23話 馬券を買って資金を得ます
さて、私は、引き続き地上調査です。
ちょっと、資金を調達します。
やってきました、競馬場。
魔法でちょっと未来を見る方法、魔法で走っている馬に干渉する方法の二つを用意してきました。でも、この格好じゃ子供と間違われて、券が買えないなんてことに・・・。
『案ずるより産むが易し』と言う諺があります。
「あ!。すみません」
ララは、躓いたように見せて、目の前の青年にしがみつきました。
「う・!。お嬢ちゃん、ご両親からはぐれたのかな? 」
青年は、私の顔をと服装を見て、微笑みました。
下調べはついています。目の前の青年は、アウセラ王国の第3王子のカラムヂです。時にお忍びで、この競馬場にやってきます。ララはここで罠を張っていました。いやいや、純粋にお近づきになりたかったのです。なぜかって!。そう、未来の生き残りに彼の国と名前が挙がっているのです。
「あぁぁ。こう見えても20歳です」
横から、屈強な男たちが近づいてきました。青年が、何か合図をすると離れていきましたが、SPでしょうね。それより、私のSPはどうしたの? まあ、危険はないとの判断で、知らぬ顔をして横に居ます。黒い猫ですが、なにか?
「あの・・・・。馬券を買いたいのですが、お財布を落としたみたいで、3000円ほどお貸し願えないでしょうか? 」
上目遣いで、『お願い』をしてみました。新規の逆ナンパかな? と青年は思った。まあ、可愛いし。
「それじゃあ、あそこの券売機で3000円分の君の券を買おう。それより、競馬って経験あるの? 」
二人で券売機に移動しました。
「どれが良いかな? 君はどうする? 」
「そなたと、同じもので頼む」
「ほぉー。その心は? 」
(『そなた』ときたよ。この子の育ちは? )
「じゃあ、馬連の6-4で良いかな? 」
「よろしいですわ」
二人で指定席に向かった。そこは、フカフカのソファが3つのVIP席だった。そして、あからさまにSPが後ろに立っています。
「ところで、僕はルイス・シャーマンと言うが君は? 」
「申し遅れました。ララ・ゴランと申します」
『さて、一斉にスタートラインに揃いました。スタートです』
『早い早い、6番イナズマノオと4番チカラホマレが先頭に立っています。各馬必死に追いかけていますが距離は縮まりません。おーっと、1番のタチバオーが泡を吹きながら追い付いてきましたが、転倒しました。』
『馬連は6-4であがりました。払戻金は2万5千円です。単勝は・・・・・・』
「えぇーと。250倍だから、3000円分では70万円だね。やったねララちゃん」
ルイスは、側にいる執事風の男に換金の指示をしました。
「儲けたときは、手堅く降りることを進めるよ」
「いえ、続けます」
私たちは、その後の5レースを勝ちまくって、私の勝利金は2000万円になりました。彼は、それより多いです。
「ありがとうございました。借りていた3000円をお返しします」
「いやいや!。それよりラッキーガールにお礼をせねば」
押し付け、譲り合いが続いたが、結局カラムヂが獲得金の3割をララに上乗せすることで決着がつきました。
「すみません。わたしのSPが先ほどから、目配せを繰り返しているので、そろそろお暇します」
「それじゃ、連絡先を交換しませんか? 」
「うーん。それは困ります」と首を少し傾けました。
体よく断って、その場を辞したのです。(私のSPは黒猫です) 軍資金がたっぷり貯まりました。
カラムヂは、遠ざかって行くララの後姿を見ながら、ララとの語らいを思い出していました。
(不思議な娘だ。まさに『ラッキーガール』だ。物怖じしない、まっすぐな青い瞳は・・・可愛かったなあ。ドキドキしながら、連絡先を教えてくれないかと言ったのに、教えてくれなかった。がっくり)




