55話 あれから200年が経ち、新たな旅立ちへ
戦争から、200年が経ち、およそ6代目の人々が世に出てきました。魂の修練も大分進みました。穏やかな気質が世界を覆い、むやみに競争することがなくなりました。現在の人々は、ホーソン神の洗礼を受けた者のみになっています。で、今の人口は1億4000万人です。安定しています。 すっかり、魔素物理の世界になりました。魔法の世界です。電子文明は歴史の中に埋もれてゆきました。
危惧した、自滅への道は回避できそうです。我々の選択に間違いは無かったと確信するのです。
うなだれたホーソン人は少しづつ、空を見上げるようになりました。その精神には感心しました。
日々の中に幸せを見つけながら、明日へ希望を繋げるようになりました。強かな種です。
ここは、ナナミ・サクラの住処の一室。ホーソン神、ララ・ゴラン、ナナミ・サクラの3柱が集っています。
「落ち着きましたね。世界樹も輝きを増し、広がっています」とサクラ。
「えぇ。私どもも、毎年20万人を移住させて、100年前に完了しております。受け入れ、ありがとうございました」
「いえいえ、壊滅を回避できて、うれしい限りです。希望が芽吹く様に安心しました」
「ぼくは、どーんとやりたかったけどね」とホーソン神は嘯いたのです。
200年経っても、ゴラン王国が世界を掌握しています。政治、経済、教育、宗教など。治安も安定して、精神が不安定な者の発生も少なくなりました。そして、市中のアオシやモモコも12万人まで減らすことができました。また、異種間のコミュニケーションもトラブルなく良好です。ゴラン王国が開発したお茶を飲むことによって、異種間でも交配が可能なようになりました。いずれ、単一の形態になるかもしれません。
「戦後、取り込んだ7つの仕組みは功を奏しています。適当なガス抜きと魂の修練ができております」とサクラ。
私ララ・ゴランの役目も終わりに近づいてきました。後継者にはリリ・ゴランを置いてゆきます。その他の要職も2世、3世が受け持つことができるようになりましたので。
さて、今日は新たな出発への日です。再び移民星を動かして、助けが必要な人々を、掻き集めにゆきましょう。出発には、多くの人が広場に集まって、見送ってくれました。
船内には、船長のジョブズ・クック、ルーレット・カガク、フェアリー・カガクと私ララ・ゴラン、そして私の夫カラムヂ・ゴランの5人です。保守要員などは、私の分身とアオシ、モモコのホムンクルスが担います。2000年前に惑星イベリスを旅立ったメンバーです。ただ、真っ黒な移民星は直径3000キロメートルと大きくなりました。
「ジョブズ、行きましょうか」
「ようそろうー」
「あれ、ちょっと待って!。なぜにホーソン神が、ここにいるの? 」
「やあ!。僕も一緒に行きたいよ~ん」
「やあ、じゃないでしょ。サクラちゃんは了解しているの? 」
「了解済みなんだもんね。彼女に任せることにしたんだ。新しい冒険に出たいんだ。このチャンス逃さでかー」
「はい、はい、わかりました」
ということで、ホーソン星の神、アラン・ホーソンが旅の仲間となりました。
まったく自由な神ですね。
貴重な時間を割いて、読んでいただきありがとうございました。
この話はここでお終いです。




