13話 ララ・ゴラン浜辺で拾われる
私は単身、現地調査に向かいました。
「おーい、生きてるか? 」
私は、今浜辺に寝転んでいます。砂が気持ち良いです。しばらくすると、計画通り学生服の青年が声をかけてきました。
現地調査のために、私が降りるところをつぶさに調査しました。同じような年代で、ちょっと世話好きなお母さんがいるところを。
「おい、おまえ、大丈夫か? 」
「うーん・・・」
単純に『魅了』を関心レベル1でかけてみました。
「もうすぐ暗くなる。家に帰れよ!」
彼は通り過ぎてゆきますが、魅了がかかっているので、引っ返してきました。とりあえず、私は、彼のお持ち帰りになったわけです。
「帰るところがないのか? 」
「わからない・・・」
「名前は? 」
「ララ・ゴラン? 」
「なんで、疑問なんや!。まあ、ええわ、今日はうちに来いよ」
ということで、計画通り、お持ち帰りしてもらったのです。
「帰ったぞー」
「ああ、ヤクゾウ、お帰り。で、何を持って帰ったの? 」と母。
「浜で、拾った。記憶喪失らしくて、名前しか言わん。ララ・ゴランだってよ」
(いや、人は“連れて帰るもの”、拾うものじゃないよ)
「まあまあ、とりあえず、今日はうちに泊まりな。明日考えようね。それにしても綺麗な人だね」と母。
この辺では珍しく銀髪に青い瞳。浜辺に寝転んでいましたので、服や髪には、砂が付着しています。とりあえず、風呂に入れというので、風呂に案内されましたが実のところ、私は風呂に入ったことがありません。ぼーっと立っていると、
「サナエー、ちょっと降りといで」
「お母さん、なに? えぇ! 誰? 」
銀髪の私を見て、サナエと呼ばれた10歳ぐらいの子が、固まってしまいました。
「この子はララちゃんていうの。ヤクゾウが浜辺からお持ち帰りしてきたのだけど、記憶喪失らしくて、何もわからないみたいなの。一緒に風呂に入って、教えてあげて」
「うん。わかった。・・・へぇー、拾い物なの? へへへ・・・にいちゃん、良いもの拾ったね!」
お湯が入った湯舟と言うところに浸かると、身体の中が温まるのです。
「ララさんは、北国の人? 髪が銀色だし、目も青いから」とサナエ。
「うん。何も思い出せないの。・・・・面倒をかけるわね」
「ううん。お姉ちゃんができたみたいで、うれしい」
パジャマというものを着せてもらいました。
それから、夕食になります。一応、どのような生活様式なのかは一通り勉強してきたのですが。本物を見ると、流石に戸惑いました。新しい、経験です。
アマチ家は、父のアマチ・ゴンゾウ、母のミノリ、妹のサナエ、婆様のイクノと長男のヤクゾウの5人家族だそうです。
テレビジョンを見ました。なかなか面白いです。ニュース、ドラマ、アニメ、歌などいろいろな番組がありました。ヤクゾウとサナエは勉強があるということで、自室に入っていきました。私は、居間でゴンゾウとテレビを見ています。
ゴンゾウは無口です。私が何者なのかも聞いてきません。ちょっと間が持たないというか・・・。しばらくする、サナエがやってきて、やっと賑やかになりました。
それより、人でないものが居ましたよ。母屋の床の間の前に、座布団を敷いて座っていました。




