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きままに読み流し短編集

悪役令嬢改めお料理令嬢?

作者: 菊華 伴

すいません。

ノリと勢いでやらせていただいております。

 出・オ・チ・だ!


 とまぁ、冗談はここまでにして。

 いやぁ、自分が仕事でシナリオを書いた乙女ゲームの悪役に生まれ変わるなんて思っても見なかった。しかも彼女は主人公に糾弾されて国を終われて修道院行きならまだマシ、最悪の場合火刑台行きである。我ながらよくもまぁ、こんな話を書いた……。


 故に、「なにがどうなって」ああなったのかも覚えているし、完成したゲームだって夫と一緒にプレイした。因みにキャラクターデザインは私の夫がやっている。いぇい。

 しかし、だ。夫婦で旅行中に事故に合い「せめて子供が欲しかった」と思いながら死んだ私だが、こうなるとは思わなかった。

 艶やかな黒髪とナイスバディ。血のように赤い瞳に、真っ白い肌。あれ? 白雪姫っぽい。そういやぁ、夫は「悪役白雪姫だー」とか酔っ払った勢いでカラーを決めてくれたなぁ。あと、生前は平坦な胸だったのででかいこれには参ったよ。


 そして、前世の記憶を取り戻したのはよくあるパターンなのか、幼い頃、高いところから落ちて生死を彷徨っている中での出来事。そして夫は何故か攻略キャラクターの1人でしかも隠しキャラクターである皇太子に転生していた。

 皇太子攻略ルート。それは私にとっては「火刑台行きエンド」である。ヒロインに婚約者を奪われた悪役令嬢は、2人を亡き者にしようと毒殺をたくらむのだ。それがバレて魔女裁判経由で火刑台である。それはいーやーだー、とおもって真面目に(ここ重要)頑張っていた。死亡フラグは勘弁願いたいものだ。

 ところが私に我慢できなかったのは『料理をしない』という事。生前の趣味が料理だったからだ。世界の違いとかに苦労しつつ、どうにかこうにか料理人さんと仲良くなってメイドさんとも仲良くなって料理とお菓子作りを、学んできたさ! あ、生前の記憶はあっても腕がついていかず最初はなきそうになったけど、がんばってもっとうであがった自信がある!

 そして、料理やお菓子を振る舞ったり、人当たりをよくするようにしたら、攻略キャラクターや周りの人たちとも仲良くなれた。うん、前世の記憶を取り戻した皇太子とも自然と婚約できたし!


 そして今現在。私はちょっとピンチに瀕している。ゲームの舞台となる学園に入学後に出会ったヒロインからは敵視され、皇太子に近づこうとしている節があった。調査したところ、どうやらヒロインも転生者なようだ。しかも隠しキャラの皇太子狙いとしか思えない。

 が、まぁ、夫の記憶を取り戻した皇太子は彼女のアプローチを軽くあしらっている……。

「……という訳で、たのむよ、ロザリンド。何か作って」

 最近、お弁当を差し入れてくるヒロイン(ゲームにあったネタを使っているようだ)のアタックをスルーし、疲れた顔で私にお願いする皇太子こんやくしゃの姿があった。

「いいのかなぁ、毎度毎度ここでお昼ご飯作って」

「いいじゃありませんかお姉さま。私もお姉さまの料理大好きです」

 食堂には料理人がいるというのに皇太子こんやくしゃとその妹(別ルートでヒロインとライバルになる)に頼まれる私。そして、食堂の料理人さんたちも快く厨房を貸してくれるという現実。どうしてこうなった?

 今日の授業はお昼まで。私は苦笑しつつ「まかない」を作らせて貰う。たまに食堂で手伝っているのは家には秘密だ。手早く下ごしらえして、鍋で煮よう。勿論よーくあくをとって。

 料理が趣味な令嬢。人呼んで「あくとり令嬢」とは私の事。まぁ、これならばいいんじゃないかしら。

「ついでに国の灰汁も取ってくれたら万々歳」

「それは王族貴族全体でやる事だからね?」

「流石ですお姉さま」


(続かない)





……うん、突っ走ってみました。

色々考察はしておりません。

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白いですねw 短いながらもハッピーエンドなオチが良いと思いました。
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