真実の真実
「ガイって凄いね!いや、さすがさすが♪」
全員の目が女神からジョンに移る。
「ジョン、お前は何を知っている?」
「全てだよ♪ボクはなんでも知っている。ね!女神様♪」
話を振られた女神は、多少の疲れを顔に宿し話を継ぐ。
「この者は、私が事情説明をする際、この世界の事、能力の事、私の目的など、根掘り葉掘り聞いてきたのです。」
「女神様の目的?」
「それについては後程。……説明義務があったので、全て話しました。ほとんどの方が異世界に行けると言うだけで、困惑や喜びで話を聞かない中、理路整然と質問してきたので珍しくもありました。」
「だから、自力で根源に至る事が出来たのか。」
ジョンは、ステラの手助けなく根源を手に入れていた。
その理由が今明らかとなった。
「お陰で、異世界への関心が薄かった次の方への説明が、必要最低限になってしまいました。」
どこかで聞いたような話だが、俺はそれをスルーする。
「それで、地球への送還の話ですが……。」
「ええ、可能です。いつ行えばよろしいでしょう?」
「それは調べてみないと分かりません。」
幸いにして、来訪者のほとんどがアイリの部下としてシェンロンの管理する刑務所に保護してある。
残る人も連絡が取れるため、全員の意思を確認する事が可能だ。
「てかよ、女神サマ。死んじまった来訪者に対して何をねぇのか?」
「自己責任ではありますが、痛ましく思います。皆様、故郷での平穏な生活を送って下さっている事を祈ります。」
「は?」
女神の返答に、その意味をつかめず一瞬ポカンとするスノー。
「知らなかった?来訪者は死ぬと地球に帰るらしいよ。夢オチになるんだってさ♪」
「神の中にもルールがあります。その一つに、生死への関与の禁止があります。ましてや来訪者の皆様は異世界の命。勝手に扱う事が出来ないのです。」
「そんな事が。」
それでも命を奪った事実は変わる事はない。
「暗い空気はここまで!もっとさ、明るい話をしようよ!」
「そうだ。お前らは何か無いのか?自分の住む世界の神様だぞ。言いたい事とか聞きたい事とかよ。」
アリスとタケルが空気を変えようと、話題を変える。
突然話を振られたギルベルト達は、戸惑い慌てるばかりだ。
この世界の住民は、日本人より神を敬う思いが強いからな。
「皆様、気にする事はありませんよ。皆様は立派に役目をこなし、幸せに生きているではありませんか。何一つ恥じる事などありません。」
女神はそんな彼らを暖かく赦し、認める。
まるで、その場全ての母であるかのように。
能力一覧
天職:根源 ザ・クリエイター 技能:創造C
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:神算鬼謀A、 神の寵児B、 縦横無尽B、武士S(max)、射手S(max)、覇気A、隠密A、罠師D、エンチャンターS(max)、鋼の心S(max)、応急措置S(max)、薬物耐性A、千里眼B、漁師D、教師D




