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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第14章 世界を賭けて
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狂化

あっという間に空っぽになった闘技場。

そこにいるのは、肩を震わすタケルとダメージを負ってなおそれを無視するサーモス。

そして、俺とリマナさんだ。


「グッ、ガーーー!!」


声にならぬ叫びを上げ、サーモスに襲いかかるタケル。

これ以上のダメージは看過出来ないのか、サーモスはそれを避ける。

それでも、タケルの方は一切見ない。


「【狂化】って、どうゆう事だ?」

「陛下には、怒りが頂点に達すると自動的に発動する能力(スキル)があります。それが【狂化】です。」


自我を失うほどの怒りがあらゆるリミッターを外し、目の前の全てを破壊するまで止まらないのだそうだ。


「スポーツマンシップにうるさい奴だからな。マユを問答無用で殺し、説明するどころか無視。怒りも溜まるか。」


俺に対しては説明していたが。


「ガーー!ゥワーーー!!」

「さすがに無視出来んか。」


ここにきて、ようやくサーモスはタケルを見る。

いや、反撃する。

だが、並外れた防御力と回復力を持ち、尚且つ狂っているとは思えない武器の扱いを前に簡単に押し返される。


「最狂のバーサーカーと最優のバーサーカーの良いとこ取りか。ここは逃げ確定。」


サーモスはそう呟き、あろう事か俺達の方へ駆けてくる。


「貴方の仲間だろ。なんとかして。」


横を抜ける時にそう言い残し、サーモスはさっさと逃げてしまった。

追いかけようとも思ったが、タケルをあのままで放っておけずに俺はその場に残る。


「やっぱり敵意剥き出しか。仕方ない。いつかのリベンジ……って、リマナさん!一体!」


迎え撃つ構えの俺の前に、リマナさんが出てくる。


「タケル!敵はもういないわ!」

「ん?そうか。」

「…………えっ?」


一言で場が収まる。

俺は一人、意味不明のまま立ち尽くす。




「そうか。ニアとミアが。」

「おう!お陰で狂乱に心が支配されていても、リマナの声だけは俺様に届くんだ。」


贈った九十九神の思わぬ活躍に、少し心踊る俺だった。


「初めて陛下が【狂化】を発動したのは遠征に出た時です。」

「強力な魔物にリマナが殺されそうになって咄嗟にな。」


荒れ狂う力のままその魔物を倒す。

そして、その矛先を遠征隊に向けようとした時、リマナさんの呼び掛けで目が覚めた。

そう言う結末だそうだ。


「これからの戦い、リマナにはきつくなるな。」

「はい。残念です。あのサーモスと言う男の発言から察するに、最終決戦になるでしょうから。」


これ以上ここで話しても意味ないと言うことで、その場は解散。

俺は交流会(サークル)及び、各国首脳に注意を呼び掛けるべく、行動を開始する。

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ)根源(アルティメット) ザ・クリエイター 技能(アビリティ):創造C

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S、擬人化S、具象化S

能力(スキル):神算鬼謀B、 神の寵児C、 縦横無尽C、武士S(max)、射手S(max)、覇気A、隠密A、罠師D、エンチャンターS(max)、鋼の心S(max)、応急措置S(max)、薬物耐性A、千里眼B、漁師D、教師D

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