表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/4

1-3 教室で

みっちゃんとの会話をおじさんの会話力で何とかやり過ごし学校に辿り着く。

やはり、現在から見た昨日やその前の事は思いだせなかったが、考えてる内に別に昨日や1週間前の事を思い出せなくても俺には35年間生きた記憶があるから問題ないと思い、気持ちを切り替えた。


教室へ入るとなんとも言えない気分になる。


(おぉー!!めっちゃくちゃ懐かしいなぁ)


(あっ、あの子はクラスのヒロインで男子から絶大な人気を誇っていたヒロミだぁ。うぉ30年後には大分老け込んでるタカシも小学生の時は可愛いかったんだなぁ)


なんて思いながらもある事に気が付く。


(やばっ。自分の席が全く分からない。小1の時の席ってか高校の席すらはっきり覚えてないな…)


「どうしよう…」


(小学校1年の席と言えば今は5月だし間違いなく名前順のはずだ?って事は大体あの辺か…)


何となく列位は特定出来たので空いている席を見渡す。


(左側が女子って事は右側で間違いないな)


何となく特定出来た列の後ろに立って何か特定出来る物は無いか後ろから確認していく。


(ヤバイ…なんもねぇ)


焦りながらキョロキョロしていると一緒に教室へ入ったみっちゃんと目が合った。

みっちゃんは既に自席へ座っていて周りの子達と話をしていた。


(!!これしかねぇー)


そう思いみっちゃんに話し掛けた。


「みっちゃん!!いきなりだけどクイズです。僕の席は前から何番目でしょう?」


するとみっちゃんは


「たっくんは前から3番目!!そんな簡単なクイズ分かるに決まってるじゃん!!」


「やっぱり簡単過ぎたね。後でもっと凄いクイズだすよ!!」


俺はそう言ってみっちゃんに教えて貰った自分の席になんとか辿り着く事が出来た。


(やれやれ…自分の席に座るのにも苦労するのかよ。まぁでも席は覚えたし、そう困る事も無いだろう)


そう軽く考えてる内に授業が始まり、いきなり困る事が起こる。


「今日は昨日の続きから始めます!!皆さん昨日やった事はちゃんと覚えていますよね?」


先生が言った。


(ヤバイ…)


何とか隣の子の様子を窺いながらやり過ごす。


(ふぅ…)


体育の時間。


「はい!!では昨日赤チームだった人は白チーム、白チームだった人は赤チームに分かれて下さい」


(マジかよ…)


「たっくん早く来なよー!!今日も同じチームっね」


(みっちゃんグッジョブ!!)


何とか2時間目もやり過ごしホッとして中休みに入った時更に問題が発生した。


(ヤバイ…タバコ吸いてぇー)


朝から突然の死に戻りに興奮し、状況を飲み込むのに必死で何とも思わなかったが、ホッとしたタイミングで急にタバコが欲しくなった。


(おぃおぃタバコって身体がニコチンを欲っするんじゃないのかよ…。

流石に小1でタバコはマズイだろっ…。

まぁ大人になってからはこうゆう休憩時間に当たり前の様にタバコ吸ってたし、そう想っても不思議じゃないか…)


どうする事も出来ないので、とりあえずタバコの事は忘れ、懐かしの友達と懐かしの遊びをして中休みが過ぎていく。


(人生楽勝なんて思ってたけど、俺は真っ当な小学校生活を送っていけるのだろうか…)


2回目の人生…意外と大変かも!?


そう思いながらも、小学生の自分に慣れる事に必死になりあっという間に暑い季節を迎えた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ