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異世界を九十九と一人旅  作者: 書積 詠人
第11章 戦争
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戦の契約

〈ガイ・アイオイ、聖シャッガイに宣戦布告。〉


その報は、一気に世界中に広まった。


「共に龍を倒した仲であり、我が妻の後援に尽力した仲だ。ヴァーキナ王国王配の権力の全てをもって、支援するぞ。」

「今こそ、人間至上主義者に鉄槌を下す時!我々ロイツは、共存の未来の為に、アイオイ殿に協力するぞ!」

「マシボノには、力の有り余った若者が多く在住しております。兵士として、是非ご活用下さい。」


などと、各国の関係者は協力的だが、俺はそれに頼る気は無い。

丁重にお断りして、帰ってもらった。


「また一人で勝手に。イベントには参加させなさいって、あたし言ったよね。」

「それより、あの布告状は何だ。世界に強制力を持つなんて。」


一方 来訪者(トラベラー)、特にアリスとショウは、俺に詰め寄る。

こちらは、なだめて帰ってもらう事が出来ない。


「ジブンが書きマシタ。根源職(アルティメットジョブ)の一つ、ザ・ロウアーの力デス。」


シェンロンに視線が集まる。


根源職(アルティメットジョブ)!?一番乗りじゃないか!」

「ロウアーって、法律家よね。いつの間に?」

「防衛戦の後デス。力の高まりを感じて、確認したらなっていマシタ。」


シェンロンが、宣戦布告のネタをばらす。


「【契約】能力(スキル)による、文書作成で(したた)めた書状が認可された時、その内容はルールとして世界に刻まれマス。」

「では、参戦者はガイ様だけなのは、覆らないのですわね。」

「そうデス。」


落胆と心配の空気が高まる。


「ガイ、youの事だから。warの準備はperfectなのでしょう?」

「相変わらず秘密主義で、単独行動だな。」

「確かに、策はある。ま、いつも通り九十九神頼りな訳だが。」


俺は必勝を期して、計画を立てている。

負ける気は、さらさら無い。


「なぁ、ガイにシェンロンよぉ。ここ、おかしくねぇか?」

「どこデスカ?」

「ここだ、ここ。」


スノーは、布告状の一点を指差す。


「ああ。それは……、」




「てめぇ、詐欺師か!」

「人聞きの悪い。使える物を使っただけだ。」

「上手い事考えたものだ。このわたしも言われるまで気付かなかったぞ。」

「俺様のクーデターの時といい、お前はいつもとんでもない事考えるな。」


驚いたり呆れたりする周りに、俺は勝利を誓う。


「やるからには、勝ってくる。だからその間……、ここと弟子の面倒でも任せようかな。」


そうして俺は、開戦のその時まで秘密兵器の開発に従事するのだった。

能力(スキル)一覧


天職(ジョブ):豪商 技能(アビリティ):看破A、 交渉術B、 黄金率B、 量産S(max)、 計算A

加護(ギフト)九十九神(つくもがみ) 技能(アビリティ):人格投与S、擬人化S、具象化S

能力(スキル):縮地B、幸運S(max)、武士A、射手S(max)、覇気B、隠密C、木工技師B、料理人C、罠設置A、悪路歩方B、鍛冶師A(up)、エンチャンターS(max)、精神防御(マインドプロテクト)A、魔具師S(max)、仕立て師A(up)、薬師B、応急措置A、薬物耐性A、千里眼C、漁師D、解体A、教育D

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