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記憶の行方ー1

            記憶の行方ー前篇


こんにちわ、私はリリィといいます。

仕事は魔術師で人を呪ったりしてます。

(それだけじゃないけどw。縁結びもしてたりするよぉ)


最近では縁切りなんてこともあったり・・・


だけど、占い師でもあったりします。

(魔術だけじゃ、喰ってけない;;)


10代か20代前半に見られちゃいますが、

年はかなりのもんです。

見た目で損してない分、人生で損してるというか。。。


でも、気持ちもたいへ〜ん若く、ゴスロリや姫キャラやってます。

容姿もまあまあ、顔もそんなに悪くないと思っています。


ただ、フインキがかなり妖しいって言われます。

仕事柄、黒の服を着る事が多いからかも。


今日も、お一人様午前中に眠いながらもお話して、

がんばって営業スマイルして

「ありがとうございました〜」って送り出してきたところです。


今日の私のお召し物は、当然ゴスロリでガーター付きのニーハイブーツ。

コルセットでウエスト締めて、胸元もきれいに盛り上がるようにして、

髪も金髪ピンクって少し可愛い感じ♪


(これで鞭持ってたら、女王様だよな〜)と思いつつ、

自分のごったがえした机を見ないふりして、

くるくると椅子を回転させて、仕事の後の一服?に近い

仕事の後の甘いものの、板チョコ入りのバニラモナカを食べてます。


普通こんな私を見たら、男って絶対?マークになるって思うんだけど。。。って

感じですが、未だかつて、そういうのって全くありません。


なぜか、わかんないけど・・・

私のお客様は男×男が多いんです。

私の最大の悩みで問題でもあるんですよ。


(絶対数が少なすぎる・・・)


「いらっしゃいませ〜」と営業スマイルしても、

この人タイプ!って思っても、

相談内容は相手への片思いのような話ばっかりで・・・


私に対しては「あんたって見かけによらず、良い人だよな。」

この言葉ばっかりで、宣伝なんて一切してないけれど、

噂が噂を呼んでか、そういう人たちの女神のような存在らしいです。


「人生長いんだから、どんな恋愛があってもいいけどね〜。」と

アイスモナカを頬張りながら、焦点を合わさず、

ぼ〜っと壁を眺めてみる私。


ま、人助けにはなってるんだろうけどね。


絶対数が少ないから、本来ならもっとあるはずの仕事も

少ないっていうか。。。これが毎回金欠の理由だと

思ってたりする。


腕はかなりのもんだと思ってるのよん。

だって、生きてる年数違うしね。

そこらの占い師とかって問題外だし。

何でも出来ちゃったりする。

出来ないことを聞いてくれる方がいいかも?って感じ。


「はぁ・・・」


やっぱかなしぃ・・


普通の女性が来るって事ないもんな〜。


「お金の問題じゃないんだけど、やっぱり分母が少ないから、

 相談人数が当然少ないって言うのも、辛いっていうか・・・」


私は椅子から勢いつけて立ち上がり、

少し部屋の奥まったところに置いてある、少しゴシック調の

アンティークな全身像が写る鏡を見ながら、考え込む。


「男が欲しいって訳じゃないけど、こうも女を無視されると、

 自信なくすっていうか・・・」

 両腕を組みながら、あと少し残ったアイスモナカを食いつくす。


「口伝えは有り難いけど、範囲狭すぎだよな〜。

 やっぱり宣伝とかした方が

 いいのかな・・・かっこいい人が来てもいいように、

 いつも小奇麗にしてるつもりなんだけどね〜」


口の周りについた、チョコを左手で拭って、

舌で舐めて取る。

(色気もそこそこあると思うけど、全く通じない相手ばっかだしw)


再度、椅子にバサっと腰をおろして、ふ〜っとため息。


「この椅子、高かったけど革張りだし、なんかかっこよかったんだよね。」

机も椅子もイタリア製のゴシック調アンティーク。


まだローン払ってないけど、結構な重厚感があって、

人とお話するのには、出来る人的な印象を与えるので

結構役立ってくれてる。


(この机の上の本を片付けないとな〜。)


椅子をクルクル廻してたけど、少し気分が悪くなりそうだったから、

前で止めて、本と書類の山のきったない机を見つめる。


この本と書類の山のおかげで、全くゴシック調のアンティークって

思えなくなたてしまうのが凄かったりする。


それもちょっとかなしぃ。。。


(ちと、片付けるか・・・。)


片付けだすと、止まらない性格の私で、一心不乱にやってしまったりする。

しない時は全くしない。


そういうの、凄くはっきりした性格だから、

好き嫌いがすごく、分かれる。

人もそうで、やってあげたいって思ったら、とことんやってしまう。

やらないって思ったら、完全にシャットアウト!


「商売下手なんだろうな〜。」

悩みはつきない。

人の相談聞いてる場合じゃないなんだよって思いながら、

本の整理を少〜しやって、

(本を単に重ねてるだけかも・・)

書類をトントンと角を合わせて

クリップ(キャラクリップ♪こういうアイテム大好き♪)で

止めたりして、埋まっていた机の表面が少しずつ、

顔を見せだしてた時だった。




カランカランって音が、私の事務所なる部屋にいきなり響いた。

これは、誰か来たって音。

(だれか予約あったかな?)

ペンタクル(五芒星)が表紙の分厚いノートが私のスケジュール帳。

革張りのノートで見た目だけは凄いんだけど、

いつもなじみの業者さんから、在庫になってるからって

安価で何冊も買わされちゃったというお人よし。


そんなノートでも中身はあんまり・・・なんだけどねw。


もたもたスケジュール帳をチェックしてる間に、

知らない人がノックも無しにガツガツ部屋に入ってきた。


(ちと、失礼じゃない?)って、

ムカつく間もなく、相手がしゃべってきた。


「あなたがリリィさんよね?」

「は、はい!」

「記憶消せるわよね?

 あなたの話聞いて来たんだけど。

 どのくらい時間かかるの?」


目がぱちくり!


ひ、一人じゃないし!

それに、これって親子連れ?ってやつ?


年配の女性と若い男の子。


今までにないパターンの来客者。


(いきなり名前呼ばれるし・・・)


でもこの子、かんわいぃ〜。

これ、制服だな?

確か、名門校のお金いっぱいいる学校じゃなかった?


あれ?でも、目線が合わない。

もしかして、避けられてる?。私の目線?。


(でも見ちゃうもんね〜。)


あんなおばさんより、若い子だよね〜なんて

ほんと0.001秒位の判断力で、私の目は若い男の子に決定!


でも、色白いな〜って思ってたりで、私も白いけど、

この子も負けてないくらい白いな〜なんて、

ジロジロ、その子見てたかもしれない。


「私じゃなくて、この子の記憶、消してほしいの。

 あなた得意なんでしょ?

 やれないことないわよね。」


このおばさん、こんな可愛い子、愛でる時間もくれないの?

なんて、勝手な文句を心の中で呟き、

ま、お客様なんだから、偉そうに言うの当然!など考えて

お仕事!お仕事!って頭にしなくちゃ!っと

判断力の早さはたぶん、0.01秒くらいかかった。


お子様ばっかり見てるから、怒っちゃったかな?

なんて私自身,妙な色気というかフインキのある少年に何かあったのは

確かだと思うけど、この短時間ですっごく興味心身になって、

全く根拠のない勝手な男×男の妄想なんてしてたりで。。。


(お客がこんなのばっかりだと、こういう妄想も有りだよねw)

お子様には悪いけど、勝手ないメージ持ってしまったw

ごめんなさい。おばさん、あなたの存在を一瞬だけど、忘れてたみたい。


「はぁ?って・・

 記憶を消せ?

 ??」


知らん間に口が動いていた。

ぽかんと口もあけっぱなしで、だらし無かったかな?

よくわかんないけれど、この女もか!みたいな目で、

そのおばさんは見てる。


蔑んだ目だな。


(いきなり、意味わかんないし・・・)


私はこの女性のいきなりで、またきつくて情のない言葉と音量、

そしてその勢いに押されて、女性に視線を向けた。


ついでに彼にも少しだけだけど、君の記憶?って意味で、

彼の方にも視線をほんの少し向けてた。

だって、ホントに意味がわかんないんだもん。


マジですか?って意味でまた、女性を見た。

これって3秒くらいかかったかもしれないねw


(良い生地使ってるな〜、結構金持ちだな・・)


さっきの意味わかんない発言は頭のどっかに消えて、

見るべきチェックは、ちゃんとチェック!

少し小太りって感じだけど、

良いもの身につけてる。でも。目が怖い。

私だから?って事もあるけど、


初対面の人間にここまで言えるんだから、

相当だよね・・・

人間性の問題か・・・


ま、おばさんって、私の方がもっと年上でおばさんなんだけど・・

いかんいかん!お客様は神様よっと自分を戒める私。


(でもなんか私にきついな、悪い事したかな?・・・)


よくよく思えば、あんなけ露骨にジロジロと

自分の子供への視線送ってる人間がいたら、普通に気分悪いでしょw

って、自分でツッコンでみたり・・・

リリィは何でも出来るから記憶を消すなんて、簡単な事だけど

いきなり記憶消せ!って、理由も無しに?

初めてだよ、こんなお客様・・・


消すのはいいんだけど、彼の記憶でしょ?

ちゃんと同意してるんだろうか・・・

チラっと彼を見る。


この時の私はもう、完全に仕事モード♪


彼は髪の毛のせいか?

表情が見えない。


(うーん、何にも掴めないな・・)


よし!聞いてみる!

「えっ?あ、あの。。。」

「え?じゃないわよ。あなたリリィっていうんでしょ?

 私が言った事わかってらっしゃる?

 聞いてるの?」


間髪、言葉が飛んでくる。

せっかちだな〜

私の話は聞いてくれなさそうだな・・・

だけど、一応私もプロ!

ま、負けないもん!と、

心の中でぐっと握りこぶしでガッツポーズ!

この場をなんとかせねば!と、私なりの必死の抵抗が始まる。

でもでも、一番苦手なタイプの人かも・・・


(顔に出てないといいんだけど・・)


こっから反撃!

やられっぱなしじゃないもん!

ガッツポーズから臨戦態勢に入った私は、

必死の営業スマイルで、女性を見ながら、

頭の中で冷静になる為に、即効10数えて言った。


「あ、あの立ちながらもなんですので、そちらにおかけください。」

顔が、特に口元が歪んでるかもしれないけど、今出来る最大の営業スマイルで

机の前のソファに左手を差し伸べて、ご案内したつもりなんですが・・・」




「出来るの出来ないの?

 お茶なんていいから。どっちなの?」

こりゃいかん!

なんかやられっぱなしだ!つ、強い!!

私、完全に怒らしたみたい!

やばいと思って、私は机から飛び出して、女性のそばに立ち

もう一度、手だけだけど、ソファにどうぞって感じで

案内してみた。


上から下まで私を舐めるように見下すその目は、

こんな小娘が?この私の格好で?

本当に大丈夫かしら?という疑いの目と品定めしている。


気分わる〜い!

どうせ、ゴスロリですよ〜。

見た目ガキですよぉ〜

でも、プロよ!私は。


ま、負けない!


心の中でもう一度、ぐっと握りこぶし!


もう一度、笑顔Maxで、

問いかける。

「あの、どうかされたんですか?

 良ければ、お話をお聞かせください。

 理由も分からず、記憶を消せと言われても・・・

 それに立ち話もなんですので、お座り頂ければ、幸いですが・・・」


謙遜も謙遜を重ねて、お伝えしたい言葉や気持ちはその後、

一切聞き届けられることがなかった。


「四の五のいらないの。

 記憶を消せるかどうか?

 出来るの?出来ないの?」


同じ事の繰り返しか〜

心の中でがっくり肩を落とし、少し悲しくなってきたけど、

がんばる私!


だって、なんか変なんだもん。


「記憶は消すことはできます。

 この少年のですよね?

 でも、こちらの方はご同意されてるんでしょうか?」


ぞくっ!

久しぶりに怖いって思った。

凄い目で私を睨んできた女性は、

まさしく悪魔な目。


なんなんだよぉ・・・。

半泣きな私。

あと5分したら、マジ泣きそう。


「この子は私の子です。まして未成年です。

 私はこの子の保護者でこの子の為にしているの。

 やれるかどうかを、あなたに言ってるの。

 それだけでいいので、答えてくださる?

 それに人の家庭を勝手に詮索しないで下さる?

 ほんと、失礼な人ね。」


な、なんて高圧的な人なんだ!

失礼って。。。詮索っていうか

彼はいいのか?って聞いてるだけじゃない。


ムカつきMAX!!

多分、顔に出てたね。

でも、お客様、お客様と自分に言い聞かせて

数秒?数分?わからないけど、

間をおいて、私はしゃべった。


「わかりました。そこまで仰るなら、

 彼の記憶を消します。

 消す事によって、あなたの事まで消えてしまいますけど・・・

 それに、消すにても。一気に消すことは危険だと思いますし。

 一応カウンセリ!」


相手は、イライラ度+ムカつき度MAXかも。。。 

自分の記憶が消えて良い人なんているはずない!

まして、自分が母親なんだから。

こっちはわかってて、あえての質問!

でも、目的というか、後でクレームにならないためにも

きっちり、どこまでか?ってめんどくさいかもだけど、

聞いておかないとね。


その辺わかってほしい、私でしたが、

そんなの通用するなら、初めっからあんなんじゃないよね・・・


当然、当り前な事、言わさないで!といわんばかりの睨みとオーラ。

本当に大丈夫かよ!って目で私を追い詰める。


(確かにこんなゴスロリねぇちゃんじゃ、説得力ないよな。。。)


反論できない私、私に対するもうこの冷たい目線どうにかして!って

私が言いたい。ほんとにうるうる目でウサギのようにびくびくする

私に対して、案の定はぁ〜重ぉぉぉいため息。

それも結構ためて深いふか〜いため息が何発も出てくる。

やっぱりやめるわ!って言葉が出てくるか?(その方が有り難いかも?)

と思いきや、あの冷淡な口から意外な言葉。




「ここ、一年あたりでいいわ。

 時間はかかるの?」


ま、まじで私に依頼するの?

ほんとに消すの?

それしか方法ないのかな・・・?


チラ見で、女性をそ〜っと見てると、やっぱ冷たい視線が

私をにらみ返してきた。


再度、猜疑心な目で見られる私。

よっぽど、嫌われてるんだという気持ちと、

ここにしか来れなかった理由があるんだろう。。

そこは私は触れずにおいた。

この女性のプライドを保つためにも。


これは、ほんの少しの優しさ。

それと、好奇心に負けた自分の弱さ。


「少し記憶を遡らないといけないので、

 2.3日最低は頂けたらと思っています。

 それでも1週間ほどは、お時間を」


「今からやって頂戴。

 私は少し用事があるから、

 後で迎えの車をこっちに来させるから、

 終わったら、連絡して。」


と、私の言葉をかぶせるように、

彼女の意志を貫く強引さ。

そして、連絡先の名刺を投げるように

私に渡してきた。


い、今から?こんなに眠い私に対して?

おわっ!っとアタフタ名刺を拾い上げて、

その名刺を見る。


聞いたことある名前の会社。

貿易してる会社で、女で凄い人がいるって

新聞に書いてた。

まさかあの人が・・・うちに依頼?


名刺には代表取締役ってか書かれてる。

(そっか。。。社長さんなんだ。。)


そら〜忙しいわなっと100歩譲って思ってみた。

でも、ここでも社長の顔なんだ。。。

すごい!鉄の女って感じ。

少しは見習わないと。。。なんて感心してる場合じゃない!


「あ、あの今日で終わるとは限らないんですが。。。

 その場合!」

「詳しい話は後でしてくれる?とりあえず、あなたは私の言われた通り

 この子の記憶を消せばいいの!

 わかったわね。」


ドン!


彼女のヒールは何cm?

私の事務所兼自宅って、ボロくってね、

昔の学校みたいに床が板張りでギィギィって音するのよぉ。。。

かなり大きい音で威圧をかけてくる。

もう、たまらん!


(床、割らないで;;)

また半泣きしそう・・


「わ、わかりました。やれるだけやりますので。

 御子息をお預かりさせて頂きます。」


ペコっと頭を下げて、お礼?お詫び?何なの?この頭下げる理由?

よくわかんないけど、しなくちゃって思ったから

やっただけって感じだけど、彼女はそれでも分かればいいのよ!

何度も同じこと言わせんな!っいうオーラで無言の圧力をかける。


でも、やると言ったから、私が。

または、彼女に慣れたのか?

それとも。。。

お辞儀のおかげか?少し気分良くしてくれたみたい。


だけど、なんとも言えない言葉のない時間。

これって1.5秒くらいなんだけど、5時間くらいの圧力を感じる。。。

もう、居た堪れない。。


チラッと上目使いで彼女を見る。

私を絶対睨んでる?って思ったけど、彼女の視線は自分の息子の方だった。


(そういえば、全く言葉を発してなくて、ずっと目線を余所にしてたな。)

彼の方もチラリ見てみる。


ずっと、口をぎゅっと結んだままだった。

子供にも、そんな怖い顔するんだ・・・


そえに彼、前髪が長すぎ??

全く目がこっちからじゃ見えない。


彼の表情は確認できないけど、

口答えするより、悔しいって感じがした。


(白いっていうより、青白い?)


そんな感じを受けた。


よくわかんない親子だ・・・


また私の視線が彼に釘付けになってたところに、

カンカン!って靴の音。


音は扉に向かて、叩かれていく。

全部において、怖いというイメージ。

自分の親なら絶対いやかも。。。


なんて悠長にいられん!


(あ、お帰りなんだ!)


うちのゴシック調のアンティークの家具なんて、

目にも入りません。

入るだけ無駄?って感じで、

和むフインキなんて、全くなかったした。


そんな彼女は出口に向かって歩き出していて、私もその後を

追うように、ついて行った。


なんとか、扉をあけるのに私は間に合ったけど、

最後にやっぱり、私のこの全身を上から下まで舐めるように見て

大丈夫かしら?というオーラを漂わせて、

私に突き刺さる視線を浴びせる。


(うっ!痛すぎる。)

もう、この人いやだ〜って思ったけど。

あの坊やがなんか気になる。


彼女が扉から出る同時に、またお辞儀をした。

その時、クイクイと手招きして、

私は扉をバタンって音させて、近寄ってみた。

彼女は、封筒を私の胸に押しつけた。


「前金よ。残りが欲しければ、

 きっちり仕事をして頂戴。」


彼女はそう言ってプイっと振り返り、

板張りの床を景気良く蹴って、出て行った。


結構分厚い、紙の封筒。。。


私は扉の向こうの彼を頭に浮かべながら、

これからどうしようと。。。

あんまり回転が早くない状態の頭を、

一生懸命動かしながら、封筒を抱えていた。



 

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