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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第1章 異世界の法則
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町を一周

町に入ると、ユースは人に囲まれた。町人達は、口々に無事の帰還を喜んでいる。中にはエルフや獣人も見受けられた。狂暴なあの熊の討伐のために森に来ていたそうだ。

俺の事も、ユースが信じるからと受け入れられた。混乱を避けるため、来訪者(トラベラー)については伏せたが。


「人気者なんだな。」

「おう。防人は、心・技・体揃った戦士だけがなれる町の憧れだからな。オレも小さい頃から憧れて、頑張って訓練したんだぜ。」


出迎えを抜けて、ユースに町を案内して貰いながらの会話だ。敬語がとれているのは、ユースからの希望だ。






案内はまず、町長の所で熊の討伐達成の報告と俺の紹介。来訪者(トラベラー)の事も話した。やはり、ユースのおかげで認めて貰えた。


来訪者(トラベラー)とは、神の招きにより異世界より現れた超人である。姿形は人間なれど身体は丈夫、技の習得も扱いも上。されど、恐れるべからず。彼らもまた、有限の命を持った生命なり。」


町長の語る言い伝えから、来訪者(トラベラー)の身分は女神が保証している事を知る。


(かた)る奴も居るけどな。」

(…少し不安だ。)




町一番の魔法の使い手と言う婆さんに会わせてもらった。


「属性は、地水火風氷雷光闇と8つ全部。だが、系統は、エンチャントのみだ。」


魔法の達人は、他人の適性が見えるそうだ。技能(アビリティ)の一種によるものだ。


「スゴいのかショボいのか分からんな。」

(ほっといてくれ。)




食料品店には、見た事があるものから変なものまでずらりと並んでいた。


「組合に大グマや一角ウサギを卸すつもりだから、捌いて店に並べてくれや。」

「あの熊を仕留めたんですかい。さすが、ユースさん。」

(肉類は、あの猛獣の肉なのか。)




雑貨屋は、色んな物で溢れていた。人は見当たらないが、


「いらっしゃい。新作思い付いたんで、奥の工房で作ってんだ。好きに見てってね。」

(どこかに、カメラやスピーカー代わりの物でもあるのだろうか?)




「旅人の支援組織みたいなのって無いのか?」


雑貨屋を出た時、俺はユースに尋ねる。


(ギルドはファンタジーの定番。有ると思うが、果たして…。)


そんな考えが浮かんだからだ。


「冒険者組合の事か?」

(やはりあるのか。)


冒険者組合…通称 組合は、国営の互助組織で旅人のサポートを任務としている。

依頼の受付・発行および、結果の査定

冒険者パーティ登録・解散の申請

狩りの獲物の査定・買取り

と、


(まんまギルドだな。)


な任務内容だった。

追加で依頼料を払えば、受ける相手を指定出来るらしい。


「つまり、オレは町長の頼みであそこに居た訳だ。」


内容量拡張がかかっている袋から熊やその道中狩った獲物…俺のウサギ含む を取り出し、査定して貰いながら説明してくるユース。

ちなみに、ウサギの分の金は後でちゃんと貰った。

……思ったより少なかった。




あまり大きくない(リーンリット)だが、必要な施設は全て揃っている。


服屋を軽く流して、その次に訪れたのは病院だった。

実際には、医院と呼ばれる大きさだが。

「優秀な治癒術士が一人いれば、大抵の傷病はすぐ治るからな。」

(術士の住宅と多少の入院施設があれば、十分て訳か。)

「天才のあたしでも、死んだ奴は治せないから無理はしない事だな。」

とは、此処に住む女医(ヒーラー)の言。

(来訪者(トラベラー)も死ぬんだろ。そしたら帰るのか、そのままか。)

賭けるには、リスクが重すぎた。

能力(スキル)一覧


変化なし

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