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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第1章 異世界の法則
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武器を選ぶ

町もほぼ一周し、


「ここが、最後だ。」


そう言われて着いた先は、武器屋だった。


(武器を選んでくれるつもりだろうか?確かにナイフじゃ頼りない所だが…。)


なんて事を思いながら、ユースに続いて中に入る。


「いらっしゃい。ユースさん。」

「おう。今日は、こいつを看て貰おうと思ってな。」


と、俺の肩を押して店主の前に出す。


「ふむ。」

(武器を買いに来たんじゃないのか?)


じっと見られる居心地悪さに耐えていると、店主はおもむろに、


「お前さん、好きな武器はあるかい?」


と言い出した。

訳が分からないまま首を横に振る。


「じゃ、お前さんは片手剣に弓、そして刀だ。」

「お前の適性武器だ。これらを使えば、強さへの近道になるぞ。」


聞けば、天職(ジョブ):武器商人には、客に一番適した武器を看る事が出来る技能(アビリティ)があるのだとか。


(先に言って欲しかった。しかし…、刀か。)


刀術の適性がある。

この言葉に喜びを感じない日本人はいない。

それは俺も例外ではない。


「刀を見せて欲しい。」


逸る気持ちを抑え、店主に言う。


「すまねぇ。刀は置いてねぇんだ。」


と、申し訳なさそうに言う店主。


「刀打てる鍛冶屋が少ないからな。王都ならともかくこんな所までまわってこないんだ。」

「そうか。」


ユースのフォローに納得はしたが、期待した分肩透かし感は拭えない。


「だが心配するな。鍛冶屋になら心当たりがある。」

「あの人か!確かにあの人の腕なら……。」


ユースは鍛冶屋について話を切り出す。

だが、店主は苦い顔をする。


「あの人とは?」


刀に繋がる唯一の道。逃すまいと、話に入る。


「他所から来た凄腕の鍛冶屋さ。何本かこの店にも奴の作品がある。」

「腕はオレが保証する。この剣もあの人が打ってくれたものだ。」


二人揃ってその鍛冶屋の腕の良さを語る。


「では、その人を紹介して欲しい。」


単刀直入に言う俺。


「ユースさんの顔と名前、そしてこの紹介状があれば会う事は出来るだろうが……。」


この流れを読んでいたかの様に一枚の書状を取り出す店主。

その顔は、苦いままだ。


「ありがとう。早速行ってみます。」


紹介状を手に取り、ユースに一言「すぐ行こう。」と言い店を出る。


「気を付けてな。」


店主は引き止めようとせず、送り出してくれた。

能力(スキル)一覧


変化なし

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