11話 ララ、未来を予測する
ここは、移民星にある会議室のひとつ。
ララ・ゴランとナナミ・サクラ、研究所長のクロー・アマミヤと研究員のアズミ・アマミヤの4人が大きなモニターを見ながら話し込んでいます。
「いやー、難しいですね。一応100万ケースのシミュレーションを行いましたが、壊滅は避けられませんね」とクロー。
「生き残りがあるケースはありますか? 」とサクラ神。
「そうですね。5つほどあります。その一つは、大きなシェルターを作って、そこにホーソン人を誘導するケースです。ただ、誘導には時間がかかりすぎますし、シェルターにも限界があります。一番効果があるのは、やはりおっぴらに侵略することですね。そして、大量破壊兵器やそれにかかわる人や組織を取り除きます。完璧です」
「そうですか。まあ、この星の人たちが望んだ未来ですから、全滅しても仕方ないのですが。生き残りは最大でどのくらいになりますか? 」
「52万人です。解析した私も少なくてびっくりしました。幸いなことに、この数が生き残れば、種の継続は可能ですね」
「うーん。やはり全滅してもらった方が良いのでしょうか? ナナミはどう考えますか? 」
「10億人が52万人ですか・・・。また、一からやり直しですね。ララちゃん協力してね」
星の神様は、基本は監視者です。
どうこうできる力はありません・・・。と言うことになっています。
基本は魂の輪廻を司り、魂の進化を導くことが、神様の役割です。
しかし、昔100年戦争の後、ホーソン神と人々の間で交わされた、『生まれ変わる魂は真っ白にしてほしい。育てる過程で善に導くことを誓います』との約束から、この星の魂は進化しないことになっています。
それなのに、今回も過去の過ちが繰り返されようとしているのです。
人々は次第に神に祈ることも忘れ、魂は導きを必要としていることも忘れているのです。
お門違いも甚だしく、自己の欲求を『お願い』と言って、お祈りする輩が多くを占めるようになりました。崇め奉り感謝されてこそ神です。欲のお願いは、魑魅魍魎をはびこらせ、霊脈をも齧り倒して、細くなってしまいました。
まあ、限界ですね。そして、今は壊滅へ少しづつ近づいているのです。
シミュレーションの内容はあまりにも悲惨なので、ここでは語れません。
パラレルワールド管理局からは、手助けしても未来は変わらないので、手出し無用と言われています。
しかし、この青い綺麗な星は欲しい!。
あ!!、そうだ。
パラレルワールド管理局をお呼びしました。
「こんにちは、パラレルワールド管理局のゲランと申します」
「文明係のアッカです。よろしくお願いします」
「率直に申しますが、私たちが住むための惑星改造は許可いただけますか? 」
「む・・・。大丈夫です。壊滅の阻止が主でなければ問題ありません。前例は沢山あります。」
「ただし、現存の文明・文化・人を著しく棄損しない範疇でと言うことになります」とアッカが補足。
「ありがとうございます。では、早速計画を練ってみます」
(著しく・・ということは、まあ適当でと解釈しましょう)
「ああ・・、一時はどうなるかと思いましたが、ちょっと安心しました。ララちゃんよろしくお願いします」とナナミ・サクラが胸をなでおろしました。




