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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第13章 日常
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製菓業界の陰謀

世界は今徐々に、しかし確実に変化を受け入れ、進歩している。


「〈違法奴隷流通ルート摘発。奴隷商十八人を逮捕。〉か。早速大手柄だな、ハジメの奴。」


違法奴隷商の根絶は無理だろうが、しばらくは大人しくなるだろう。


「あいつの嫁は元奴隷だったな。グリニッジ、何か祝いの品を贈っておいてくれ。」

「畏まりました。お品物は何がよろしいでしょう?」


コンコン


「失礼します。オーナー、チョコレートの作成に成功しました。」

「これで。」

「承知しました。」




地球における、リア充とその他を分けるイベント。

その一つにバレンタインデーがある。


「好きな異性や日頃の恩人にお菓子を渡す風趣なんだが。興味無いか?」

「「有るに決まってます。」」


俺はこれを広めるべく、ユウシの仲間()達に話を持ちかけた。

恋する乙女の食い付きたるや、予想以上。


「向こうと全く同じ日ではないが、今月の十四日を予定している。それに合わせて料理教室も開くから、皆を誘うと良い。」

「「はい。」」

(乙女の恋話ネットワークの伝達速度は光に迫る。これで目標達成も同然かな。)


チョコが溶ける季節じゃないからこその開催だ。

だめ押しとばかりに、広告料を払って新聞に記事を出す。

ジェシーも乗り気だったが、広告料は負けられなかった。


(後は、【料理】持ちに湯煎やらを教えて、顔見知りの商人にお菓子を大量に置いて貰って。)


ホワイトデーとか三倍返しとかは、面倒だからパスする。


(男女双方でも、問題無いだろ。)


この世界にも人気をチョコで競う風景が見られるだろう。




結果として、バレンタインは成功。

チョコレートの美味しさは世界中に認知される。

取り扱う商人も増え、人々を虜にする。

それに伴って、他の菓子類も一般の手に渡るようになった。


「やっぱ、スイーツは正義よね。」

「ええ、甘味は幸せの味ですわ。」


交流会(サークル)の集まりでも、弟子作の新作スイーツの試食が付き物になり、女性陣に人気だ。

話そっちのけで食い付くスノーほどではないが。


「しっかり儲けたな、ガイ。船員全員に配ったから、手痛い出費だったぞ。」

「俺様が渡したのはリマナだけだ。貰った数は結構あるがな。」

「キョウヤと交換しましたわ。後は、常連の方から少々。」

「信者どもから。……なんだよ。オレが甘党で何かおかしいか!」

「no. とてもcuteよ。meは魔族の皆に。」

「チョコレートの詰め合わせ、確かに届いたぞ。エナと仲良く分けさせて貰った。」


俺は弟子達とチョコケーキを焼いた。

また、ここのメンツにはケーキのお裾分け、各国首脳や世界中の恩人知人には詰め合わせを贈った。


「皆良いな♪ボクはガイのお裾分けだけ。特に羨ましいのが……。」


チョコレート獲得数、菓子類総獲得数共に最多を記録したのは、下馬評通りの内容だった。


「口の中がチョコになった気分だよ。誰か手伝って……。」

「「「だが、断る(♪)」」」

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ):豪商 技能(アビリティ):看破A、 交渉術S(max)、 黄金率A、 量産S(max)、 計算S(max)

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S、擬人化S、具象化S

能力(スキル):縮地B、幸運S(max)、武士A、射手S(max)、覇気A、隠密C、木工技師S(max)、料理人B(up)、罠設置A、悪路歩方B、鍛冶師A、エンチャンターS(max)、鋼の心B、魔具師S(max)、仕立て師A、薬師B、応急措置A、薬物耐性A、千里眼C、漁師D、解体A、教育B(up)

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