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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第13章 日常
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賢き者

アリスの根源(アルティメット)が到達間近にして、行方不明になったらしい。


「もしかして、今の天職(ジョブ)に思い入れがある?」

「え?」


ステラの質問にポカンとするアリス。


根源(アルティメット)に限らず、全ての天職(ジョブ)は望まなければ発現しない。実力が十分なのに根源(アルティメット)に成れないのは、あなたが根源(アルティメット)より今の天職(ジョブ)を気に入っているからかも。」

「むむむ。」


聞いて考え込むアリス。


「そんなに魔法少女が良いのかよ?」

「だって、特別って感じがするじゃない。」


個人的なこだわりがあるようだ。

俺を含め、全員がハテナ顔だが。


「えー!JK魔法少女ってありがちでしょ♪」


ここで空気を読まないのがジョンと言う男だ。


「ボディビルダーが魔法少女やる……なんてマンガがあるくらいなんだから、個性が欲しかったらせめて成人しないと♪」

「な!」


かつて俺に見舞った煽り術のライト版を、それから延々とアリスに聞かせるジョン。


「そんなに言うなら、良いわよ!魔法少女なんて辞めてやる!…………あ。」


無事、根源(アルティメット)に成れたようだ。




「アリス。youの根源(アルティメット)はどんなの?」

「えーっと、ザ・ワイズマンだって。」

「賢者か!スゲーな。」


タケルの称賛に対し、


「賢き者なんて、あたしの柄じゃないな。あたしの事は、“真理の魔女”と呼ぶが良いわ!」


アリスはドヤ顔で宣言する。

根源(アルティメット)に至っても、アリスはアリス(厨二病)だ。


「魔法少女が魔女に。ふーん♪」

「何よ。」

「別にー♪」


ジョンはまだ、アリスをターゲットにしているようだ。


「とにかく、こうしてあたしも根源(アルティメット)持ちの一員よ!何か祝ってくれても良いんじゃないの!?」

「じゃあ行くか、ガイん家。」


毎度の事ながら、何かある度にゴテン集合が当たり前になってきている。


「すまないが、このわたしは事務所を構える身。あまり長々と外出は出来ないのさ。」

「自分もデス。」


よくよく見れば、結構要職に就いているやつが多い。

大海賊団の船長から一大情報・宅配業のトップ、国際探偵や国際裁判官、そして俺自身は組合の総長だ。

その中、一際偉い立場の男が言う。


「部下が留守番してんだろ?だったら任せとけって。」

「タケル様のように丸投げされても、部下としては困りますけど。」


オチがついた所で、全員参加が決まった。


(こいつらの事だ。夜まで騒ぐだろうな。)


念のため、帰ったら泊まりの準備をしようと決めた。

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ):豪商 技能(アビリティ):神算鬼謀B、 黄金率A、 量産S(max)

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S、擬人化S、具象化S

能力(スキル):縦横無尽D、幸運S(max)、武士S(max)、射手S(max)、覇気A、隠密B、木工技師S(max)、料理人B、罠師D、鍛冶師A、エンチャンターS(max)、鋼の心B、魔具師S(max)、仕立て師A、薬師A、応急措置S(max)、薬物耐性A、千里眼B、漁師D、解体S(max)、教育A

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