平和 -HEIWA-
僕の大好きな君は、元気にしているだろうか?
「平和」って言葉を、僕は君に伝えたい。
生きている。 それは、肉体的にって意味じゃない。
君が『精神的に生きている』と言えるのなら、
君はとても幸せで、とても恵まれた人なんだと思う。
さて、そもそも君はこの文章を読むことが出来る。
そんなインターネットが使える世界に生きている。
そして、インターネットが使えるだけじゃない。
君は言葉を理解することが出来る。 そんな知識を持っている。
なのに、君は「幸せじゃない」と、今日も豪語するのだろうか。
僕は君に、世界中を見てほしい。
日本だけじゃない。 もっと広い世界を見てほしい。
今日も食べるものに困って、 どうしようって悩んで、
いや、それだけじゃ終わらずに、人生という幕を下ろす。
「苦しい」って言いたいけれど、助けを呼ぶ元気がない。
いや、そもそも自分なんかを助けてくれる人すらいない。
もう、母親も父親も死んでしまった。 私は一人きり。
そんな人は世界中にいる。
多くの人が泣き、世界中が泣いている。
今日も戦争。 明日も戦争。 いつ終わるのか。
どこに行っても止むことのない爆音。 壊れていく町並み。
いや、そもそも始めから存在すらしなかったかもしれない。
だけど、僕らは今日も生きている。
嫌だと言いながらでも、学校という場所に通える。
蛇口をひねれば、水が出てくる。 ボタン一つで明かりがつく。
そんな幸せな環境で今日も生きている。
確かに、いまだ平和には程遠いだろう。
多くの人々が、無意味に命を絶っているのだから。
多くの人々が、罪もないのに殺されるのだから。
多くの人々が、今日も会社・家庭で苦しんでいるのだから。
だけど、それでも、僕らは生きる道を与えられた。
産まれる前から、
死ぬまで奴隷みたく炭鉱で働くことが、
産まれる前から、
20歳まで生きられない可能性が、
産まれる前から、
餓死する可能性があったわけじゃない。
僕らは幸せなことに、そんな環境に産まれてはいない。
でも、君は言うだろう。
産まれてすぐ、虐待される子供もいる。
産まれてすぐ、親の都合で捨てられる子供もいる。
産まれてすぐ、『人生は無意味だと』知らされる。
でも、僕は違うと思う。 それが全てではないと思う。
なぜなら、虐待されている子供を救う人が何処かにはいるから。
なぜなら、里親のところで幸せに暮らしている人もいるから。
なぜなら、僕らは他人と繋がっているから。 繋がることが出来るから。
そこで大切になるのが、一歩を踏み出す勇気。
いくら繋がっていると言っても、道ですれ違うだけの関係は無意味。
困っている人を見たら、大丈夫ですか。 その一言をかけてみる。
なかなかかけにくいし、 僕も全然出来ないけれど、
とりあえずやってみようかなって思うことが大切なんだと思う。
そうやって、みんなが助け合おうと努力すれば、一歩ずつ平和に。
そして、みんなの幸せに少しずつだけど、近づいていくのではないかと思う。
例え、偽善って思われても構わない。 何もしないよりはマシだから。
いつまでも報われないこんな世界が、少しでも変わるなら。。。