戦の契約
〈ガイ・アイオイ、聖シャッガイに宣戦布告。〉
その報は、一気に世界中に広まった。
「共に龍を倒した仲であり、我が妻の後援に尽力した仲だ。ヴァーキナ王国王配の権力の全てをもって、支援するぞ。」
「今こそ、人間至上主義者に鉄槌を下す時!我々ロイツは、共存の未来の為に、アイオイ殿に協力するぞ!」
「マシボノには、力の有り余った若者が多く在住しております。兵士として、是非ご活用下さい。」
などと、各国の関係者は協力的だが、俺はそれに頼る気は無い。
丁重にお断りして、帰ってもらった。
「また一人で勝手に。イベントには参加させなさいって、あたし言ったよね。」
「それより、あの布告状は何だ。世界に強制力を持つなんて。」
一方 来訪者、特にアリスとショウは、俺に詰め寄る。
こちらは、なだめて帰ってもらう事が出来ない。
「ジブンが書きマシタ。根源職の一つ、ザ・ロウアーの力デス。」
シェンロンに視線が集まる。
「根源職!?一番乗りじゃないか!」
「ロウアーって、法律家よね。いつの間に?」
「防衛戦の後デス。力の高まりを感じて、確認したらなっていマシタ。」
シェンロンが、宣戦布告のネタをばらす。
「【契約】能力による、文書作成で認めた書状が認可された時、その内容はルールとして世界に刻まれマス。」
「では、参戦者はガイ様だけなのは、覆らないのですわね。」
「そうデス。」
落胆と心配の空気が高まる。
「ガイ、youの事だから。warの準備はperfectなのでしょう?」
「相変わらず秘密主義で、単独行動だな。」
「確かに、策はある。ま、いつも通り九十九神頼りな訳だが。」
俺は必勝を期して、計画を立てている。
負ける気は、さらさら無い。
「なぁ、ガイにシェンロンよぉ。ここ、おかしくねぇか?」
「どこデスカ?」
「ここだ、ここ。」
スノーは、布告状の一点を指差す。
「ああ。それは……、」
「てめぇ、詐欺師か!」
「人聞きの悪い。使える物を使っただけだ。」
「上手い事考えたものだ。このわたしも言われるまで気付かなかったぞ。」
「俺様のクーデターの時といい、お前はいつもとんでもない事考えるな。」
驚いたり呆れたりする周りに、俺は勝利を誓う。
「やるからには、勝ってくる。だからその間……、ここと弟子の面倒でも任せようかな。」
そうして俺は、開戦のその時まで秘密兵器の開発に従事するのだった。
能力一覧
天職:豪商 技能:看破A、 交渉術B、 黄金率B、 量産S(max)、 計算A
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地B、幸運S(max)、武士A、射手S(max)、覇気B、隠密C、木工技師B、料理人C、罠設置A、悪路歩方B、鍛冶師A(up)、エンチャンターS(max)、精神防御A、魔具師S(max)、仕立て師A(up)、薬師B、応急措置A、薬物耐性A、千里眼C、漁師D、解体A、教育D




