表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

聖剣、はじめました

作者: 菜綱

僕の腕には聖剣が眠っている。


あ、中二病とかじゃ無いですよ、本当です。


ある日森の中で熊さんに出会っちゃって、思いっきり走って逃げてたら、何時の間にか森の奥の方まで来ちゃったみたいで。


それでどうしようかと思って、一先ず歩いてたんですけど、洞窟みたいな場所を見つけて、中に入ってみたんですよ。


その洞窟物凄く大きくて、どれ位歩いたのか分からないですけど、行き止まりに来たんですね。


そこには何か物凄く光り輝いてる剣があって、地面に突き刺さってたんです。


他に何も無いし、その剣を触ってみたんですよ。そしたら、


その剣が急にピカーッって光り出したんですね。


それで『汝、我に成れ』って聞こえたんですね。


驚きましたよ。普通は『契約せよ』とかでしょ?『成れ』ですからね。


しかも言葉の通り、成っちゃったし。聖剣に。


もう暇で暇で仕方なかったですよ。剣ですからね。動こうにも動けないんで。


ある日、人が来たんですよ。こんな山奥に。


その人は僕(聖剣)を見つけると迷わず抜いたんです。その時パッと頭の中に言葉が浮かんだんです。


『汝、我と契約せよ』って。


何時の間にか、僕はその人と契約しちゃってました。


その人は男……に見える女の人でした。


短く切ってある髪の毛と瞳は水色で、間違いなく男前の分類に入る感じです。


その人と契約を交わすと、僕は人の形に戻ることが出来ました。


どうやら僕は聖剣の精霊に成ってしまったみたいです。人型になると同時に剣は僕の腕に収納されるみたいで。


「あ、これからよろしくお願いします」

「……誰?」

「あ、お好きな様に呼んで下さい」

「……」

「え、あ、ちょっと、どこ行くんですか~?」


僕が喋った途端、その子はくるっと方向転換して、スタスタ洞窟から出て行こうとしていた。


「……着いてくんな」

「もう契約しちゃったんで、無理です」

「……じゃあ契約解消して」

「方法知りません」

「……」


黙ってしまった。


「……あんたと四六時中一緒に居なけりゃいけないの?」

「ハイ!」

「……よし」


そう言ったと思ったら、その人はダッシュで逃げ出した。


「え、ちょ、待ってくださいよ~」


僕も思いっきり走って、追いかけた。そしたらすぐ追い付けました。


「ちょっと待った!」

「……何よ」

「そんなに僕は嫌ですか?」

「うん。だって急に契約って言われても……」


う~ん、確かに僕も急ぎすぎた。っていうか、契約は僕のせいじゃ無いですよね?


「う~ん……それじゃあさ、僕と一緒に契約を解く方法を見つけに行こうよ」

「……何であんたがついて来るの?」

「だって僕は聖剣ですから」

「……」


あれ?駄目でしたか?


「……まぁ、いいや。じゃあよろしく」

「こちらこそ。そう言えば、あなたの名前は何ですか?」

「あたしの名前?えっと……ノエル」

「ノエルですか。いい名前ですね」

「……そんなコト、初めて言われた」


少し頬を赤くして、俯き気味にそうノエルさんは言いました。


「まぁ、これからよろしくお願いします」

「……あぁ、こちらこそ」


こうして僕とノエルさんは契約を解くための旅に出ました。

いつか気が向いたら、続きを書くと思います。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 元まゆ、元棗、甘侑です。ログしよとおもたら、ID忘れて作り直しました〜(・ω・`(・ω・`(・ω・`)こっちの垢で活動します(*´`)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ