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ユウシと王
「どんな相手にも決して傲らず、強く見据える。全ては、背中に護る人のために。」
それが、ユウシの答えだった。
「ふーん。」
「ふーんって、それだけですか?」
「答え合わせが必要な問題じゃないだろ。」
俺の反応が淡白だった事に、肩透かしをくらったようなユウシに「俺が言う事はない。」と言う。
「勇気を出して、答えを示した。それが全てだ。」
「勇気。勇気は夢を叶える魔法。」
(似合いすぎる言葉が出たな。わざと…ではなさそうだ。)
当のユウシはシャラと喜びを分かち合っている。
ケットさんは複雑そうだ。
町の中。
「そう言えば、ユウシ。歳いくつだ。」
ケットさん父娘と別れ(シャラは最後まで嫌がった)、ユウシと歩く。
銀を返すためだ。
「13の中1です。」
(成長期前。道理で小さい訳だ。)
「それがどうかしました?」
「いや。加護はなんだ?」
「えーっと、アーサー・ペンドラゴン…です。」
「円卓の主。キング・アーサーか!」
思わぬビッグネームが飛び出した。
「アーサー王!ぼくが!」
本人が一番驚いている。
能力一覧
変化なし




