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私は大陸を渡るため船に乗っています。
「ぬらりひょんは無線飲食たんたんが専売特許なのに」
船だと部屋なし食事なしで使えない。飲食店ではもちのろんで使うよ☆だって妖怪だもん☆
いい子は真似しちゃダメだよ。
「ニャ~」
「ワンワン」
「君たちもついて来ちゃったしね」
港で待ち伏せしていた猫又(猫に変化中)の三毛さんと子豆芝(仕付けたら奴良組の妖怪に吠えなくなった)のマメ、二匹をお供につれて船旅ナウ。
「海風が気持ちいー」
「ワン」
海風に当たっていると、甲板のほうが騒がしい。
「船旅のついてくるフラグか。……面倒くさいし誰かが倒すら」
フラグという名のクラーケン(多分、おそらく)が今まさにこの船を襲っています。
「クラーケンってタコなのイカなの?」
私は倒すことよりこの疑問が大事。
ウーと呻きながら考えているとジャマがはいる。
バッシャーン
クラーケンが倒されたらしく巨大な足が海に倒れた。その衝撃で大きな柱ができ、私たちに降り注ぐ。客やクルーたちはクラーケンが倒されて平和が戻りテンション急上昇。しかし、私は急下昇。
「フフフ、殺す」
「ニャーニャー」(私が殺ってまいります。ので、千歳様はマメと湯浴みをしてきてください。)
「そうだね。そうする。マメ」
「クウーン」
◆◇◆◇
「大浴場しかないってどうよ!」
一等室にしか個室のお風呂がなく、二等室の私はマメをつれて大浴場で入浴中。
「塩水でベタベタだ」
「ワンワン」
大浴場が貸し切り状態って気持ちいいけど、家のお風呂の方が大きいからなんも思わない。
「三毛さんまだかな」
「ワン」
三毛さん
「ありがとうございます」
「いえ、冒険者ですから」
「それでもありがとうございます。ここらはクラーケンの縄張りではないのです。海獣もでない穏やかな海域なので我々も油断していました」
「そうなのですか」
「ニー」
「紛れたのかお客様の飼い猫でしょうか?きっとこの猫も感謝しますよ」
「そうですか」
クラーケンを倒した冒険者が三毛を顔まで持ち上げた。
そして……
シャッシャッ
「イテー」
「お客様!」
猫爪で顔におもいっきりひっかいたのだった。
「ニャー」(やりましたよ‼千歳お嬢様‼)