄妹に戻ったようだ。
二人そろって聖慈の家に泊まりに来ることもある。もちろん一人ずつ泊まりに来ることもある。
「にしても、なんだろうな。大事な話って…。そういやもう雫も18だから俺のことを話すのか?」
聖慈は今日の両親の話が何か見当もつかなかった。
なにしろ昨日電話があり、「必ず来い」と言われ(半ば脅し?)何がなんだか分からない状態だからだ。
まぁ、とりあえず行かなければと思い歩いていた。
そのとき見覚えのある車が聖慈を追い越した後スピードを落とし30m先に止まった。
聖慈はその車の持ち主が誰か分かっていたのでその車に近づいた。
「よ!兄貴、久しぶりだな」
「おぉ、久しぶりだな。最近忙しそうだな。今日の仕事はもう終わりなのか?」
「あぁ、今日は親父に召集かけられたしな。兄貴もだろ?乗っていけよ」
車の持ち主は優慈だった。
事務所のみんなに借りたお金をきっちり返した後優慈は車を買っていた。
聖慈は優慈の車の助手席に乗り込んだ。優慈は聖慈がシートベルトを締めたのを確認した後車を発進させた。
「にしても兄貴のスーツ姿やっぱ慣れないな」
「そうか?これでも4年目だぞ。まぁ、スーツでお前とあう機会も少ないしな」
「それもそうか」
「ところで親父から何か今日の話について聞いてるか?」
「いや、何も聞いてねぇよ。兄貴は何か心当たりでもあんの?」
「あぁ、考えられるのは雫に俺のことを話すんじゃないのかとは思うけどな。雫ももう18だしな」
「そういや雫は何も知らないんだっけ。すっかり忘れてた。まぁ、大丈夫だろ」
「俺もそう思うね。ところで・・・」
車の中は世間話になっていた。今の芸能界の事や優慈の仕事のことなどを実家に着くまで聖慈と優慈は笑いながら続けた。
実家に着き、聖慈と優慈は玄関から家の中に入った。
「ただいま」
「ただいま」
二人が中に入ると奥の方から二人の母親でもある真美がゆっくりとした足取りで玄関までお迎えにきた。
「聖慈、優慈もおかえり。二人一緒だったのね」
聖慈と優慈は家の中に入りながら真美の質問に答えた。
「あぁ、俺が家に向かってると兄貴が歩いてるのを見かけてな。拾って一緒にきたんだ。今日、雫は?」
「そうだったの。雫は今日久しぶりに学校よ。あ、優慈悪いんだけど車出してくれない?買い物行ってきたいんだけど」
「あぁ、いいよ。じゃあ、兄貴は家でゆっくりしてろよ」
「あぁ、そうさせてもらうよ。じゃあ、優慈、お袋も気をつけろよ」
「おぉ、まかせろ」
「えぇ。」
そういうと二人は家の外にでた。
ひとまず聖慈は喉が渇いてたので台所に入り喉を潤すことにした。
冷蔵庫の中から麦茶を取り出しコップに注ぎ一口で飲み干し、もう一回注ごうとする時に庭のほうから車の出る音が聞こえた。
聖慈はその音を聞きながら二杯目の麦茶を飲み干した。コップを流しにおいてふと周りを見渡すとコップや皿の数が少ないことに気がついた。
聖慈が家を出て、優慈も今は一人暮らしをしている。多いときは5人で暮らしていたが今は両親と雫の3人暮らしとなっているので、皿の数が少なくなってるのは仕方がないがそれでも数が少ない。
生活できても一人が限度の数になっている。
聖慈は疑問に思いながら父親の所に行こうとすると家の電話がなった。
聖慈が電話に出ようと電話に近づいたときに章吾が居間から通じるドアから出てきて電話を取った。
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