龍脈
「ここは?」
「ほお。ここにヒトが訪れるのは、久方ぶりだ。」
突然の景色の変化に、呆然とする俺。
その俺に何処からか声がかかる。
「誰だ。どこにいる?」
「そうだな。お前ならば、姿を現しても大丈夫そうだ。」
俺の目の前に、ゆらりとそれは現れた。
「龍。」
「いかにも。ヒトが水龍と呼ぶ存在。それが私だ。」
地龍、天龍と見てきたが、そのどちらとも比べ物にならない存在感を発している。
(刃を向けるも畏れ多い。聞いた時はまさかと思ったが。)
「うむ。お前は話し合うに足るヒトのようだな。」
水龍は、ゆったりと語り出す。
「「ここがどこか」だったな。ここは私の巣。龍脈の調整を行う、私の領域。」
「龍脈。」
「世界をくまなく巡る、マナの大流。私こと、水龍は、流れを保つ存在。」
「なるほど、世界の守護者か。」
「そのような大層な者ではない。ヒトの言うところの掃除人か。詰まりを払い、淀みを直し、そうする事で起こる余剰のマナを別の形に変換する。」
「では、ダンジョンとは。」
「しかり。私達、水龍の舞台装置にして、余剰マナを集めた果実。故に、攻略し、解放する事こそ自然の摂理。」
思わぬ交流、真実との接触に俺の頭も上手く回らない。
「達……と、言ったな。」
「ヒトが百年超えと呼ぶダンジョンの数だけ私の同胞がいる。お前の予想通りにな。」
水龍は、俺から視線を外し、
「さて、質問はもう無いかな?ならば帰るがよい。せっかくの交流だ。お前と仲間達に土産をやろう。」
再び俺を見て、鱗を八枚降り渡す。
「お前ならば有効に活用出来るだろう、創造する者よ。ではな。二度と逢う事はないだろう。」
そして、来た時と同様、俺の意識は薄れていく。
能力一覧
天職:豪商 技能:看破A、 交渉術B、 黄金率B、 量産A、 計算A
加護:九十九神 技能:人格投与S、擬人化S、具象化S
能力:縮地B、幸運S(max)、武士A、射手S(max)、覇気B、隠密C、木工技師B、料理人D、罠設置A、悪路歩方B、鍛冶師B、エンチャンターS(max)、精神防御A、魔具師A、仕立て師B、薬師C、応急措置B、薬物耐性A、千里眼C、漁師D、解体A、教育D




